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このプロジェクトで実現したいこと

朝鮮人の大阪空襲被害の経験に基づく演劇「キャンパー」を当事者の地元・滋賀県で上演したい!

プロジェクト立ち上げの背景

滋賀県野洲市在住の鄭末鮮さん(90歳)は、11歳だった1945年6月7日の第三次大阪大空襲で母ときょうだい3人を亡くした戦争体験を長く家族にも語っていませんでした。差別へのおそれから朝鮮人としての名前を隠し、それとともに空襲体験も封印していたのです。しかし70歳を過ぎた頃、朝鮮半島の文化を知る活動をしていた中学教員との出会いをきっかけに、本名を名乗って自分のルーツを受け入れ子どもたちの前で戦争体験を語ることを繰り返す中で、徐々に封印を解いて行きます。

大阪空襲での朝鮮人犠牲者は、長く死者数も明らかではなく、「歴史の空白」とされていました。もちろん、鄭さんの家族4人の犠牲も数えられておらず、犠牲者の名簿や追悼碑に名前も刻まれていませんでした。2020年、大阪空襲75年朝鮮人犠牲者追悼集会実行委員会(以下、実行委員会)が結成され掘り起こしが進められていた中、9月の中日新聞滋賀版に「異郷に生きて」という連載の1回目に鄭末鮮さんの体験談が掲載されました。さらに同年12月には上中下の3回に渡って鄭さんの人生が連載されます。(下記「関連記事」参照)

この記事が実行委員会メンバーである塚崎昌之さんに伝わり、塚崎さんらによる鄭さんへの聞き取りが行われます。2021年6月7日、1945年の同じ日に鄭さんが家族を亡くした大阪大空襲の日に崇禅寺でおこなわれた慰霊法要に、鄭さんは初めて参加しました。そして鄭さんの希望がかない、2022年8月、境内の「戦災犠牲者慰霊碑」に亡くなった家族4人の名前が刻まれました。それまで、遺骨もないため墓もなかった鄭さんは、ようやく家族に会える場所を得ました。

報道特別番組「ずっと語れなかった~大阪大空襲と朝鮮人」(MBSラジオ、2022年8月15日)

2022年3月、実行委員会は塚崎昌之編著『大阪空襲と朝鮮人そして強制連行』を発行し、そこに鄭末鮮さんの証言も収録されました。同年、今度は劇団タルオルムの金民樹さんが鄭末鮮さんへの取材を重ね、創作劇「キャンパー」の台本を完成させます。そして2023年3月12日、第一次大阪大空襲から78年目に「大阪空襲78年朝鮮人犠牲者追悼集会実行委員会」主催の追悼集会で「キャンパー」が初演されました。

今回、滋賀公演の日程は6月1日。第二次大阪大空襲があった日から79年目です。一週間後の6月7日が、鄭さんが家族を失った第三次大阪大空襲。公演には鄭さんもお招きし、2回目の上演後にお話をいただく予定です。「キャンパー」滋賀公演の実現に是非力を貸してください。

劇団タルオルム「キャンパー」あらすじ

都会の喧騒から逃れるようにやってきたキャンプ初心者の女は、大自然を満喫しようと、とあるキャンプ場にやってくる。

隣で手際よくテントを張る男に、女はキャンプ地に幽霊が出る噂を確かめる。

そこへ少女がやってきて…

1945年、日本の主要都市で行われた空襲で、数多くの人々が犠牲になりました。

15000人が犠牲になったと言われている大阪大空襲では、約2000人の在日朝鮮人も含まれています。

彼らの本名である民族名を取り戻す為に奮闘する日本人たちがいることを知りました。

故郷を離れたここ異国の地で戦争を生き抜いた少女と、時を経て、少女に手を差し伸べようとする青年を描きます。

劇団タルオルム紹介

2005年大阪を拠点に、在日コリアンと日本の有志達により結成。闇を照らす月光のようにと、タル(月)オルム(昇り)と命名。「大空先生」「ウトロ」「そのまなざしのむこう」「チマチョゴリ」「綿毛のように」「さいはての花のために」と作品を次々に発表し、日本全国にある朝鮮学校や、日本学校での公演を精力的に行なっている。主に在日コリアンのルーツを辿る作品や、伝統文化の歌や楽器を取り入れた作品を創作している。「第1回関西えんげき大賞」にて「さいはての鳥たち(2022年)」が優秀作品賞に選出。釜山で上演した「風の声」が2023RED AWARDS(韓国) 『注目すべき視線』部門を受賞。

