みなさま初めまして!株式会社REISEN 代表の村田淳一と申します。

長野県乗鞍岳の中腹2100mに建つ、15年閉じていた古い山小屋【冷泉小屋】を再建すべく、3年ほど前から妻と仲間と奮闘しています。昨年までCAMPFIREでのクラウドファンディングや投資型クラウドファンディングを実施してまいりましたが、自己資金を合わせても工事&内装費用が不足しており、再度実施することにしました。


冷泉小屋は昨年の夏にプレオープンする予定でした。しかし、5月から始まった工事は夏の長雨や秋の雪の影響を受け、また古い建物ゆえの工数増加によりかなり遅れてしまい、プレオープンを断念しました。毎年夏に行われるロードバイクレース【乗鞍ヒルクライム2021】も新型コロナウィルス蔓延のため残念ながら中止となり、自然相手ではなかなか思い通りにならないことを痛感した一年でした。


上記の金額が足りておりません。とはいえ妥協はできない部分です。今回のクラウドファンディングでは300万を目標に皆様に今一度のご支援をお願いしたいと思います。自己資金も足して、上の金額が補填できればと考えております。

今年の7月1日に冷泉小屋はグランドオープン致します。

7月1日には乗鞍エコーラインも開通し、ロードバイクの皆さんも上がってこれます。5月に入り工事が再開し、その進み具合にもよりますが、この日に必ずオープンしたいです!それには皆様のパワーが必要です。どうか力を貸してください!


私は東京の世田谷で生まれました。生まれてすぐに町田市へ引越し、中学校までは鶴川、高校からは神奈川県の相模原と、ずっと郊外で育ちました。都心に比べるとかなり自然の中にいたと思います。高校まではサッカー部でした。

親の転勤で高校3年生から一人暮らしを始めたのが原因か、大学には2年遅れで入学。ただ、苦労して入った大学もほぼ行かず、バイトをしながら他の時間はほとんどバイクで旅をしていました。
北は北海道から南は鹿児島まで、バイクにキャンプ道具を積んで日本中に行きました。そのころに走ったルート、景色や土地や空気の感じを今も覚えていて、この経験がアウトドアの原体験かと思います。

その後ギリギリ4年で大学を卒業して、映像制作会社の株式会社葵プロモーション(現AOI Pro.)に入社しました。30歳を過ぎて仕事で知り合った本田亮氏主催のカヌーチーム「サラリーマン転覆隊」に誘われてジャニーズ村田というあだ名で入隊。野田知佑氏の「日本の川を旅する」の世界や椎名誠氏の「怪しい探検隊」に憧れていた私は完全にハマり、30代はほとんど転覆隊とともにありました。

本格的に登山を始めたのは10年数年前。リタイアした両親が長野の安曇野へ引越して、アルプスの登山口がこんなに多くある土地で登山をやらない手はないと思ったからです。その後、北ア・南ア・北海道・台湾など、多くの山を登る中で、いずれ山に関わる仕事をやりたいと思い始め、色々なご縁を得て、この冷泉小屋へ辿り着きました。


日本全国に「山小屋」はあります。山好きの方なら一度は宿泊された事があるでしょう。
登山ブームもあって2012年頃は約860万人もの方が山に登っていました。しかし現在はピークが過ぎたのとコロナ禍もあり、登山人口はどんどん減少しています。そして現在の登山愛好者は50歳より上が半数以上。山小屋の存在を継続していくには【山小屋をアップデートし若者を取り込むことが必要】であると考えました。

従来の山小屋の多くは、狭い部屋に雑魚寝で、風呂もなく、トイレも綺麗なところは少ないです。山には登りたいけど山小屋には泊まりたくない。でもテントを担いで登るほどの体力もスキルもない。
‥ということで、登山のハードルが上がっているのでは?という仮説を立てました。登山のハードルを下げられないか?とずっと考えており、山の麓にある空き別荘を宿泊施設にして登山口へ送迎をする事業や、大きな登山口で登山者の荷物を預かって歩荷するというアイデアなどを考えていた事があり、山小屋のアップデートには興味がありました。

そんな時に、乗鞍岳の冷泉小屋が経営を譲りたいという記事を発見し、すぐに見に行きました。
実際に見た冷泉小屋は、道路があることや乗鞍岳が単独峰であることから縦走向きでないため、登山者が考える山小屋としては魅力を感じませんでしたが、心に引っかかるものがありオーナーの筒木東洋男さん(写真右)と連絡を取り続けました。

筒木家はかつて冷泉小屋と頂上小屋の二つの山小屋を経営していました。現在は乗鞍の麓にある旅館金山を営んでいますが、筒木さんの「歴史ある冷泉小屋を続けてほしい」という強い思いと、存続のためなら世襲にこだわらず譲りたいというオープンな姿勢を新しいと感じました。

