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こんにちは、北海道・札幌にて株式会社トーチという会社をやっています、さのかずやと申します。

このたび、会社の立ち上げから2年半に渡って運営してきたウェブメディア「トーチライト」の、記事をまとめた書籍『トーチライト Issue 2022』を制作しています。今回その出版にあたり、クラウドファンディングを実施します。

このプロジェクトを通して、北海道でも東京でも、別の都市でも地方でも、つくってゆかいに暮らす人、暮らしていきたい人と関わりを持つことができればと考えています。


株式会社トーチは、<どこに住んでいても、つくってゆかいに暮らす。>という目標を掲げて、北海道・札幌を拠点に活動している会社です。

リサーチ力と制作クオリティ、それを支えるプロジェクトマネジメント力を武器にした、企画・事業開発を手掛けています。
これまでテレビ番組の企画や、会社を立ち上げてお菓子D2C商品を開発、空港のお土産コーナーの企画・制作、地域の資産を再生して新たなイノベーションの拠点にする事業など、地域と事業の発展につながる企画・制作を多く手掛けてきました。

中でもNHK北海道「ローカルフレンズ」企画は、企画に携わってくださった北海道内のたくさんの方々のおかげで、とても発展したものとなり、グッドデザイン賞2022 グッドデザイン・ベスト100を受賞するに至りました。


その中で、私たちが会社の立ち上げ当初から運営してきた、自分たちが出したいと思う情報をつくって発信してきたウェブメディアが「トーチライト」です。会社の設立とともに、コロナ真っ只中の2020年夏に立ち上がりました。

「トーチライト」は、<ここでつくって生きていくメディア>として、トーチが目指す<どこに住んでいても、つくってゆかいに暮らす。>という目標を体現している方々にお話をお伺いし、それぞれ2万字程度の非常に骨太なインタビューにまとめてきました。

そのすべてに、つくって生きている方々による、つくって生きていく人に向けたメッセージがはっきりと込められています。こんなコンテンツは他にない、と自信を持って言えるものになっています。

一方で、コロナ禍で雑談の機会やトークイベントなどが多く失われたこともあり、雑談を中心としたゆるいトークコンテンツも制作してきました。こちらは熱量あるインタビューとはまた異なり、雑談の中につくって生きていく上で大事なことが散らばっているような、そんなコンテンツになっています。

こちらはどちらかというと、つくって生きていくことに対する試行錯誤が雑談を通して現れており、こういったタイプの雑談コンテンツも他にない、とまた自信を持って言えます。

「トーチライト」は、自分の選んだ場所で、あるいは選ばざるをえなかった場所で、自分がつくるべきものをつくって暮らす人々の背中を押す、そんなコンテンツになることを目指して発信してきました。

これまで2年半の活動で、発信は10本ほどと多くはありませんが、1つ1つのコンテンツがそのタイミングで多くの人の背中を押すものであったことを、SNSなどでの反響を通して実感しながら運営してきました。


そうしてつくってきたものは、ウェブ上ではある程度避けられないことですが、いずれも公開から時間が経つと、あまり見てもらえるものにはなりません。この熱のこもったコンテンツを、ウェブメディア以上の形で、もっと届ける方法がないか。すでに役目を終えたものではなく、これより先の未来に向けて届けていく方法はないか。

私たちはそう考え、「本」にして出す、というやり方を選びました。

私たちは2021年、札幌に新しくできた、生活困窮者の支援の機能を持つ新刊書店、Seesaw Booksのクラウドファンディングを全面的に支援していました。

そのオーナーでもある神さんは、私たちが「トーチライト」で最初に取材させていただいた方でもあります。

本屋さんをつくるその取り組みを通じて感じたことは、まだまだ書籍が持つ可能性がある、むしろこの時代だからこそ、フィジカルな情報が持つ可能性がたくさんある、ということでした。Seesaw Booksになる前の状態から、建物を一度スケルトンにして、内装の工事をし、什器が揃い、実際に書店ができあがる様子をすぐそばで見ていました。

オープンしてみると、そこには毎日多くの人々が訪れ、人同士の出会い、本を介した人との出会い、さまざまなコンテンツとの出会いが発生していました。それはもはや、私たちがウェブメディアを通して実現したかったことなのでは? と思うことも多くありました。


