はじめに・ご挨拶

初めまして。ウクライナ学生支援会の代表校で清風情報工科学院の校長の平岡憲人と申します。

私は2001年からIT教育と日本語教育に関わってきました。日本人の学生のIT能力を開発してIT企業へ就職させる傍ら、世界中の学生を相手に日本語と日本文化を伝えてきました。アジアを中心に世界各地へおもむき、学生やその家族と話して日本留学の魅力を話し、来日後は勉強だけでなく生活をサポートし学生らの未来をともに切り開いてきました

清風情報工科学院 https://i-seifu.jp/
ウクライナ学生支援会 ⇒ https://jsus.info/

2月24日、ロシアは突如ウクライナに軍事侵攻し、ウクライナの平和は終わりました。男たちは戦場へおもむき、女たちは子供を守り、もちろんウクライナの学生たちは学校へ行けなくなりました。戦地から他国へ逃れた避難民の数はすでに約1000万人以上(4月19日時点)に及び、今後さらに増え、近隣国では受け入れられなくなると予想されています。

我が国はウクライナ避難民の受け入れを表明しています(3月2日岸田総理会見)。さらに、避難民への就労を可能とするなどの方針を打ち出しています。しかし、日本へ逃れた避難民の方々は、日本での生活環境の確保、そして日本語能力や職業能力が不可欠です。それなしには、受け入れは困難を極め、結局受け入れ側の疲弊や避難民の不満となることでしょう。

我々は日本語学校の有志の集まりです。日本語学校は、法令に基づき、外国人を留学生として受け入れ教育を行う学校です。日本語学校は単に日本語を教えるだけでなく、外国人が円滑に日本社会に定着する様々なノウハウをもっている専門家集団です。住居の確保、アルバイトの斡旋、銀行口座の開設や住民票など様々な手続きの指導、携帯電話の契約からごみの分別に至るまでの様々な生活サポート、さらに、進学や就職の指導、外国語でのメンタルケア、犯罪防止、在留管理などを行っています。

ウクライナ避難民に対して、我々の経験が役に立つのではないか、いや我々以上に受け入れに通じた専門家集団はないと考えた結果、少しでもウクライナの学生を支援したく今回このプロジェクトを立ち上げることにいたしました。すでに、宮城・福島・栃木・千葉・埼玉・東京・静岡・愛知・富山・滋賀・京都・大阪・兵庫・和歌山・島根・福岡・熊本・鹿児島など全国に広がる50校以上の有志校(5月27日現在)が、250名以上のウクライナ避難民に対し、授業料を全額免除して受け入れることを表明し、有志校は日々増えています。日本語学校は、各校の体力の枠内で、一定数の学生に対して授業料を全額免除いたします。例えば、清風情報工科学院は10名の授業料を全額免除して受け入れます。それ以上の数になった場合は、学費は一部免除いたします。

このプロジェクトは、志を同じくする日本語学校で、基礎から日本語を教え、来日や生活をサポートすることで、ウクライナを支援するプロジェクトです。

初めての試みなので至らないこともあるかと存じますが、ご協力のほど何卒宜しくお願い致します。


このプロジェクトで実現すること

日本に来る避難民の方々に対し、支援金を通して、生活費や活動費などの支援を行います。

既に400件以上の問い合わせが有り、書類選考を経た100名の希望者を獲得しました。一次面接を終えた学生は59名で現在面接を継続しています。みなとても優秀です。戦争という絶望のなか日本に憧れてやってきます。中には、戦争で自宅を失った学生もおります。

現地の月給は月2万から5万円くらいが多いです。戦争で失業してしまった家族、戦争で蓄えを失った家族・・・。そんな中、ウクライナの現地から避難列車でポーランド国境へ、国境からワルシャワへ、ワルシャワの日本大使館でVISA申請、航空券購入、来日後はコロナの隔離など、様々な関門を越えて来日します。来日後は、住居の手配、通信環境の獲得、生活必需品の買い出し、そしてようやく学校での学習が始まります。

できるだけ多くの避難民の方々を支援したいのですが、目標は100人です。少なくとも初期の学生は、自分のことだけでなく後続の避難民のリーダーや世話役となれる人を選ぶ予定です。


ウクライナ学生支援会 JSUS HP ⇒ https://www.jsus.info/

NHKにて放送(3月15日) JSUS 代表 平岡憲人 インタビュー ⇒ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220315/k10013531531000.html




