はじめに・ご挨拶
はじめまして大慶寺の第38世住職に就任する大場唯央(おおばゆいおう)と申します。
大慶寺で生まれ育ちましたが、生まれたからすんなりお坊さんになったのかというとそうでもありません。
というのも、私は男3人兄弟の3男で、小さい頃はお坊さんになろうとは思っておらず、一般の大学に通い東京に住んで、将来はどこかへ就職するんだろうなーと思っていました。
様々な縁が重なり、お坊さんとして藤枝市に戻ってくることとなりました。
「この地域で生涯を暮らすんだな~」と思った時。「住んでる地域を好きにならない限り、幸せに暮らすことができないな」と想い、地域をより良くするために、まちづくりの活動をするようになりました。そして、仲間と一般社団法人SACLABOを立ち上げました。
現在は「藤枝おんぱく」などの着地型観光の事業や、「蓮華寺池界隈エリアリノベーション」などを進めています。このように「開発僧」として地域活動をしていくうちに、お寺の「あり方」に対する考え方も変わって来ました。
お寺を護持することも大切ですがそれと同時に、『持続可能な地域社会、安穏な地域社会を実現するために、お寺がいかに社会的役割を果たせるか?』という問いを持ちながら大慶寺の護持に努めるようになりました。
そこで毎月3日に開催している寺子屋&マーケットおかげさん(現在コロナで休止中)、本堂にグランドピアノを設置して開催する東海道音楽祭、カレーの食べ比べカレーリレー、お坊さんと落語家さんのお話対決高座バトル、様々企画をしてきました。
中でも地元上伝馬商店街とともに開催しているまといまつりは商店街を歩行者天国にして大々的に開催をしており、一大イベントとなっています。
大慶寺にある「久遠の松」
さてそんな大慶寺ですが、境内には樹齢760年の『久遠の松』があります。
久遠の松は、高さ25メートル、枝張28メートルのクロマツの大樹です。静岡県の天然記念物に指定されており、日本の名松100選にも選ばれています。
ちなみに、静岡県内では3箇所指定されていて、三保の松原・沼津の千本松、そして藤枝の久遠の松になります。単体の松としては静岡県唯一の選定となります。
そして、この度「日本遺産の構成文化財」として登録されました。(令和2年6月)
そもそもこの「久遠の松」は今から約760年程前、日蓮上人が比叡山で勉学した帰り道、ここに立ち寄って記念にお手植えになられたものと伝えられています。
ちなみに、「久遠」という言葉は、「法華経」の中にでてくる言葉で、『始まりもなく終わりもない』とてつもなく長い時間という意味です。よく「永遠」と似たような意味で用いられます。
しかしながら仏教の根本には「諸行無常」の教えがあります。「諸行無常」とは「すべてのものは変化する、変わらないものはない」という意味で一般的には使います。
より平たく言えば、「形あるものはやがていつかはその形をなくし、生あるものは必ず死す」という意味です。
つまり、この「久遠の松」も「久遠」という名前がついていながらも、いつかは枯れてしまう時が訪れるということです。
「久遠の松」が折れる!
このことをリアリティをもって感じたのは2年前のこと。
「逆走台風」などと呼ばれ話題になった台風12号が静岡県を襲いました。県内各地で甚大な被害がでましたが、大慶寺も例に漏れず、久遠の松のメインの枝の一部が折れてしまいました。
枝と言っても大きな者で直径60㎝もあるものです。久遠の松の南側の枝がほとんど折れてしまったのです。
僕にとって当たり前にあった「久遠の松」が、あたりまえではないと感じたのはこの時でした。
「久遠」とは何か?
そして、この度大慶寺の第38世の住職を仰せつかることになりました。大慶寺の住職になるということは、久遠の松の管理責任者になるということです。
そこで「久遠」とは何かを考えてみました。
仏教で、諸行無常を説いている以上、永遠(ずーっと続く)ということはあり得ない。つまり今後500年、1000年と今の久遠の松が現状のままあるわけがない。
とすると「久遠」の本質は「循環」と「継承」なのではないかと感じました。
現に今大慶寺の第38世を拝命するわけですが、大慶寺ができた760年前とは時代も違うし、お寺のあり方も違う。
けど「大慶寺」というお寺がここまで残っているのも、これまでの歴史の中で、その時代その時代の住職と支えてくれる人たちがいて、バトンタッチをしながら、循環と継承が綿密に行われてきたからである。
そして「久遠の松」も「この目の前にあるものだけが久遠の松ではない」のではないだろうか。
久遠の松も生き物だ。いつかその時は来る。
その時はもしかしたら僕の代かもしれない、次の代かもしれないし、次の次の代かもしれない。
いつかはわからないがその時は必ず来る。
もし、自分の代で、その「いつか」が来た時に、何も対処していなければ僕はずっと後悔するだろう。
けど、、、
どんな対処ができるのだろうか?
・・
・・
・・
足元には「希望」があった
それは、久遠の松の芽=久遠の松の子どもだ。
境内を目をこらしてよく見ると、久遠の松の芽が出てきている。
しかしながら、そのままにしておいても育たない、そしていつの間にか枯れてしまう。
庭師さんに聞くと、適切な時期に適切な場所に植え替えればしっかりと育つとのこと。
そこで、久遠の松の「子ども」を育てる苗床(庭園風)を作りたいと思います。
大慶寺の土地の中で一番日当たりのいい場所に作り、境内に生えている芽を寒い時期に移植し、大きくしていきます。そしてこの「久遠の松の子ども」を育て、各地へ羽ばたかせたいと思います。
このように、今回のプロジェクトは、久遠の松の循環と継承を考え、久遠の松の苗床を作り、芽を育てて、子どもを育て増やして行くプロジェクトです。
そして二期工事ではこの苗床の庭園の周囲に納骨できる場所を拡張していく予定です。
今回の企画は
①久遠の松 日本遺産構成文化財登録
②大場唯央 大慶寺住職就任
の記念事業として実施します。
リターンについて
今回は久遠の松日本遺産構成文化財登録記念並びに私、大場唯央が大慶寺第38世住職入寺記念のクラウドファンディングということで、祝儀の意味を込めた支援となっています
【祝儀・応援型】豪華なリターンはなし
・5,000円(御礼の手紙/手ぬぐい)
・10,000円(御礼の手紙/手ぬぐい)
【祝儀・奉納型】久遠の松を楽しむ、名前入りのアイテムを奉納
・30,000(名入れの寺スツール)
・50,000(名入れの寺ベンチ)
【祝儀・購入型】久遠の松にちなんだ限定アイテム
・御守3種類
・腕輪数珠(アクセサリー)
・腕輪数珠(日蓮宗用)
・大場唯央の法話(WS・公園)
・久遠の松の苗(寺院向け)
新たに追加したリターン!
【祝儀・購入型】
・3,000円 御守一種類
・5,000円 イ草香る御朱印帳
・30,000円 「久遠の松」を題材とした商品開発(企業向け)
実施スケジュール
令和2年12月 着工
令和3年2月 一期工事完成
令和3年2月 松の植樹
支援金の用途のついて
苗床の庭園の整備に200万程度かかります。
今回の支援金は経費を除いた全額を苗床の整備に使います。
企画:大慶寺
運営:一般社団法人andon
<All-in方式の場合>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
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