はじめに・ご挨拶

はじめまして!現在東京の飲食店で働いている上野広晃と申します。

このプロジェクトページをご覧になってくださり、ありがとうございます。

私は日頃
「食わなきゃ死ぬのに、僕たちを生かしてる生産者が報われないのはおかしくないか」
をモットーに食べる・食事をするということに対して、全力で楽しむことを追求しています。そんな僕の思いをお伝えさせていただきます。ぜひ最後まで読んでいただけたら嬉しいです。


自己紹介

私は2022年の9ヶ月間を島根県の隠岐の島海士町にある「島食の寺子屋」という料理学校で和食の勉強をしていました。
本土からフェリーで3時間もかかるコンビニもない離島。島で手に入る食材だけで、その日採れた食材だけで料理をする学校。
朝まずすることはその日授業で使う魚や野菜を島の生産者さんの元へ赴き調達するところから始まります。
休みの日も漁師さんや農家さんの手伝いをしたり食と密接に関わった濃い9ヶ月間を経て現在に至ります。


元々食べることが大好きで、小さい時からどうしたら食事を最高に楽しむことができるかそればかり考えていました。この料理を最高に楽しむためには誰と、いつ食べたらいいのか。運動後がいいのか、サウナ後がいいのか、寒い暑い環境などとにかく食を最高に楽しむことばかり考えていました。
しかしその頃食べていたのはほとんどがファストフードと呼ばれるもの。早く、安く、ボリュームのある食べ物が大好きで食材そのものにそこまで関心を持つことができませんでした。

スーパーや飲食店の向こう側の生産者の姿が私には全く見えていなかったのです。

そんな僕の意識を離島での食と料理漬けの生活がガラリと変えてくれました。



「食わなきゃ死ぬのに、僕たちを生かしてる生産者がこんなに報われないのはおかしくないか」
 
島では料理学校の授業の他にも休みの日は個人的に生産者さんと繋がり仕事の手伝いをさせていただいたり、島で生まれ育った島民の方と積極的に関わりました。
島の方や生産者さんと深く関わることで作り手の想いや現状をより理解したいと思ったからです。

農家さんや漁師さんの仕事をお手伝いさせて頂く中で痛感したことは、店頭に並ぶまでの生産者さんの手間や労働に対して、店頭での価格が安すぎるということです。私たちがいつも見ているスーパーに並んでる食材たちは、想像より遥かに膨大な時間と手間そして作り手の情熱が込められていることを体感しました。

生産者の仕事と聞くとまず収穫の情景を思い浮かべます。ですが生産者さんの仕事というのは一年を通してあります。
最初の頃、私は1年間で何の仕事があるのか全く想像できませんでした。
そんなにやることあるのか?と。
牛肉を出荷するということは何年も牛を飼い面倒を見るということです、毎日牛のことを考え、牛糞にまみれながらする仕事もあります。漁師の方の仕事も縄を仕掛けて魚を獲るだけではありません、その何倍もの時間をかけて罠や仕掛けの修理や整備をします。それも1年を通してです。

同じように見える野菜や魚や肉でも様々な違いがあります。漁法、餌、飼育環境から有農薬、減農薬、無農薬など本当に様々です。どれが良い悪いではなく、どれかを選ばなければいけない訳でもないと思っています。ですが生産者さんは作ったものが売れることで来年も作り続けることができます。つまり私達がどういう食べ物を買うかがどういう生産者さんに生きてほしいかを選択しているということ。私は自分自身の購買選択の意味を深く実感することができました。

商品が作られた背景

島で生産者の現状を痛感した時から自分に一体何ができるか考えています。どうすれば生産者さんが作ったものが安く売られずに済むか、どうしたら本当にいいものを作ってる生産者にもっと還元できるのか、これだけ魅力のある第一次産業をもっと儲けれる仕事にできれば、かっこよく夢がある仕事になるんじゃないかと。

今回は旬でもあるマグロに焦点を当てました。
日本ではどこの店頭に並んでいるマグロにも問題があります。世界最大級のマグロの消費国でもある日本は魚の乱獲に厳しい米国政府や環境保護団体から非難され、厳しい漁獲抑制に取り組んでいる現状です。漁師さん達は獲ったマグロの数を正確に報告し1シーズンで獲る量を制限しています。つまりマグロ漁での収入も制限されています。ほとんどの漁師さんはそのルールを守りながら漁をしていますが、たびたび漁獲数を偽って報告するヤミ漁獲のニュースが流れます。売れば売るほどお金になるマグロですからそうしたい気持ちはわかりますが、他のちゃんとルールを守っている漁師さんが損をしてしまいます。
このヤミ漁獲の原因には様々な要因があると考えられますが、私は漁師という仕事の給与も原因の1つになると考えています。