公式サイト https://dal-o-reum.com/jp/

関連記事

朝鮮人の「歴史の空白」埋めた日々 67歳研究者が残した記録と背中(朝日新聞、2023年10月23日)

大阪大空襲78年、朝鮮人の犠牲者を追悼 「歴史に向き合う努力を」(朝日新聞、2023年3月13日)

大阪大空襲77年で13日に追悼集会 在日コリアン遺族が体験語る(朝日新聞、2022年3月12日)

「生き地獄」封印解く 大阪大空襲、在日女性が慰霊(朝日新聞、2021年6月7日)

<異郷に生きて 鄭さんの「取り戻す旅」> (下)音楽通してルーツと出合う(中日新聞、2020年12月24日)

<異郷に生きて 鄭さんの「取り戻す旅」> (中)つらい過去から解放(中日新聞、2020年12月23日)

<異郷に生きて 鄭さんの「取り戻す旅」> (上)70代で知った本名(中日新聞、2020年12月22日)

<異郷に生きて>(1)目に見えて差別あった 鄭末鮮さん(中日新聞、2020年9月22日)

実施スケジュール

2024年3月1日 クラファン開始(5月19日まで)

2024年6月1日(第二次大阪大空襲79年目の日)上演@スカイプラザ浜大津

1回目開演 13:00、 2回目開演 17:00

※2回目上演時のみ、鄭末鮮さんによるアフタートークを予定しています。

リターン

お礼メール:公演終了後に、当日の様子をご報告するメールを差し上げます。

当日の配付資料にお名前を記載:当日の配付資料に支援者としてお名前を記載させていただきます。(希望されない場合を除く)

チケットこちらから、1回目公演、2回目公演の予約を必ずしてください

劇団タルオルムDVDこちらのラインナップから「おまかせ」で1枚をお送りします。チケットとあわせてお申込みの方は、当日会場でDVDの種類を選んでいただけます(先着順)。

冊子『大阪空襲と朝鮮人そして強制連行』:鄭末鮮さんの証言が掲載されている冊子をお送りします。チケットとあわせてお申し込みの方は、当日会場でお渡しします。

主催:みんな「オトナリさん」委員会

みんな「オトナリさん」委員会は、世界の平和や多⽂化共⽣について市⺠と考える機会を創出し、もって国際的な市⺠社会を創造しまちの魅⼒を向上することを⽬的とする任意団体です。「大津・SDGs 協働支援チャリティプロジェクト2023」協働支援制度の支援先団体として採択され、「キャンパー」公演を含む複数の事業を大津市内で2024年度に展開します。このクラウドファンディングは、協働支援制度による助成で不足する分について支援を募るものです。

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最後に

長く「歴史の空白」とされていた大阪大空襲での朝鮮人犠牲者の調査に取り組み、その人が確かに生きた証である名前を取り戻して刻むことに人生を捧げた塚崎昌之さんは、昨年9月、67歳で急逝してしまわれました。79年目の大阪大空襲の日、演劇「キャンパー」を通じて、鄭末鮮さんと塚崎昌之さんそれぞれの人生と出会い、そしてまだ取り戻されていない名前たちに共に思いをはせる場を作りたいと思います。ご協力よろしくお願い申しあげます。

フライヤー(PDF)

支援金の使い道

集まった支援金は以下に使用する予定です。

  • 広報/宣伝費

  • リターン仕入れ費

  • 劇団への謝金、会場使用料など

※目標金額を超えた場合はプロジェクトの運営費に充てさせていただきます。

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