熊本は南関の�鍛造師・西田大祐。火造りによる“本割込”と“本鍛造”を重視した、こだわりの伝統製法で粛々と刃物をつくり続けている。今回のプロジェクトは、西田氏の職人歴20周年を記念して、日本の伝統技術を世界に発信するべく、こだわりにこだわり抜いた幻の超高級和包丁【焔シリーズ】が遂に完成しました!

プロジェクト本文

 日本伝統の鍛冶工の技を現代に受け継ぐ「鍛造師・西田大祐」

 500年以上の刀鍛冶の歴史を持つ、熊本県・南関の地で20年の歳月をかけ、西田氏は刀鍛冶の業と心を究めてきた。現在、大量生産化が進む刃物業界の中で、日本伝統の製法が失われつつあるのは、あまり知られていないが、西田氏は「日本の刃物技術こそ世界一」であるという信念で、圧倒的な手間と技術を要する「本割込」鍛造による伝統製法を守り続けている。
 
 その情熱は、包丁の刃先から柄にまで行き渡り、すべて西田氏自身による手作業で作り込まれている。どの包丁にも独特の艶と繊細で引き込まれるような魅力があり、切れ味は「まるで日本刀そのもの」。西田氏が、持てる技のすべてを駆使して鍛え上げた、本物の和包丁【焔(ほむら)シリーズ】

今回のCAMPFIREにてご支援いただいた方には、一本一本魂を込めた手造りの品にシリアルナンバーを施した和包丁をお届け致します。


■焔シリーズ

焼入れにより、黒くなった表面を刃の部分のみ削り、刃以外の側面を敢えて黒いまま残した無骨な「黒打ち」仕上げ。日本手打ち刃物の真骨頂とも言えるこの「黒打ち」にさらに特殊な加工を施すことで、誰も見たことのない斬新さと猛々しいフォルムが誕生した。柄には、高級包丁「鼓動」として合いふさわしい「黒檀」を採用している。

【鼓動 -KODO- / [定価]300,000円(税抜)】
●材質:極軟鉄、白紙1号
●製法:本鍛造
●仕上げ:黒打ち特殊加工
●全長:約320㎜
●刃長:約175㎜
●身厚:最大約4㎜
●刃巾:最大約46㎜
●重さ:180g
●口金:ブラス(特殊加工)真鍮
●柄:黒檀


華麗さを放つダマスカス調の模様を浮かび上がらせる多層鋼に白紙1号を割り込み、本鍛造。日本古来の技術と洋のテイストを融合させるべく、ダマスカスのみにとどまらず、柄に高級木材「スネークウッド」を採用することで、スタイリッシュかつラグジュアリーな和包丁がここに生まれた。

【雲龍 -UNRYU- / [定価]200,000円(税抜)
●材質:多層鋼、白紙1号
●製法:本鍛造
●仕上げ:霞仕上げ
●全長:約320㎜
●刃長:約175㎜
●身厚:最大約3㎜
●刃巾:最大約46㎜
●重さ:195g
●口金:ニッケルシルバー
●柄:スネークウッド


1本1本が職人の手により端正に磨き上げられた、洗練と輝きに満ちたフォルム。握り手も心地よい柄にはボコテを採用。日本古来の伝承製法「本割込み」による圧倒的な切れ味はもちろん、飾り過ぎず、シンプルかつ実用性も高いこの「水月」は、まさに焔ブランドのスタンダードモデルとも言える。

【水月 -SUIGETSU- / [定価]100,000円(税抜)
●材質:極軟鉄、白紙1号
●製法:本鍛造
●仕上げ:磨き仕上げ
●全長:約320㎜
●刃長:約175㎜
●身厚:最大約3㎜
●刃巾:最大約46㎜
●重さ:195g
●口金:ニッケルシルバー
●柄:ボコテ