プロジェクトをやろうと思った理由

日本とウクライナには、福島とチェルノブイリ、広島・長崎とプーチンによる核恫喝という共通点があります。平和を愛するウクライナが蹂躙されるのを目にして、何かしなければと考えました。戦場に行くことには到底及びませんが、戦士たちの家族や子供の支援をすることも、ウクライナへの貢献の方法だと考えます。

今後日本政府は避難民の受け入れを進めていきます。そんな時、日本に来たウクライナの人たちが困らないようにするのは我々の責任です。日本の学校として受け入れを早急に支援したく、より多くの日本語学校・専門学校・大学が連帯していくためにも、プロジェクトを立ち上げることにいたしました。

彼らにとって日本語教育はとても重要です。

半年後くらいで生活関連は自給自足が可能ですが、単純労働止まり。2年かければ一般就職や大学進学も可能になります。せっかく日本に避難しているので、戦争が終わった後も日本とウクライナの間の架け橋となり、ビジネス、学術、文化、国際平和など、今後100年間の両国の様々な友好・交流のキーパーソンに育つよう、みんなで応援していただければ幸いです。


これまでの活動

日本語学校は、難民支援協会(現在は、一般財団法人パスウェイズ・ジャパン)とともに、シリア難民などの受け入れをして来ました。今回のプロジェクトも、パスウェイズ・ジャパンと連携して実施いたします。

パスウェイズ・ジャパンHP ⇒ https://pathways-j.org/

また、有志校はいずれも法務省告示校で、日本語教師の資格をもった教師が教育しています。概ね18歳から30歳くらいの様々な国の学生が学んでいます。ウクライナの学生がすでにいる学校もありますが少数です。

例えば、代表校の清風情報工科学院は、2002年から20年間、留学生の受け入れを行って参りました。これまで卒業した留学生は20か国、2000人以上に及びます。しかし、ウクライナ学生の受け入れや、避難民の受け入れは初めてです。

避難民の受け入れについては、NGOパスウェイズ・ジャパンから情報やノウハウの提供を受けています。現地での募集や、VISAの手続き、避難民へのオリエンテーションはパスウェイズ・ジャパンが、来日後の教育や生活サポート、進路サポートなどは日本語学校が行います。これまで、その枠割分担などを詰めてきました。また、ウクライナやロシアの状況、行政・政治関係の動きについては、一般社団法人WAインターナショナルにも協力を頂いています。

3月に活動を開始してから、400件以上の申し込みを頂いています(JSUS分、パスウェイズ・ジャパン分の合算)。第1陣は、パスウェイズジャパンの参加校(5校)とJSUSの幹事校(9校)を中心に合計25人が来日しました。 また、日本語学校等への入学が内定している学生が17名おり、合計42名の来日に目処が立ちました。高等学校への受け入れも開始し、堺リベラル高校への生徒は5月28日に来日、興国高校への生徒はパスポートが発行され次第来日いたします。

現在、第2陣として、1次選考の終わった志願者と日本語学校のマッチング面接行っています。6月は30~40名の来日を実現できるよう進めて参ります。なお、渡航に関しては、ウクライナからポーランドを経由して日本へ到着するまでのロジスティクスを整えることができました。


資金の使い道

今回のプロジェクトに寄せていただいた費用は、渡航費、住居費、生活費、活動費として提供いたします。またウクライナ人スタッフの人件費や事務費に使わせていただく予定です。住居に関しては、不動産会社から無償提供いただける旨、申し出をいただきました。ただし件数に限りがあります。また、渡航費、生活費には、日本財団様の助成があります。こちらも件数に限りがあります。事態は常に流動しています。

5月8日セカンドゴールである支援金 900万円を達成することができました。ご支援ありがとうございます。これまで、渡航費への充足、次には生活費への充当を目標に掲げてまいりました。しかし、渡航費にせよ、住居費にせよ他の団体からの支援に依存すると、資金の見通しが立ちそうで立ちにくい状況です。一方で、大口の寄付が1700万円分寄せられており、クラウドファンディングと合わせると、合計して2600万円分くらいの支援をいただいたことになります(5月28日現在)。

他方、住居費については、東京では50万円程度、地方でも30万円程度必要です。自治体によっては公営住宅などが提供される場合もあったり、複数人でひとつの物件をシェアすることもあるため、平均して1名あたり15万円程度と見込むことにいたしました。

