はじめに

このプロジェクトは、未来を担う子どもたちと気候変動問題を一緒に考え、解決のための行動への一助となる絵本の製作です。

ファンタジー作品として子どももおとなも楽しむことができる、絵本作品としての価値を重視した作品をめざしています。

主人公はスズメのチュンです。チュンたちが暮らす世界でも地球温暖化の影響で異常気象が起こり命の危険が迫っています。チュンたちが住んでいるまちには、不思議な森がありました。その森を守っているのはカラスたち。この森には昔からの言い伝えがあり、不思議な出来事が起こります。チュンたちの冒険が、温暖化問題を解決に導くという物語です。

多くの子どもたちに絵本を楽しんでいただくために、江戸川区内のすべての小学校と図書館に寄贈いたします。

解決したい社会課題

私たちが解決したい課題は気候変動問題です。人間は化石燃料を使って経済を大きく発展させてきましたが、すべての人類が平等に豊かになったのではありません。この経済の仕組みは国際間で格差を生み、一つの国の中でも格差を大きくしています。そして、化石燃料の過大な使用は地球の大気を変え気候変動をもたらしてしまっています。それは、地球上のすべての生きものたちに影響を及ぼしています。

気候変動を止める人間の行動とは、現在の経済の在り方を見直し、エネルギーの使い方を見直し、人類のみならず地球上に生きているものが、公平に豊かに命をつないでいける社会をめざすことだと考えます。まさに誰一人取りこぼさない、持続可能な世界のための行動目標(SDGS)に他なりません。


私たちは「NPO法人 足元から地球温暖化を考える市民ネットえどがわ」という長い名前の団体です。その名のとおり、温暖化問題に対し足元で行動しようと、1997年に設立して以来、地域で温暖化問題を考え様々な活動をしています。

足温ネット公式HP 


その中で2002年と2012年に絵本を作りました。どちらも未来が見える不思議な力を持った「ハルナ」という女の子が主人公(2002年の時は赤ちゃん、2012年の時は10歳)です。人間が行動を変えずにいると、大変な未来が訪れるというストーリーでした。主人公のモデルはメンバーのお子さんで、今は大学生になりました。

以前、彼女が小学校2年生の時に夏休みの宿題として作った絵本を見せてもらいました。それは主人公の子スズメが世界を救う印象的なファンタジーで、その世界観や登場する小鳥たちのかわいらしさにとても感銘を受けました。このお話を元に、新たな絵本作りを企画しました。たくさんの子どもたち、おとなたちに読んでいただきたいとの思いから、初めてクラウドファンディングで資金を集めることにしました。

絵本づくりにあたっては、素敵な鳥のイラストを描かれている画家のやまだかよこさんに加わっていただき、本格的な絵本づくりが進んでいます。

やまだかよこインスタグラム

絵本の内容

主人公のチュンは、泣き虫でおっちょこちょいなところがあるスズメの子どもです。
ある日、隣のまちから探検にやってきたチュンナたちと、「暗やみの森」と呼ばれている真っ暗な森の中に探検に出かけます。
でもこの森は、生き物がむやみに入り込むことのできない不思議な場所だったのです。
この「暗やみの森」には、昔から秘密の言い伝えがあり、それを大切に守って暮らしてきたのがカラスの一族です。
最近その森に、異変が起こっていました。世界に危機が迫っていることを知らせる異変だったのです。
カラスたちは言い伝えである森の宝を探し、世界の危機を救おうとしていました。
ところが、チュンがその大事な宝をなくしてしまい…

カラスの子どものカースとチュンはとても仲良しでした。
チュンとカースとチュンナは必死に宝を探します。
宝は無事に見つかるのでしょうか?
そして世界の危機はどうやって解決できるのでしょうか?

作成中の絵本内容

作成中の絵本内容

作成中の絵本内容

作成中の絵本内容

この絵本は、一人で読むなら10歳から、おとなと一緒に読むなら4歳からの読み物としてテキストを書いています。使用している漢字にはすべてルビを付けます。サイズはB5版です。



このプロジェクトで実現したいこと

絵本は、地元の江戸川区の小学校と図書館に寄贈します。そして、絵本の読み聞かせや、子どもが参加する遊びやワークショップを実施し、絵本の主人公たちの思いを探りながら、気候変動への取り組みを考える行動を提案していきます。

絵本を通し、おとなと子どもがともに危機感をもって気候変動のことを考え、知恵を出し合い、仲間を作り、喫緊の問題として、自治体や国、身近な経済活動に対して、行動が起こせるようになればと考えます。

この絵本は一般書店での販売はいたしません。クラウドファンディングを通じて多くの方々に手に取っていただき、いろいろな場所で子どもたちと一緒に読んで、見て、楽しんでいただければ幸いです。

応援メッセージ

●枝廣淳子さん

温暖化ばいばい

温暖化問題についての報道がない日がないほど、私たちはみんな温暖化の問題を意識しています。「経済と両立する形で脱炭素を進めるにはどうしたらよいだろう?」「地域社会に役立つ形で温暖化対策を行うには?」「急に再エネに切り替えるとエネルギー代が高くなるんでじゃない?」などなど。

こうした会話や議論に、「野生の生き物たちはどうなってしまうの?」という視点はほとんど出てきません。野生生物も未来世代も、選挙権も持っていないし、今の人たちに分かる言葉で発言することもできませんから、議論の対象外なのです。

「温暖化ばいばい」は、その欠けているけど大事な視点を議論や会話に持ち込んでくれる絵本です。読んでいて胸がどきどきしてくるでしょう。それは野生の生き物の身になって考えられたから。小さいけれど、本当に大事な変化をもたらしてくれる絵本です。ぜひチュンたちの手紙を1人でも多くに届けるため、力を貸してください!