 西田氏のこだわりは「本割込、本鍛造」であること。

 古くから、鍛冶屋は柔らかい鉄の塊にタガネで隙間を作り、そこに硬い刃鉄を割り込み、それを高熱と冷却の繰り返しのなかで叩きに叩き、引き延ばしては薄くして丈夫な包丁に仕上げていく。このような作り方を「本割込」と言い、さらに“火造り”による「本鍛造」で仕上げていくことが本来の刀鍛冶の製法であり、この製法によって造られた包丁こそが、本来の和包丁の姿と言えます。火造りの本鍛造による、型を使わずに成形する手造り製法は希少性が高く、非常に高等な技術を要しますが、それだけに、素材が本来持っている“変化性”や“硬化”のチカラを最大限に引き出すことができる匠の技でもあるのです。

 しかし、低コストでの大量生産に重きが置かれる現代では、高度な技術と手間を要する「本割込」を省くためにあらかじめ硬い刃鉄を割り込んだ状態の「利器材」と呼ばれるものを用い、鋼材を包丁の形に型抜きして切り出して丸ごと焼入れする製法が主流となり、古来からの伝統製法は失われつつあります。

 西田氏は、あくまでも「本割込、本鍛造」にこわだり、丹念な鍛造により鋼を鍛え上げ、独自の感覚でじっくり焼き戻しをすることで、一つ一つの包丁に命を吹き込むかのように包丁を造り上げていきます。

1. 原材料の準備

日本古来の伝統製法「割り込み製法」では、シンプルに鋼と地鉄の2つのみしか使用しない。それぞれの刃物の用途に合わせて、使用する鋼と地鉄を選び分ける。

2. 割り込み

熱した地鉄を割り込み、そこに刃となる鋼をはめ込み、鍛え上げ、地鉄+ハガネ+地鉄の三層構造に。この後、さらに鍛え上げていくことで、それぞれの材料が硬く接合される。

3. 材料の切り出し

三層構造に鍛え上げた材料を細長い板状に伸ばす。それを炉で少し赤め、柔らかくなったところを包丁一丁分に必要な大きさに切り出す。 

4. 型造り 

それぞれの刃物用に切り出した材料を加熱し、鍛え上げていく工程を三~四回繰り返し、鋼から炭素が抜けて本来の力が無くなってしまわない内に、素早くハンマーで刃物の形にしていく。

5. 焼きなまし

2~4の工程で加わった力による組織のムラを均一化して正常な状態に整えるため、刃物を760~800℃まで赤め、「藁灰」の中に入れ一昼夜かけてゆっくりと除冷する。

6. 焼入れ・焼戻し 

包丁の用途に合わせて、泥塗りしての「水焼き」及び「油焼き」の2つの方法で焼入れを行う。790~830℃の最適な温度までゆっくりと均等加熱した包丁を「水」または「油」に素早く入れ急速に冷却。このとき鋼の組織が引き締まり、非常に硬度の高い構造になる。(写真は泥塗りしての水焼き)焼入れの温度管理は、赤まっている包丁の色具合で行われるため、長年の経験と感が必要である。わずかでもタイミングを損なうと失敗に終わり、鉄クズになってしまうため、まさに「真剣勝負」と言える。

焼入れしたままの状態では、鋼は非常に硬いが、同時にもろくなってしまっていて刃こぼれしやすくなっている。刃に粘りを持たせるために、各種刃物それぞれの最適な時間と温度で、再び熱を加えて戻していく。

7. 荒研ぎ 

目の粗い砥石で、始めに研ぎ板に包丁を挟み、大まかに鋼を研ぎ出す。それから手に持って、微妙な手先の調節により鋼を均一に研ぎ出す。

8. 研ぎ仕上げ 

荒研ぎのままではまだ気持ちの良い切れ味ではないため、より目の細かい砥石で丁寧に手研ぎを行い、研ぎ出しした部分の表面をよりシャープに仕上げていく。


■西田刃物工房



【メンテナンスの3ステップ

❶使用後は毎回きれいに洗う

❷熱湯をかけてすぐに吹き上げる

❸ 湿気が少ない場所で保管する
※水分は錆の原因になります

【アフターサポート】

刃が欠けてしまった、切れ味が悪くなったなど、ご使用いただく中で劣化や異常が生じた場合は、往復の送料及び、修理代金をご負担いただけましたら、速やかに可能な限りメンテナンスのご対応をさせていただきます。

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