日本財団様の助成金は、手続き開始から支給まで、2ヶ月程度の時間がかかります。また、来日直後は「短期滞在ビザ」のため、アルバイトができません。1ヶ月程度で就労可能な「特定活動ビザ」に切替えますが、アルバイトの給与の支給にはアルバイト開始から1ヶ月程度かかるのが通常です。つまり、来日から2ヶ月間の生活費は充てがないということになります。支援金はこの生活費に充てさせていただきたいと考えております。(現在、我々の対象とする避難民は、日本国内に身寄りがあると見なされるか、以前からの知り合いでないという理由により、日本政府および自治体からの支援金の対象外となっております。)また、日本財団様の助成金では、ポーランドでの一時滞在費用やPCR検査代、来日後の隔離費用がカバーされません。この費用にも充てさせていただきます。これらの費用は概ね 1人あたり15万円程度と見積もっております。

合わせると、1名あたり30万円となります。

現時点の支援金2600万円は、86名分の受け入れ費にあたります。目標の100人まであと400万円、あと14名分となりました。

今後、クラウドファンディングでいただいた支援は、ポーランドでの一時滞在費用や来日後の隔離費用、アルバイト収入が得られるまで約2ヶ月の生活費、そして、メンターとして活動する学生の活動費、そして必要に応じて住居費に利用させていただきます。引き続き、ご支援いただけますよう、お願い申し上げます。


最初の目標と使い道

・300万円  ⇒  来日時の渡航・生活支援 30万円×10名 (達成済) 
・900万円(セカンドゴール) ⇒ プラス20名の学生支援(合計30人) 30万円x20名(達成済)
(以下中止)
・1500万円 ⇒ プラス20名の学生支援(合計50人)
・2100万円以上 ⇒ プラス20名の学生支援(合計70人)

現在

・2600万円(クラウドファンディングでは916万円)⇒ 86名の学生支援

最終目標

3000万円(ネクストゴール、クラウドファンディングでは1200万円)⇒ 100名の学生支援

これ以上に達した場合は、人数を拡大する予定です。


※渡航費が自弁できる人には渡航費は支給せず、日本語教育の無償提供のみ行います。自弁できない人には、日本財団の助成の手続きを行います。

※受け入れにかかる費用のうち、渡航・生活費の支払い事務は、連携するパスウェイズ・ジャパンが行います。 

※もし今後、日本政府等から生活費等の支援がある場合は、支援金はメンターとして活動する学生の活動費にさせていただきます。(現在、我々の対象とする避難民は、日本国内に身寄りがあると見なされるか、以前からの知り合いでないという理由により、日本政府および自治体からの支援金の対象外となっております。)


今必要な物

クラウドファンディング以外に、直接物品を支援いただくことも可能です。次のような支援物資を求めています。

・住居(特に、東京、京都)
・式服セット(スーツ、カッターシャツ、靴などの衣類)
・ ノートパソコン
・ポケットWiFi
・ 日本文化を思わせるもの(ポスター、置物・・・)
・ ウクライナを思わせるもの(ポスター、置物・・・)
・ 家具、家電
・ 自転車など

詳しくは、JSUSのホームページからご確認下さい。
 ⇒ https://www.jsus.info/jp/%E6%AC%B2%E3%81%97%E3%81%84%E7%89%A9/


企業連携

JSUSの活動は企業・団体からも支援をいただいております。

・ アパマン(住居、家具・家電)
・ GTNモバイル(SIMカード)
・ にしたんクリニック(入国後のPCR検査)
・ エイムソウル(CQI日本社会適応検査)
・ 大手ディスカウントストア(アルバイト、生活物資)
・ 良品企画(寝具)
・ 3COINS(化粧品)
・ We Support(レトルト食品、飲料、おかし提供)
・ おむすびチャンネル(ポーランドでの中継)
・ ポーランドナビ(ポーランドでの避難の中継)
・ SAKURA日本語学校(ポーランドにおける避難の中継支援)
・ ILPD(オンライン日本語教育)
・ 兵庫県日本語教育機関連絡会(食品提供)
・ マルエム商会(ウクライナ国旗)
・ 多文化共生リソースセンター東海(ウクライナ語・ロシア語支援ツール)
・ ContentStation(ウクライナ地図)
・ RINXs (日本語オンラインレッスン)
・ 凡人社 日本語教材
・ 明光ネットワークジャパン(日本語オンライン教材)
・ ContentStation ウクライナ地図
・ 阿倍野中央商店街 ウクライナ国旗・日章旗、募金箱
・ OSAKA AID! SANTA Barにウクライナ支援協賛
・ 興和商事株式会社 ①日本語教育機関在学中②進学後
・(有)芝野農興 お米90kg 東京60㎏ 大阪 30㎏
・ 株式会社インテ 天六住居 代表宅ホームステイ
・ 株式会社インテ 株式会社インテ奨学金 2年間 月35,000円×10名まで
・ 株式会社インテ ホブソンズ(アイス)店舗運営
・ アダストリア インナー・ボトムス・アウター100セット
・ フロードリンク(学習用PC、調印準備中)
・ グループウェア開発企業(調印準備中)
・ オンライン日本語検定試験(調印準備中)