そういう経緯があり、書籍の作成を検討し始めました。過去の仕事や自主プロジェクトから、普通にがんばれば、インターネットの印刷会社で本がつくれることはわかっていました。なのでどうせなら、ちゃんとした書籍でしかできないことをやりたい。

何人かに相談させていただきながら様々な方法を探った結果、国内大手の書籍印刷会社であるシナノ印刷さんに依頼することになり、印刷会社さんにお願いするからこその工夫をいくつか盛り込みました。外装の紙や印刷の工夫、2色刷り×2パターン、など……。かなり良い形に仕上がりそうです。

そして今回、この本を制作・販売するためのクラウドファンディングをおこないます。


(わざわざ)クラウドファンディングをやる理由、遠すぎた目標の手前に

実はこの冊子、もうほぼできています。自分たちの身銭を全力で切り、入稿は完了して、印刷段階での調整を重ねています。あと作業を頑張っていけば、たぶんちゃんと形にはなります。なのになぜ、クラウドファンディングをやるのか?

クラウドファンディングとはお金を集めるものなので、お金を集めたいということはもちろんあります。ちゃんとした書籍印刷会社にお願いしたので、結構それなりにお金がかかっています。でも一番大きな理由は、2年半かけて自分たちが一番納得できるものをつくったので、このタイミングでできることを全部やってみたい、と思ったことでした。

この国のどこかで、つくってゆかいに暮らしている人、暮らしていきたい人と、この書籍を通じて関わりを持ちたい。せっかくなので、自分たちがやってきたこと、やっていること、できることも全部お見せしたい。そういう機会にしたい。

なので、ほぼ普通に販売するところまで進めていたのですが、この機会はもっとちゃんと使いたいと思い、無理くりこのクラウドファンディングをはじめました。お騒がせしてすみません。

自分たちが本当にやりたいことは、<どこに住んでいても、つくってゆかいに暮らす。>ことができる社会を実現していくこと。でもそれはあまりに綺麗事で、あまりに大きな目標です。
これまで2年半活動してきて、さまざまな困難にぶつかって、その果てしない距離にようやく気がついてきました。

そのために私たちは、もうひとつの目標を立てました。それは自分たちの軸足を北海道・札幌に置き、<北海道でやりたい仕事をふやす。>ということ。「あるべき仕事」という言い方も考えましたが、「あるべき仕事」よりも「やりたい仕事」をつくりたい。

いま自分たちが会社を立ち上げて活動しているのは、東京で仕事をしていた自分が、北海道に帰ってやりたい仕事が思いつかなかったから。なので、自分たちがやりたい仕事でちゃんと食えていけば、その仕事を増やしていければ、もっと北海道に帰って来れる人、気軽に引っ越して来れる人も増えるはず。いまある仕事もすこし見方や切り口を変えれば、やりたい仕事になっていくはず。

これまで2年半活動してきて、正直、自分ひとり食っていくには、それをゆっくりじっくり増やしていくには、たぶん自然にやっていけばできることがわかりました。ただ自然にそうなるのは、単にこれまでも存在していた仕事が、年上の人の引退にともなって徐々に降りてくるだけなので、あまり意味がない。

もっと多くの人に、多くの「やりたい仕事」をつくりたい。そのためには、まだまだ多くの人と、多くのアクションを起こしていく必要がある。そう思ってメンバーも増やし、広がる可能性を信じて動き続けてきました。

その中で気づいた、最初の目標では足りなかったことが、「距離の近い人と一緒にやっていくべき」ということ。

自分はこれまで、「全然違う場所に住んでいても、同じ意志を持っていれば支え合っていくことができる」ということを信じていました。「トーチライト」はピュアにそのことを信じて運営してきたメディアでした。

でも実際は、どれだけインターネットが身近だったとしても、SNSで状況を把握していたとしても、人間は普段顔を合わせる人のことしか支えることができない。実際に、たとえ同じ意志を持っていたとしても、最終的には会って話すことができなければ、支えることはできない。一緒に活動を続けられない。そのことを、これまで2年半の活動から痛いほど感じました。

どこに住んでいても、つくってゆかいに暮らす。その手前で、北海道でやりたい仕事をつくる。

これもきっと、人生を賭けてやる必要があるくらい大変な仕事だろうと思います。それでも、いまの自分たちに必要で、きっとこれからたくさんの人に必要な仕事だとも思います。きっと北海道でできるなら、それはどこに住んでいる人でも、できるようになることだとも思います。

