私たちについて    

石川県の伝統産業を支援する事業「イシカワルクラフト」の運営をしている(株)Culture Generation Japan (カルチャージェネレーションジャパン)と申します。

この「イシカワルクラフト」というプロジェクトの愛称には、「石川、変わる。  意思、変わる。」という意味合いが込められており、石川県内の伝統工芸事業者24社と各分野の専門家をマッチングし課題に取り組むことで、共に伝統工芸の発展を目指してきました。

能登半島地震による被災

昨年の7月より始動してきたこの「イシカワルクラフト」プロジェクトもいよいよ大詰め、3月の京都ギフトショーへの出展へ向けて本格的に準備を始めようと思っていた矢先に受け取ったこのニュースは、プロジェクトを運営する私たちとしてもショックが大きく、残念なことにご参加いただいている全24事業様のうち、能登エリアに位置する5社が甚大な被害に遭われてしまいました。

住居兼工房が倒壊という報せは、想像の範疇を超えるあまりにも非現実的な出来事で、これが本当に何度も訪れたあの輪島で起きていることなのか、感情も言葉も追いつかなかったことを覚えています。

毎日のように能登の悲惨なニュースが流れる中、今までにも沢山お世話になってきた石川県のために何かできることはないかと社内でも話し合い、今回、このようなかたちでクラウドファンディングをさせていただき、微力ながら復興に向けた支援をさせていただきたいと思っております。


クラウドファンディング実施に向けて

毎日のように様々なメディアを通して被災地の様子は流れてきますが、人から聞いた情報ではなく、実際に目や耳で確かめなければ自分の言葉で伝えることはできないと考え、1月22日~25日の日程で現地ボランティアへ向かったのですが、そこには目を覆いたくなるような惨状が広がっていました。


ー   正直、今は生きることで精一杯。(1月末訪問時点)

これは、ボランティア先で被災された方からお聞きし印象に残っている言葉です。

ずっとお世話になってきた能登の職人さん方がまたものづくりができる環境に1日でも早く戻れるように、という思いで現地に入ったものの、今はそれすらままならないという現実を突きつけられた一言でした。


▼支援拠点に届いた応援物資

▼年配の方には、脱衣所の寒さが怖くてお風呂に入ることを諦める人も


まずは生活。
この厳しい状況をとにかく生き抜くこと。

今までのようなものづくりの日々に復帰するということが、途方もなく遠い道のりのように思われました。

と同時に、このまま能登の伝統が失われてしまうかもしれない、、!という強い危機感も感じずにはいられませんでした。


ー  工芸事業に携わる私たちにできることはなんだろう?

それは、生活がある程度落ち着いたその時に、輪島塗・能登上布づくりに復帰する手がかりを少しでも作っておくことなのでは、と考えました。

材料を再び買い集めたり、作業の為の設備を整えたり。何をするにも先立つものが必要です。私たち1社の力だけでは力不足なため、クラウドファウンディングにより皆様のお力添えをお願いいたします。


それでも負けない能登の職人!

これは、輪島でうるし珠(数珠やアクセサリーなどに使われる漆塗りの珠)を手がけてきた呂色職人の升井さんが送ってくださった写真です。

ご自宅兼工房の1階が全壊となり、制作もおろか生活もできません。


それでも、

「まだ頑張って生きろということかな」

「この歳でも復興しようというやる気になれた」

と話されていて、逆にこちらが勇気をもらいました。


▼2階に押し潰された元1階部分から大切な漆珠を拾い集める


誰のために行うのか

今回のプロジェクトでご支援いただいた資金は、「イシカワルクラフト」の参加事業者のうち能登で甚大な被害に遭われた以下の5事業者さん支援の為に使わせていただきます。

<使徒目的>
・設備費
・修繕費
・材料購入費 など

被災前に手掛けられていた素敵な商品のご紹介と共に、1日でも早く復帰いただけるよう、ご期待をお寄せください!


【 升井彩本乾漆さん 】

ニュアンスパールは、輪島塗職人と真珠核の出会いから生まれました。輪島塗特有の「地の粉」が、彩度を抑え柔らかな色味を出しています。漆は、時を重ねながら美しく深みを増していく自然塗料。使うヒトとともに呼吸する伝統工芸です。


【 いち松さん 】

輪島塗の製造販売を行っている塗師屋いち松では、長い歴史を持つ輪島塗を見つめ直し、漆が持つ魅力を最大限に引き出した商品作り、それぞれのお客様に合った商品提案を行っています。


【 忠兵衛PROさん 】

螺鈿をデザインポイントとした輪島塗。日常に取り入れやすいスタイリッシュなデザインを標榜しています。七色にエキゾチックに光る螺鈿と、深く透き通る漆黒とのコントラストが、日々の食卓を一層華やかに引き立てます。


【 小山箸店さん 】

1946年創業の輪島塗箸製造専門店「小山箸店」から両親の障がい者認定をきっかけに2008年に手指に若干障がいがある人でも使用できるオーダー箸製造専門の「手ばしや」を開設。木地形成から漆塗り仕上げまで自社一貫仕上げ。箸文化の日本人だからこそ最後まで箸で食事をしたいと求める方のためのMy箸を製造しています。


【 山崎麻織物さん 】

神代からつづく最高級の伝統的夏着物、能登上布唯一の織元 山崎麻織物工房がプロデュースする能登上布を日常で愉しめるファッションブランド。「能登伝統の麻織物と凛とした日常に出会う」をテーマに、凛とした日常を着物・小物と装いから提案します。


ー  私たちは負けない

このような状況の中で、一時は被災された方の出展を諦めかけた3月の京都ギフトショー。

しかし、それはあまりにも勿体無く、望んだ結果ではありません。なんとか残ったものだけでも、展示してもらえれば職人さんのモチベーションやなんらかの兆しにつながるかもしれない、、、!と、地震に負けず生き残った数少ない商品を出品いただけることになりました!


最初は商品だけのお預けという形でしたが、嬉しいことに、一部の方はなんとか京都ギフトショーの会場にもアテンドいただけることに!会場にお越しいただいた方には、少しでも能登の現状と、輪島塗や能登上布の魅力をお伝えしていきたいと思っています。


〜最後に〜

能登には沢山の職人さんがいます。

発災から約2月以上が経ち、テレビのニュースなどにあまり登場しなくなりましたが、復興に向けた手が全ての職人さんの元に届いている状況ではありません。

ものづくり、の前に日々の生活ですら大変で、今までなかなか表立ったところで助けを求められない状況にあった職人さんもいることを、どうか忘れないでください。

このプロジェクトをご覧いただいているみなさま、どうか能登の復興を目指す職人さん達へのご支援を何卒よろしくお願いいたします。



<募集方式について>

本プロジェクトはAll-in方式で実施し、目標金額に満たない場合も、計画を実行いたします。

リターン品として商品を皆様のお手元に届ける方向も検討いたしましたが、未だ倒壊した工房の下敷きや破損した状態で、お届けできる状態のものがとても限られております。

1日も早く整った環境での製造を夢見ながら、まずは被災された職人の皆さんの負担にならない方法として、モノを介さないメッセージでのお礼とさせていただきますこと、ご理解いただけますよう何卒宜しくお願いいたします。

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