■若者が感じる「日本酒の苦手」を克服した日本酒セット

まずは、このCAMPFIREで先行販売する商品の概要をお伝えします!

この日本酒は、京都府綾部市の酒蔵・若宮酒造が「若者が興味を持つ日本酒を考えて欲しい」と、私たち京都工芸繊維大学デザイン専攻の大学生に依頼してできた日本酒です。

京都府綾部市の綾部高校農業科3年生が栽培・収穫した酒米「五百万石」を使い、京都工芸繊維大学デザイン専攻の私たちが商品企画とラベルデザインを担当し、福知山公立大学地域経営学部の学生が酒づくりのサポートを担当してつくられました。

この日本酒セット『沾水(CHOSUI)』は、「アルコール度数の異なる3本セット」になっています。

【3本セットである理由】

アルコール度数の異なる3本セットにした理由は、私たち大学生が行ったアンケート結果から見えてきた、若者が感じる「日本酒の苦手」を克服するためです。

アンケート結果の詳細については後程紹介しますが、そこから見えてきた「選ぶのが難しい」「大人向けの酒である」「アルコール度数が高い」という、「日本酒に対する印象」を変えることがポイントになると考えました。 

1.「選ぶのが難しい」という懸念
日本酒を初めて飲むきっかけとして、親しい人からの勧めが圧倒的に多いことから、今回の日本酒セット『沾水(CHOSUI)』は「親しい人と楽しむ日本酒セット」として、「親しい人に勧めてもらって飲む」という楽しみ方を想定しています。そのため、爽やかな飲みやすい日本酒をセットにすることで、このセットを飲めば間違い無いと思ってもらえるような内容になっています。日本酒未経験者に対して、美味しい日本酒を知る家族や仲間に勧めてもらうことで、安心して様々な飲み方で日本酒の美味しさを感じてもらいたいと考えています。

2.「大人向けの酒である」という懸念
若者は「日本酒は大人向けの日本酒である」という印象から、「飲まず嫌い」になっていると考えました。
そこで、若者が一般的にイメージする辛口の酔いやすい日本酒とは異なり、「軽めのスッキリとした爽やかな風味」を特徴とすることで、若者や日本酒を初めて飲む人にも飲みやすい風味としました。またアルコール度数を低くすると風味も変化するため、原酒と通常度数と低めの度数の3本セットとし、様々な風味を味わっていただけるようにしています。

3.「アルコール度数が高い」という懸念
「アルコール度数が高い」という懸念には、アルコール度数の高い原酒は、ロックでも楽しめることを提案する、そして風味の違う度数の低い日本酒をセットにすることで自分の好みの日本酒の度数を見つけてもらえるという点で不安を解消しました。

日本酒は多様な飲み方ができるお酒です。アルコール度数の高い「原酒」は、ソーダやジュースなどで割ったり、氷を入れたロックで冷やしたりと、いろいろな飲み方が楽しめます。また、もともとアルコール度数の低い日本酒もセットにしていますので、ストレートでも安心して飲んでいただけると思っております。

まずは少量を親しい人とシェアしていただくことから始めるというイメージから、300mlの小瓶のセットでの販売となっています。

■若者はなぜ「日本酒が好きではない」の?

私たちがこのプロジェクトに取り組み始めて、最初に行ったのがアンケート調査でした。

「若者はなぜ日本酒が好きではないか」
その根本的な原因を知るために、学生の仲間や先輩などに協力してもらい、20歳~35歳の若者にアンケートを実施し、175名から回答を得られました。そのアンケートから以下のような回答が得られました。

Q:日本酒は好きですか?

若者の半数以上が「日本酒が好きではない」そうです。

Q:日本酒が苦手な理由を教えてください

日本酒が苦手な人は、圧倒的に「味と高いアルコール度数」が苦手だそうです。

Q:日本酒の改善して欲しい部分を教えてください

やはり苦手な「味と高いアルコール度数」を改善して欲しいということで、58.7%の人が「味」、38.7%の人が「アルコール度数」と回答しています。

しかし、具体的に「味」のどこが苦手なのでしょうか?

Q:日本酒のどのような味が苦手ですか?

苦手の2大要素が「アルコール感と刺激のある辛味」ということがわかりました。

では、「日本酒」にどんな印象を持っているのでしょうか?

Q:日本酒のイメージとして当てはまるものを教えてください

「伝統的」「香りが良い」という印象とともに、「大人向け」「選ぶのが難しい」という印象も強いことが分かります。このあたりも、日本酒を手に取らない理由になっているようです。

では、どうすれば「日本酒」を飲んでくれるのでしょうか?
日本酒経験者に「日本酒」を初めて飲んだきっかけを聞いてみました。

Q:初めて日本酒を飲んだきっかけを教えてください

もともと「日本酒に興味があった」という以外では、63.0%の人が「誰かの勧め」がきっかけとなっていることが分かります。

これらの回答により、「日本酒が好きではない」理由がイメージできてきました!

■若者に日本酒を好きになってもらう仮説

このアンケート結果から、下記のような仮説を立ててみました。

若者が手に取りにくい日本酒から、懸念点を減らした日本酒セットをつくることで、若者と日本酒の接点を増やし「若者でも楽しめる日本酒もある」ということを知ってもらうことで、日本酒を好きになるきっかけを作れるはず!

■『沾水(CHOSUI)』って、どんな日本酒?