自分たちが価値があると信じることに取り組んでも、現実的にはいろいろ難しいことばかりです。この先の何かにつながるかもしれないし、何にもつながらないかもしれません。でも北海道を拠点に、このクラウドファンディングで多くの方々と関わりを持ち、ここから先につながるアクションを起こしていけたらと思っています。


基本的には「書籍」「ステッカー」「3Dプリントの熊」「イベント招待」のセットです。加えて、「このタイミングでできることすべて」と書きましたが、いま私たちができることは多くの人に知っていただけたらと思い、私たちができそうなことをすべて出してみました。

北海道を中心に、各地で活動しているクリエイターの人と関わりを持ちたいと思っていますし、つながりを持っていきたいと思っています。また、その活動を応援してくれる方々ともちゃんと関わりを持ちたいと思っています。

もちろんセットだけでも大歓迎ですし、もしなにか可能性を感じるリターンがあれば、ぜひそちらからご支援いただければ大変うれしく思います。ややグレーな背景のものは、ビジネス度の高いものになっています。若干予算あるし、この機会になんかやってもらうか……ということなどありましたら、ご検討お願いします。


会社をつくってやってきたこの2年半、希望が持てることが多々ありつつも、自分の無力さを感じることばかりでした。着実にアクションを起こしてこれたけれど、自分の力でなんとかできないことがあまりに多かった。でもそれは逆に、自分ができることを過信していたのかもしれないと、2年半やってきてようやく気がつきました。

やりたかったことが何もできていないような気もするし、自分が目指していたものへの距離を思うと絶望的な気持ちになることもあります。それでも積み上げてきたものはあると信じたいし、実際少しずつやってきたこのメディアが、こうしてひとつの形になることは、ひとつの成果であろうとも思います。

そうした活動の中で関与していただいた、トーチライトで取材させてもらった方々、一緒に制作した方々、読んで反響をくださった方々、SNSで投稿してくださった方々。そうしたみなさんのおかげでここまでやってこれたように思います。本当にありがとうございます。

冒頭でも述べましたが、私たちはクラウドファンディングの支援ばかりしてきて、実際に自分たちではそのアクションを起こしていませんでした。それはわざわざ支援を集めることをしていなかったから、という面もありますが、一番は「世に問いかける覚悟がなかったから」という部分があったようにも思います。支援する中で多くの人の覚悟に触れ、自分たちもそのアクションを起こすタイミングだと、やっと気持ちを決められたようにも思います。


人にお願いしたり、人を頼ったりするのは、これまでの人生で本当に苦手なアクションでした。でも本当に困ったときに、周りの人を頼れることができたらどう変わるのか。自分自身もここがひとつのタイミングだと感じています。

これまでもいろいろな形でお話させてくださった方々は多くいますが、このタイミングでもっとみなさんと直接関わりたいし、もっと直接お話ししていきたいと思っています。ここから同じ方向を見ていける人と関わっていきたいと思っています。ぜひみなさんの周りでも、同じ考えを持っている方がいそうでしたら、教えていただけたらとっても嬉しいです。

自分たちが信じる未来を、ともにつくっていけることを信じて。何卒応援よろしくお願いいたします!


<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2023/03/31 19:46

    こんにちは!トーチのさのです。イベント詳細決定!前回の活動報告でお伝えした、4/26(水)のトークイベントにつきまして、詳細が決定しました!鳥取で「汽水空港」という書店を運営しているモリテツヤさんをお呼びして、シーソーブックスで開催します。タイトルは「スピらずにスピる、つくってゆかいに暮らす」...

  • 2023/03/24 20:34

    こんにちは!株式会社トーチの佐野です。本州ではもう桜が咲いているようですが、北海道は今日はとても寒い風が強く吹いており、まだまだ三寒四温な日々です。やっと世相もお花見できそうになってきたので、春が楽しみです!リターンのご連絡を進めております!今週は、今後お送りしたり、相談してかたちにする個別の...

  • 2023/03/17 17:58

    こんにちは、株式会社トーチの佐野です。札幌はすっかり雪が溶けましたが、今日は雪がちらついています。この天気もまもなく終わり、道路に溜まった砂を掃除する車が走り始めたら、北国にも春がやってきそうです。書籍リターンを発送しました!皆様のご支援のおかげで、書籍「トーチライト Issue 2022」を...

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