2019/05/22 12:34

初めまして。株式会社FROGS代表の山崎暁です。

今日は私がどんな想いで人財育成に携わっているか、お伝えしたいと思います。

2007年に立ち上がったRyukyufrogs(当時:IT frogs)は、人財育成で沖縄の未来を創ろう!という想いが全てでした。

沖縄は歴史的背景があり、国からの交付金や助成金が多く降り注いでいます。
戦争など過去の事実を踏まえると、もちろんそれは正当な対価でしょうし、今後も継続されていくものでしょう。

ただ誤解を恐れず言えば、経済的に困窮しているようなご家庭の子どもの命を救うための「子ども食堂」なども社会にとって重要な資源だと思うのですが、それと同じぐらい重要なのが、その負のループから抜け出すための生きる力や人間力を同時に育むことだと思うんです。

若いうちに身についた思考と言動のクセは再現性があるので、良くも悪くも人生に影響を及ぼします。
苦しい時や悩んだ時こそ、モチベーションを上げるキッカケとなるような思考や言動のクセを人生の早いうちに身につけておけば、困難に立ち向かいながら自分という人生を謳歌しようとする姿勢が習慣化されると思います。

昭和初期の戦後復興という中で、大量生産大量消費の時代を創るために、一定のスキルのある人材を大量に社会に供給しなくてはなりませんでした。
だからこそ国語算数理科社会英語などの基礎教育を一定のレベルに仕上げるという場を公教育が担い、◯か×で採点されたテストの点数が高い人が頭のいい人とされ、将来が約束された人生を歩むために高学歴高収入を目指し、子ども時代は猛烈に勉強に励むという構図が確立されていきました。

当時はそれが正解だったでしょうし、一定の成果を上げてきたことも事実です。

果たして今はどうでしょう。
学校での成績を上げ、受験戦争に勝ち、優秀と言われる学校に進学すれば、人生は安泰なのでしょうか?
先日トヨタの代表が「終身雇用はもう約束できない」と発言し、話題となりました。

学生だって感じています。
親や先生の言うこと聞いて成績を上げることに必死になってきたけれど、就活とか始めるタイミングで、自分って何のために生きているんだろう?自分のやりたいことって何だっけ?など、根本的な中身が薄いことに気づくんです。

もうそろそろ社会が「こうしなさい」「こうあるべき」など、過去のやり方を前提にした同調圧力を、未来を生き抜く子どもたちにかけていくのはやめませんか?

テクノロジーの進化で、先生だって生徒が選ぶ時代に突入しますし、学校だって丸一日拘束する機関としての役割が終わる日も近いでしょう。
義務教育を誤解している大人も多いようですが、子どもから教育を受ける権利を奪わなければいいわけで、小学校や中学校を皆勤賞で通い詰める必要はもう無いんです。
学校という場は、リアルでコミュニケーションを交わす時にしかできないことを重要視したカリキュラムに変わるでしょうし、個人でもできる学びは家庭や地域社会で育むというようになっていくでしょう。
さまざまな個性やスキルを持った生徒たち大勢に、先生が一方的に同じことを教えることもそろそろナンセンスになってきています。
それにスキルや意識に差が生じているさまざまな個性を、年齢や学年で仕切る制度にも限界があるということは、もう多くの人たちが感じていることだと思います。

FROGSでは、若いうちに社会の一員として社会にどう関わるのかという視点を自然に育むようにしていて、自分がどのようなことや分野に情熱を注ぎたくなるのかを気づかせるカリキュラムになっています。
自分の好きなことが見つかると、学校の学びにも意味や目的が出てくるので、学びに対する姿勢も変わり、モチベーションにスイッチが入ります。

できない理由や言い訳を考えるのではなく、どうできるかを考え続ける力を育み、できるできないという判断で選択肢を狭めるのではなく「やるか、やらないか」という思考と言動のクセ付けをしていきます。

自分が創りたい世界を、他人と違う価値観をぶつけ合いながら、巻き込みながら、実現に向けて立ち向かっていくこと。
これって、とても楽しいことなんだ、と多くの子どもたちは気づくんですね。

他人や社会から与えられた学び、大幅にぶれることのできない決められた進路、好きなことややりたいことを犠牲にしながら生きる人生を、どうやって子どもたちが楽しむことができるのでしょうか?

もちろん、今まで日本社会のために情熱を持って教育に取り組んできた方々がいたからこそ今の社会があると思いますし、日本国という大きな方針の中で奮闘されてきたわけですから、尊敬と感謝しかありません。
ただ社会が大幅に変化進化を遂げていく今、未来を生き抜く子どもたちを取り巻く環境も10年20年先の未来を見据えて、変化進化を遂げていく必要性があるのではないかと考えています。

FROGS社は、日本や地域の未来のためにも、人財育成を通じて微力ながら日本の教育をアップデートしていきたいと考えています。
Ryukyufrogsからスタートした地域を巻き込んだ人財育成の取り組みは、今年から常陸国(ひたちのくに)茨城県で、Hitachifrogsという名称で地方展開が始まりました。
今後、日本各地で◯◯frogsが展開されていくでしょう。

またFROGS Academyというより低年齢の子どもたちに向けたオルタナティブスクールも開講しました。
そしてLEAP DAYという人財育成とソーシャルインパクトの2つを軸にした地域イノベーションイベントも開催しています。

私たちのチャレンジと進化はまだまだ続きます。
皆さんも人財育成から地域や日本の未来を一緒に創っていきませんか~?!