国立公園にある山小屋は国が管理する前に建てられたものがほとんどで、林野庁(農林水産省の外庁)から土地を借りて営業しています。その既得権の特殊性から今も多くの小屋が世襲で権利を踏襲していて、個人が簡単に譲り受けられるものではありませんでした。

そんな中で権利を譲ってでも小屋を存続させたいというのはかなりの想いだと考え、閉じているのに地図に名前の残り続ける小屋を残すべきだと思うようになりました。

また、乗鞍に何度も行くようになって土地の魅力を再発見しました。
道路(乗鞍エコーライン)が通っているということも1つの魅力として考えるようになりました。自分が当初考えていた、山に行くことのハードルが低く、より多くの人が体験できる山のアクティビティを実現できる、そういう山小屋のイメージが湧いてきました。加えて乗鞍は「ロードバイクの聖地」でもありました。

山に登る人も登らない人も、色んな人が小屋に来ることを目的に思ってくれる、そんな小屋が実現できるのではないかと思い始めたのです。

道路(乗鞍エコーライン)が通っているから、麓からバスやタクシーでも来れちゃう良さがある。
登らない人もストレスなく冷泉小屋、さらに頂上付近まで行くことが可能です。もちろん登山者向けの登山道もありますし、車道をロードバイクで登る方も非常に多いです。そう考えると、この山小屋を利用する層は普通の山小屋よりかなり広く、子供からアクティブシニア、体の不自由な方まで様々な人が集まる珍しい山小屋になると考えます。
        、

古い山小屋の良さを生かしながら、きちんとデザイン・設計されている、そんな【今の時代の山小屋】が出来たら‥と考えていました。

設計は、一級建築士事務所 大西麻貴+百田有希 / o+h に依頼。日本の若手建築家で最も勢いのある彼らをメンバーに加えるのは妻の提案でした。長年のパートナーである榮家志帆さんも設計に加わり最強の設計軍団となりました。工務店は前オーナーの筒木東洋男さんのご親戚である筒木親子が営む「筒木建工」に依頼しました。小屋を熟知している安心感のある彼らです。

設計は使いやすさ・居心地の良さを重視し、ゲストの居場所を多く作ることがコンセプトでした。
乗鞍の麓を見下ろすシート、薪ストーブの前の空間、外のスペース、エコーラインが見えるテラスエリア。そして、通称「百田の間」と呼ばれる空間は、カフェの一番奥にあり階段上のちょっとした空間を使ったお一人様のスペース。冷泉小屋はあまり大きくありませんが、その中でお客様がそれぞれ居場所を見つけて、お1人で、お仲間と、小屋を楽しんでいただきたいと考えています。



キッチンは妻が大好きな色・レモンイエローの壁紙で明るい雰囲気を出しました。もともとはもっと広いキッチンでしたが、使いやすさを考慮し、コンパクト且つ使いやすい構造にしました。その分カフェスペースが広く取れました。


今まであまり活用もされていなかった道路側の通路は、窓が付き、テラス風となって生まれ変わります。そこから冷泉の滝や、ロードバイクの行き来を見ながら休憩が可能に。館内の景色も素晴らしいですが、こちら側の景色もなかなか!特に紅葉のシーズンがお薦めです。


一階のゲストルームは全部で4つ。ツインベッドルーム、ダブルベッドルーム、シングルベッドルーム、ドミトリーなど、種類の違う4部屋を作ります。


旧来の山小屋のように、知らない人と身を寄せ合って寝る形式ではなく、きちんと個室を用意します。
滞在時間を時間を忘れてゆったりと過ごしていただくためです。宿泊料金は12,000-35,000円で朝食付き(夕食は別料金)。初期は週末のみの稼働を考えています。
下のCG画像では天井がありますが、2階のように1階も天井をぶち抜き部屋の空間を広くすることになりました。

宿泊の方には、他の山小屋のように20時消灯!ということは強いません。なぜならば、山小屋の夜の時間は本当にいい時間だからです。ダイニングや薪ストーブの前でおしゃべりしながら過ごしたり、部屋でゆっくり本を読んだり。星空を見たり。Relax & Relieveできる山小屋です。


お客様の層が広いことで、小屋の利用の仕方も様々になると考えています。宿泊・休憩だけではなく、ワーケーションやイベント、研修にも広くご利用いただけます。素晴らしい景色とゆったりとした時間の中で、忘れられない時間になることを保証します!


