はじめに・ご挨拶

はじめまして、大塚紀子と申します。私は東京都青梅市に住んでおります。

日本の伝統文化である鷹狩を学びたいと、諏訪流第十七代宗家であった田籠善次郎先生に弟子入りし、諏訪流鷹匠になりました。2006年から青梅市に拠点を置き、2015年には第十八代を允許され、諏訪流を次世代に伝え残すという重責を担うことになりました。諏訪流放鷹術保存会では、諏訪流鷹匠を目指す門下生たちのため、毎月講習会を実施しています。現在は10代から60代までの男女24名が一緒に学んでいます。彼らとともに鷹狩文化を守り、育てていきたいと、日々努力を重ねています。


このプロジェクトで実現したいこと

1650年以上の歴史を持つ "伝統的な鷹狩文化を保存したい" "門下生たちの学びたい" という熱意に応えたい。そのためには、安心して学ぶことのできる環境、訓練場所、そして訓練用の鷹が不可欠であり、秋までに準備を整える必要があります。江戸東京の町を支えてきた青梅市から、世界に羽ばたく若い世代を育て歴史を繋いでいきたいです。

伝統的な諏訪流鷹匠になりたいと、子どもから大人まで、様々な人々が当会に学びに来ます。最初は鷹を持っていない人がほとんどで、当会所有の鷹を使って練習をしたり、道具を準備したりしながら、鷹匠になるための準備を進めていきます。


門下生たちに鷹と一緒に学ぶ機会、鷹を安心して預かることのできる施設、道具製作や鷹の訓練のために終日過ごす場所などの充実した環境を与えてあげることは、伝統文化の明るい未来を守り育てることに繋がります。また、異なる世代の人々が共通の文化を通して話しあい、学びあうことによって、自然にお互いの視野が広げられ、保存活動の可能性を広げるアイディアも生まれます。今年、厳しい窮状に晒される中で、クラウドファンディングのアイディアを頂き、恥ずかしい現状を伝えることに躊躇しましたが、これも皆様に鷹狩文化を知って頂く貴重な機会であると思い、お願いすることを決意しました。


私たちの地域のご紹介

青梅市は、江戸時代には漆喰の材料となる石灰の産出地として知られ、江戸城ならびに城下の人々の生活を支えました。市内の64%が森林である青梅は、水がとても美味しく、酒造や山葵(わさび)などの名産品が知られています。パワースポットとして知られる御嶽山は、清々しい空気や景色を求める写真家や登山家が訪れるほか、山犬信仰があるため愛犬を連れての参拝者にも非常に好評です。

青梅マラソン、青梅大祭やだるま市のにぎわいから、多摩川周辺でのBBQ、ラフティング、サップ、サイクリング、管理の行き届いた美しい森林でのトレイルランや林間学校など、アクティブな活動やスポーツを愛する人々にとって、青梅市は一年中楽しむことのできる、過ごしやすい町になっています。コロナ禍でも自然の中なら安心して家族で過ごせると、都心から訪れる方々も増えたようです。

玄関の扉を開けたら雪景色が広がっていたり、シカに遭遇したりして驚くこともありますが、青梅はとても豊かで暮らしやすい地域です。小さなカフェや食事処など、自分だけの隠れたお気に入りの場所を見つけるのも楽しみのひとつです。ぜひ、何度も足を運んで頂きたいと思います。


プロジェクトを立ち上げた背景

コロナ禍で仕事が激減した状況にもかかわらず、鷹匠になりたいという夢をもって訪れてくれる人々が増えています。鷹を飼う前に勉強して知識と技術を身につけたいと思う人や、文化的な理解を深めたい人など、夢は多様です。しかし、様々なニーズに応えるには、十分な施設が準備できていなかった上に、早春に異常なほどに沢山の獣が訪れ、当会で所有していた5羽の鷹のうち4羽がテンに殺されてしまいました。いまだかつてない緊急事態の中、門下生たちの熱意に応えるために、秋までになんとしても必要な環境を整えたいと、勇気をふるってクラウドファンディングに挑戦することを決意しました。