企業・団体との連携、ご支援については、JSUSのホームページから受付させていただいております。
 ⇒ https://www.jsus.info/jp/%E6%9C%89%E5%BF%97%E6%A0%A1%E3%83%BB%E5%8D%94%E5%8A%9B%E4%BC%81%E6%A5%AD/


リターンについて

ウクライナ学生の動向を配信

⇒普段の授業風景はもちろん、学校のイベント行事(クリスマス、ハロウィン、表彰式)や日本の文化(お正月・お祭り・節分)等々の活動写真や動画等を随時配信いたします。

⇒ご支援をいただいた方へウクライナ人学生からのお礼のメッセージや動画を配信(全員)


・60万円以上の支援をいただいた方は、奨学金の名前を自由にお付けいただけます。
・20万円以上の支援をいただいた方々は、連名で奨学金の名前にさせていただきます。
・1万円以上の支援をいただいた方々は、代表校の玄関にてお名前を銘板で掲示させていただきます。

※1万円以上ご支援いただける方は備考欄にフルネームをご記入くださいませ。そのお名前で銘板を掲示させていただきます。企業名や団体名でも可能です。公序良俗に反するものは掲示できません。


実施スケジュール

入学は4月が基本で、他に7月入学、10月入学があります。一刻も早く避難民の方々を支援したいため、今年5月31日までを目処とさせていただきます。(日本語学校の10月入学の書類締め切りが6月のため)

・本年3月  来日スキームの調整、募集条件の確定、広報、選考、来日準備(実施ずみ)
・本年4月  来日オリエンテーション、 来日、入居、行政手続き、オリエンテーション、日本語学校入学、並行して第2陣以降の選考の実施
・本年5月  第2陣以降の選考の実施、来日
・本年6月  アルバイト面接、アルバイト開始
・本年9月  自活、学業サポート、生活サポート、進路サポート
・来年3月  進路選択(日本語学習継続、就労・進学など)
・さ来年3月  日本語学習終了、卒業、就労・進学など、支援終了(必要に応じて、進学先で支援)


最後に

コロナ禍が少しづつ収束に向かっている最中に起きたロシアとウクライナの戦争。
ウクライナの避難民は生活どころか生命の危機に直面しています。
どうか、このプロジェクトにお力をお貸しください。
一人でも多くのウクライナ人学生を受け入れ、安心して生活し学べる場所を提供したく思います。
何卒、よろしくお願いいたします。

<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

  • 2023/12/20 09:18

    ウクライナ学生支援会(JSUS)として、文化庁長官表彰を受けました。これもご支援頂いた皆様のおかげです。日本語学校に風を吹き込むことができました。ありがとうございました。変わらず支援を続けて行きたいと思います。

  • 2023/08/24 15:54

    8/24読売新聞 夕刊 掲載ウクライナ人画家の女性2人、日本語学ぶ専門学校に「昇り竜」の壁画…不屈と感謝の思い込める清風情報工科学院の新校舎に、清風で学ぶアーティストのニナさんとダリアさんが、平和の祈りを込めて、壁画を描いてくれました。その記事が、読売新聞の夕刊に掲載されました。

  • 2023/05/23 12:42

    ウクライナのゼレンスキー大統領が先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)に急遽出席したことに関して、本校グローバルIT学科に在籍しているウクライナ人学生が、関西テレビさんの取材を受けました。 昨日の夕方の番組、ニュースランナーにて放映されました。こちらにて確認できます。

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