『沾水(CHOSUI)』は、神社の手を清める「手水」から着想を得た「最初に」という意味を込めた日本酒です。「沾」という漢字にはみずみずしいという意味が込められており、爽やかで芳醇な香りの日本酒であることを表現しています。

若宮酒造杜氏の木内社長によると、アンケート結果にあった若者が苦手とする「アルコール感と刺激のある辛味」は、醸造の際に「芳醇さ」を引き立てることで少なくできるということでした。

本来「すっきりした味わい」と「芳醇さ」は対極にあるそうですが、その対極にある特徴をなんとかうまく引き出してもらうよう木内社長にお願いしました。

ところが、アルコール度数を低くしても「芳醇さ」を保ちながら、原酒でも「辛みを避けてすっきりさせる」のは、相当に難しかったそうです。打ち合わせ中に、非常に困った表情だった木内社長を覚えています。

そのため少し不安に思っていましたが、実際にできたての日本酒を試飲した時には、『これなら安心して「日本酒飲まず嫌いさん」に、美味しく飲んでもらえる』と感じました。

ぜひ、お友達やご家族で『若者が感じる「日本酒の苦手」を克服した日本酒セット【沾水(CHOSUI)】』をお試しください!

■若宮酒造代表・杜氏 木内より

昨年に引き続き今年で2回目となる「学生酒づくりプロジェクト」。

今年は『若者が感じる「日本酒の苦手」を克服した日本酒セット』ということで、ストレートな「若者に対する日本酒の興味喚起策」という企画になりました。

ただ杜氏としては、どうやってこの味を出すのか、本当に悩みました。
上記の説明にもありますが、「すっきり」と「芳醇」は相反する特性なので、この2つを両立することは至難の業なのです。

米の糖化の速度と発酵の速度をどのように進めるべきか、酵母の働きを細かな温度管理で見極めながら、なんとかこの味にたどり着きました。試飲した学生たちからは、無事に合格点をいただけました。クラシカルな辛口の日本酒とも、最近流行りのフルーティーな味わいとも異なる「スッキリ爽やか」な日本酒を、お試しいただければと思います。

■商品概要

商品名:沾水(CHOSUI)
サイズ:300ml の3本セット
原料:米(五百万石)、麹
アルコール度数:16度・15度・14度の3本

商品の販売に関しては、下記の若宮酒造にて行います。
1.販売場の名称及び所在地:若宮酒造株式会社 京都府綾部市味方町薬師前4   
2.酒類販売管理者の氏名:木内康雄(代表取締役・杜氏)
3.酒類販売管理研修受講年月日:令和3年6月17日 
4.次回研修の受講期限:令和6年6月16日
5.研修実施団体名:福知山小売酒販組合

■プロジェクト詳細

目標金額:500,000円
募集形式:本プロジェクトはAll in方式で実施します。
目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
※お酒は20歳を過ぎてから。お酒が含まれるリターンは、20歳未満の方はご支援いただけません。
※「沾水(CHOSUI)」は酒類製造販売業免許を保有する若宮酒造株式会社(酒類製造免許番号 福知山第1号(大正時代に創業のため、最近の番号と表記が異なります))から発送させていただきます。

■Q&A|支援前にご一読ください。

Q1.商品は一般販売されますか?
A1.クラウドファンディング終了後、一般販売も行います。

Q2.海外への発送はできますか?
A2.海外への発送はできません。あらかじめご了承ください。

Q3.リターンの発送時期について、詳しく教えてください。
A3.リターンの発送は2023年5月中旬より順次行う予定です。

Q4. 個人情報の取り扱いについて、詳しく教えてください。
A4. 商品発送とお問い合わせの対応を目的として、若宮酒造株式会社にて支援者様の個人情報を使用させて頂きます。また今後の取り組みなどについて、若宮酒造株式会社からメールを送付させていただく場合もございます。あらかじめご了承ください。

■メンバーからひと言

京都工芸繊維大学(企画・デザイン担当)
若者の日本酒に対する苦手意識を克服するべく、さまざまな角度から味やラベルの検討を続けました。
その中で、若宮酒造の木内社長には、すっきりしながらも芳醇な香りの日本酒という、難しい味を要望することになったのですが、私たちの思い描いた理想の味を作ってくださいました。私たちはデザイン専攻の学生として、ラベルの見た目や日本酒の名前などについて、同世代の若者の目線で考えて形にしました。
自分たちが企画し、デザインした日本酒が商品として手に取ってもらえることが本当に楽しみです。ぜひ、若者による若者のための日本酒をお楽しみください。

福知山公立大学(醸造サポート担当)
プロジェクトリーダー 桂田 樹(地域経営学部3回生)

私自身、本プロジェクトに携わるまでは日本酒に対して興味がありませんでした。
しかし、本プロジェクトに出会い、日本酒について勉強していくなかで、日本酒は地域に密接したプロダクトであると知ったと同時に、若者が日本酒造りに携わることで地域の活性化への可能性を感じました。高大連携や産学協同を通して完成した日本酒を京都北部から全国向けて発信し、日本酒を通じた若者による地域活性化を広めていきたいと考えています。

綾部高校農業科3年生(酒米の稲作担当)

先輩からの日本酒プロジェクトを引き継ぐことになり、初めての事だらけで不安でした。
商品として販売することを念頭に置いて栽培計画を立てたり管理をしなければならないなど、通常の栽培実習とは考えるべき点が違い難しかったです。しかし、自分たちが関わった商品ができるということで、みんな嬉しく誇らしい気持ちになっています。


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