↑鷹の小屋 現在は床面は土

↑穴を掘って獣が侵入したと思われます 現在、木とブロックで塞いでいます

鷹狩は2010年に海外でユネスコの無形文化遺産15ヵ国登録されており、 11ヶ国の共同申請により無形文化遺産に登録され(現在は24か国)、追加申請国が増え続けています。が、残念ながら日本では行政の理解・援助がなかなか進んでいません。民間の力によって、ゆるぎない伝統文化を築いていくために、今できることは何か、可能性を探っています。皆様の御理解・御協力を心よりお願い申し上げます。


これまでの活動

2006年、日本で最も古い歴史を伝承してきた流派である諏訪流鷹匠に必要とされる放鷹術(技とこころ)を伝承するため、

●諏訪流放鷹術保存会を設立

●翌年から青梅市内で門下生のための講習会を開催

●鷹道具の修復・保存

●鷹匠に必要な技の訓練

を行っています。


毎年、1月2日と3日は、都立浜離宮恩賜庭園で新春放鷹実演を開催、1991年から30年続く鷹匠の技を披露しています。日本とUAEの友好のため、毎年9月前後にアブダビで開催されているエキシビションに招待して頂き、共通の伝統文化としての相互理解を深めています。その他、実演、講演、TV・映画撮影など、様々なご要望に協力しています。



資金の使い道

1,500,000円 3羽購入費/交通費/運搬費

1,000,000円 鷹小屋の修繕費(床面コンクリート/2重ネット) 

238,000円 リターン品の作成費(特別冊子以外) 

300,000円 リターン品特別冊子作成費 (トータルデザイン/校正/製本費など) 

462,000円 キャンプファイヤー手数料:12%=「サービス手数料:7%」+「決済手数料:5%」

=350万円


実施スケジュール

2022年

5月クラウドファンディング開始 

7月クラウドファンディング終了

鷹購入 / 訓練 / リターン品準備と発送

2023年

特別見学会の開催・鷹匠体験開催


リターンのご紹介

5,000円 お礼のメール

10,000円 はがきコース 5種類1セット限定30 

10,000円 はがきコース 3種類1セット

30,000円 諏訪流放鷹術保存会てぬぐいコース はがき1種類付き

50,000円 特別冊子コース はがき1種類・諏訪流放鷹術保存会てぬぐい付き

100,000円 特別見学会ご招待券コース 限定15組

500,000円 出張!鷹匠体験コース 

1,000,000円 命名権コース(1羽)限定3羽


最後に

鷹狩は世界130ヶ国以上に伝播された稀少な文化のひとつであり、4,000年以上の歴史を持つ世界共通の人類の遺産でもあります。日本では4世紀以降、独自の放鷹術が生まれ、長い歴史や流派伝承によって繊細緻密に高められてきました。

当会では、伝統文化としての鷹狩を保存・伝承するため、諏訪流を基にした体系的な指導を行ってきました。多くの困難な状況を乗り越えて、さらなる内容の充実や環境整備をめざして努力を重ねてきた中で、このような不測の大打撃を受け、茫然としました。

が、日本の鷹狩はもっと評価されるべき文化的な価値があります。残りの人生を賭けて後継者を育成し、日本の鷹狩文化を国内外で高めていきたいと思いますので、どうぞ皆様の力を貸して頂きたく、宜しくお願い申し上げます。

<募集方式について>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2023/01/20 14:24

    この度はクラウドファンディングにご支援いただき、ありがとうございました。はがきは枚数が足りず、手ぬぐいは新たに作成しております。冊子についても同様です。ゆったりとした動きでご心配ご迷惑おかけしております。引き続きよろしくお願いいたします。

  • 2022/07/26 18:00

    10月からは「鷹の調教と実践方法」についての講習会を行います。調教前に「爪嘴」という手入れや道具の交換などをします。鷹匠に必要不可欠な革手袋の縫い方などもお伝えしてます。少しずつではありますが、多くの方に鷹匠について発信できるよう努めていきます。残り2日となりました。どうぞよろしくお願いいたします。

  • 2022/07/25 13:34

    https://www.asahi.com/articles/ASQ7Q062JQ7PPCVL015.html京都に来ております。任天堂「ゼルダの伝説」シリーズの漫画の作家として知られる2人組の姫川明輝さんとの企画展「鷹(たか)で繫がる縁展」を開催しております鷹匠の道具、技術などを伝える機会に...

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