2021年5月より小屋の改装工事を始めました。筒木建工さんや仲間たちとDIYで2階の梁りや天井を磨いて塗装し、吹き抜けの空間を作りました。カフェスペースやキッチンが出来上がり、あとは薪ストーブを入れるのみ。従業員部屋、中二階の秘密スペース、外トイレ、一階はゲストスペースはこれからの工事となります。

小屋は筒木東洋男さんがしっかりと保存管理していたこともあり、そのままでも使えるくらいでしたが、やはり古い山小屋。想定外のことが次々と起起こりました。


【想定外その1】工事無しでOKと思っていた外壁と屋根に修繕が必要だった!
外壁をよく見ると、長期間雨風にさらされていた為に木材の傷みが目立っており補修が必要となりました。加えて屋根もかなり錆びていて塗り直しをすることになりました。


【想定外その2】安全のための、橋の新設費用が想像以上に高かった!
過去の冷泉小屋の橋は、筒木さんが自分で木材を組んで架けたお手製の橋で、非常に不安を感じる構造でした(笑)


橋は道路から1番目につくところにありますし、お客様の安全を考えるとしっかりとしたものが必要だと思いました。さらに毎年撤去するのが大変でしたので、今あるシャッターをやめて、跳ね上げると雪囲いを兼ねるような、吊橋式のものに架け替えます。これがまたかなりの出費!でも妥協できない部分でした。

【想定外その3】冷泉を通す水道管が古くて使えなかった!

小屋の前に湧き出す冷泉は、手洗いや水洗トイレ、お風呂などの生活用水として使用します。しかし、かつて使われていた水道管が古くなりすぎていたため、配管し直しとなりました。山小屋にとって「水」は非常に貴重なものです。私たちの小屋の敷地内で冷泉が湧いているので、十分にその恩恵に預かることができます。そのための水道管は非常に大事なものです。


【想定外その4】家具・インテリア費用が思いの外かかった!

家具って意外とするんですね。オリジナルで作ったり、その場所に合うものを選ぶとなると1つずつにそれなりの金額がかかってきました。でもいい空間を作るには不可欠なものです。

集まった資金は、前述の通り予想外に飛び出てしまった修繕費用に使わせていただくのと、インフラの整備、家具製作&製作に使わせていただきます。


オープンまでのスケジュールはこちらになります。冷泉小屋は通年10月末〜5月中旬まで乗鞍エコーライン通行止め及び積雪のため休業します。例年5月から10月末という短い間が稼働期間となりますが、今年は7/1にオープンし10月末までの営業となります。頑張ります!


今回のリターンは、アウトドアシーンから普段使いできるものをご用意いたしました。宮崎県綾町で展開しているアウトドアガレージメーカー「NATURAL EXPLORER」の松崎亮くんの全面協力で、かっこいいグッズが沢山できました。冷泉小屋のロゴやNORIKURA 2022の文字を配置し、ユニセックスなデザインで作りました。冷泉小屋のオリジナルデザインですので是非この機会にご支援いただき、ゲットしてください!

そしてご宿泊頂けるリターンもご用意いたしました。冷泉小屋の様々な表情をお楽しみください。

山小屋の再生・運営など経験したことがない素人の私たちですが、山好きが増える一端を冷泉小屋が担えたらと思います。そして「乗鞍」という場所にもっと多くの方が訪れてくださるよう、発信と交流を増やしていきます。まず自分たちが楽しみながら、居心地のいい空間を作っていきます。
どうぞよろしくお願いします。小屋でお待ちしております!

<募集方式について>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

<特定商取引法に関する記載>

●販売事業者名: 冷泉小屋

● 事業者の住所/所在地:〒107-0062 長野県松本市安曇4308番地

● 事業者の電話番号:Tel: 請求があり次第提供致します。必要な方はご連絡ください

● 送料:送料込み

● 対価以外に必要な費用:プロジェクトページ、リターンに記載のとおり

● ソフトウェアに係る取引である場合のソフトウェアの動作環境:なし 

● その他記載事項:プロジェクトページ、リターン記載欄、共通記載欄(https://camp-fire.jp/legal)をご確認ください。


  • 2022/04/02 10:23

    昨晩クラウドファンディングが終了致しました。 予想を超えるご支援をいただき、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。 正直、今回は達成できないと始めから思っていました。理由は明解で、昨年2度もクラウドファンディング(購入型と投資型)を実施していたからです。今までも多くのご支援を頂いてい...

  • 2022/03/31 10:44

    速報!先ほど目標額の300万を達成致しました。ご支援やシェアくださった皆様、本当に本当にありがとうございます。これ以上の言葉は見つかりません。190名もの友達たちやたまたまこのクラファンを見てくださった方のおかげです。クラウドファンディングは明日の23:59まで続きますので、引き続きどうぞよろ...

  • 2022/03/24 10:30

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