一概に漁師と言っても漁法から地域、魚種で話は全く違ってきますし、複数の漁をしている漁師の方も少なくありません。ですので漁師の方を全て一緒に考えるのには抵抗はありますが、平成30年度の農林水産省調べでは全国の水産加工業の方の平均年収は330万円というデータがあります。手取りにすると300万円を切る可能性もあります。日本の日常では欠かすことのできない魚介類。自然と毎日戦いながら肉体を酷使して働く仕事なのにこの金額は私は低いと感じます。またこのままですと将来スーパーに並ぶ魚種も少なくなる、すでになってきているのではないかと私は思います。

そんな現状がある中、今回は旬の国産マグロを食べてもらうことをきっかけに、今後スーパーでどれを買うか迷った時に生産者さんのことを思い出していただけるきっかけになればいいなと思い企画いたしました。


私たちの商品・お店のこだわり

私は寿司屋でも働いているのですが、世間のイメージとは少し違う寿司屋なんです。どこが違うかというと、大将が弟子への教育に熱心な点です。大将がよく言うセリフは「若いうちはスポンジのように吸収するから、たくさん学んでいきなさい」です。そんな大将は週5日の頻度で豊洲市場へ通い仕入れをします。そこについていくことで一般の人とは遥かに安い値段で高品質のマグロを仕入れることを実現いたします。つまり高品質かつ旬なマグロを新鮮なままシェアできることが私のマグロの強みです。
ちなみによく出張料理人をするにあたって必要な資格があるのか質問されることがありますが、必要ありません。資格なしで出張料理人は活動できます。

マグロのブロックは2ブロック購入したいと考えております。
ブロックを購入後、柵という状態(お店でよく見るレンガのような形)に切り分けてから刺身などの切り身にカットする必要があります。柵取りの経験が私にはないため、お店で教えていただくために1ブロックはお店で柵どりをします(柵取りしたマグロは全てリターンに使われます)。もう1ブロックは自分で柵どりをし、その様子を私のInstagramにてライブ配信する予定です。


資金の使い道・スケジュール

・マグロ購入費:10万円(約4〜5万円/5kg×2ブロック(豊洲市場の入荷状況によって変動あり))
・出張料理時に必要な器や調理器具:2万円
・その他経費(手数料など)

                                           


最後に

ここまで読んでいただき誠にありがとうございます。

今まで書かせていただいた生産者を大事にする思いが私の芯になっているのは間違いありません。ですが、ファストフード自体私は嫌いではありません、むしろ好んで食べるときもあります。美味しいものをより安くみんなに食べてほしいという気持ちはとても素敵だと思いますし尊敬しています。
ですが、そればっかりだとあまり美しくないと思っています。日本にはこんなに美味しいものがたくさん溢れそれぞれに生産者がいます。創ることの難しさ、生産者の情熱を知るとこれからもこの人に残ってほしい。この人の情熱を絶やしたくない!という思いに駆られます。そしてこんなにの情熱が込められたものが安く売られてるのがとても悔しいのです。

こんな駆け出しの料理人の自分にできることにたかが知れているのは承知の上ですが、私の料理が食事に付随する人、場所、環境、体調で全力で楽しみつつ、生産者のこういった問題を考えるきっかけになっていければいいなと思います。

<募集方式について>
本プロジェクトはAll-or-Nothing方式で実施します。目標金額に満たない場合、計画の実行及びリターンのお届けはございません。

  • 2023/03/13 12:02

    この度は「みんなに新鮮で美味しいマグロを食べたい」プロジェクトへご支援頂き誠にありがあとうございました!2週間ちょっとという短い時間ですが、本当にたくさんの方からご声援、ご支援頂き本当に感謝いたします!と同時にこんなにもたくさんの方に応援頂けて本当に自分は優しい方々に支えられているな、恵まれて...

  • 2023/03/11 20:39

    【【ネクストゴール40万円達成!!!!】】な、な、なんと!!!最終日残り時間わずかというところでネクストゴール達成できました!!!ほんとにありがとうございました!!!私としましてはかなり挑戦した目標設定だったんですが、皆様のご支援のおかげで達成することができました!!!また初のクラウドファンデ...

  • 2023/03/08 20:00

    この度はプロジェクト「新鮮で美味しいマグロをみんなに振る舞いたい」を開いてくださり、ご支援いただきありがとうございます。今回は資金の使い道の1つ「出張料理時に必要な器や調理器具」を買いにかっぱ橋商店街に行ってきました!そのご報告になります!(購入したものに関してはInstagramにて写真など...

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