●Yaeさん

地球温暖化、それはもうすでに地球環境危機になっています。干ばつや大洪水。巨大ハリケーン。ウクライナ侵攻から始まった戦争も最大の環境破壊といえます。

尊い命とそれを育む地球が奪われていくのをただ黙って見ていることはできません。

土の上に立ち、心の中にもエアーリーフのような 平和の種をまき続け、対立ではなく対話を、分断ではなく共に生きる世界に変えていきましょう!

この絵本がたくさんの人々のこころに届きますよう祈っています。  Yae

資金の使い道

ご支援いただきました資金は下記の用途で使わせていただく予定となっています。

絵本製作費:160万円 印刷費(1000部)約110万円、 作者への謝礼および画材費用等を含みます
リターン費用:約14万円 リターンの製作/送付費用
寄贈送付費用:約4万円 江戸川区内の図書館12か所、小学校70か所を予定
手数料:約21.8万円 (9%+税)

合計:約200万円
*今後の状況により一部変更の可能性はあります。

実施スケジュール

2023年12月20日   募集開始

2023年12月中旬 原稿入稿

2024年  1月31日 募集終了

2024年4月9日 絵本納品

2024年5月31日 全リターン 履行完了 

<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

リターン

ご支援いただくすべての皆さまにお礼のメールをお送りします。ご支援額に応じて、絵本『バイバイ、おんだんか!! チュンと暗やみの森』、そこに登場するチュンをはじめとしたキャラクターのステッカー、貴重なラフ原稿&スケッチ集、絵本の中の1ページをジクレー版画(超高密度の複製原画)に、など様々なリターンをご用意しています。

絵本を江戸川区の小学校や図書館に寄贈することもできます。寄贈する際に、添え状に申し出のあった方のお名前を連名として載せることができます。

最後に

絵本を読んでいる、また絵本を読んでもらっている子どもたちは、登場人物と一緒になり、想像の世界で動き回ります。絵から感じる本の中の世界を心の中で膨らませ、自分自身のイメージで絵本の世界を体験します。その体験は、新しい「遊び」や「学び」につながり、描かれた世界にも新しい意味を一人ひとりがつくり出していくのです。

子どもたちにはまず、お話を楽しんでもらいたい。
そして、感じた気持ちをおとなが受け止め、気候変動に対する行動を大きくしていけたらと願っています。

気候変動問題に対する取組みは、今の日本の政府は残念ながら前向きと言えません。温室効果ガスを削減する社会の仕組みを変える力は、未来への不安や危機感を実感している人々の暮らしの中から生まれてくるのだと思います。特に子どもたちは、異常気象が「当たり前」になってしまっている世の中で暮らしています。この絵本が、おとなが子どもたちと一緒に考え、子どもたちに知恵をもらい行動を起こしていく、一つの材料になればと思っています。

ぜひ、ご支援をお願いいたします。

チーム/団体/自己紹介・活動実績など

「NPO法人足元から地球温暖化を考える市民ネットえどがわ」は、1997年に気候変動枠組み条約第3回締約国会議が京都で開催されたのをきっかけに、江戸川区という地域で市民が主体的に地球温暖化=気候変動対策に取り組もうと、任意団体として設立されました。2001年にはNPO法人となり、会員は現在約120名です。


これまでに、東京初となる市民発電所の建設(1999年)、省エネ家電買い替えサポート事業の実施(2003年)、えどがわ油田開発プロジェクトへの参加(2006年)に取り組んできました。2011年3月の東京電力福島第一原発事故を受けて、2013年には「えどがわ市民発電プロジェクト“えど・そら”」を立ち上げ区内3カ所に発電所を建設する一方、2015年には中古の太陽光発電パネルとバッテリーを使って民家を電力自給するオフグリッドハウスに改造し、「松江の家」と名づけて運用しています。

私たちの実践的な活動は対外的な評価を受けており、近年では、2020年には「令和2年度気候変動アクション環境大臣表彰」、2021年には脱炭素チャレンジカップで「気象キャスターネットワーク最優秀市民・学校エコ活動賞」を受賞しました。これは、オフグリッドハウス「松江の家」の活動について評価いただいたものです。

また、今年2023年6月、地域社会で地球温暖化対策を実践している団体として、江戸川区から「SDGs環境未来賞」を受賞いたしました。


このプロジェクトの問題報告はこちらよりお問い合わせください