• あしなが学生募金事務局では毎年春と秋に2回、4日ずつ募金活動をしており、そこで得たご寄付は一般財団法人あしなが育英会を通し半分を病気・災害・自死などで親を亡くした遺児学生、親に障がいがあるために働けない家庭の遺児学生の奨学金に、もう半分をアフリカ支援に充てています。

  • あしなが学生募金事務局は今年で設立から50周年を迎え、この春、第100回目となる街頭募金を控えていました。しかし、新型コロナウイルスの影響によりその春の募金は中止となってしまいました。

  • 毎年2回の募金で約2億5,000万円のご寄付を賜っていた内の1回が中止となってしまった今、遺児たちは不安を抱え、悩みを抱え、日々過ごしています。


  • 本来なら自分の経験や想いを街頭に立ち、ご通行中の方々に呼び掛けていたはずだった私たちは、奨学金が止まったらどうしよう…?学校に行けなくなったらどうしよう…?そんなことを思いながら苦手なパソコンとにらめっこし、課題に取り組む毎日を送っています。


  • はじめまして。あしなが学生募金事務局・関西エリア神戸ブロック代表の渡辺 あゆみ(わたなべ あゆみ)と申します。

あしなが学生募金事務局は、病気や自死、災害によって親をなくした子どもたちや、親に障がいのある子どもたちを奨学金という形で支援しており、活動開始から今年で50年目を迎え、全国の遺児学生約11万人の進学を支援してきました。




私も中学2年生の時に父を亡くした遺児の1人です。大学1年生の秋、初めて街頭募金に参加しました。「可哀想だと思われたくない」「知られたくない」そんな思いで今までなかなか友だちにも言い出せなかった自分自身の体験や想いを街頭の人に声を張り上げ伝えている仲間に出会い、自分たちの経験は見知らぬ誰かの心を動かせることを知りました。

私たちの中で望んで遺児になった学生はもちろんいません。しかし、遺児学生として奨学金を受け、学校へ通っている自分たちのこと、自分が学校へ行くための資金を自らご寄付を募り、声を張り上げる自分たちを少しでも「可哀想だ」と思っている人もいません。


私の父は37歳で肺がんを診断されました。当時私は5歳、弟はまだ3歳と幼く、父も母も動揺したと思います。診断された時父の病状はすでにかなり悪化していて、あと1年もつかどうかわからない、と言われたそうです。それから1年が経って、2年が経って、結局父は9年も生き続けてくれました。1年と言われていたのに9年も、私たちのためだけに生きてくれました。入退院を繰り返し、薬の副作用で髪が抜けても、声が出なくなっても、会社へ行き続けてくれました。最後の方は自宅から駅までの15分とかからない距離で何度も吐き、家に帰ってくることが珍しくなかったそうです。そんな父を母は何度も止めましたが結局足が動かなくなるぎりぎりまで会社に行き続けてくれました。父が命を削って稼いでくれたお金は全て私たちの教育費に充てられています。私にとって父は強く、優しく、そして何より愛情深い人でした。父が亡くなってもう6年たった今でも父の残してくれた日記を見ると涙が止まらなくなる時があります。ふとした弟の横顔に、私の仕草や考え方に父の面影を少しでも感じられたら、それは途端に愛しいものになります。何年たっても私たちが父を忘れることはありません。これから先何度も父との思い出に支えられ、励まされ、父の残してくれたものに想いを馳せることでしょう。私たちは父から溢れんばかりの愛情をめいっぱいに受け、育ってきたことを知っています。決して「可哀想」な存在にはなりえないのです。


「あしなが学生募金事務局」に所属する私たちは、ここでしかできないことを頑張ることができます。街頭に立ち自分たちで募金活動をすることも、同じ境遇の仲間たちと出会い、たくさんの話をする中で自分自身の考えを深めることも、このクラウドファンディングにおいてもそうです。私たちの周りにいる大学生の誰がこんなことを経験できるでしょうか。


「置かれた場所で咲きなさい」


これはキリスト教カトリック修道女だった渡辺和子さんの残した言葉で、本年度の私のブロック、神戸ブロックのテーマでもあります。遺児、という私たちが置かれた場所は決して居心地のいい場所ではありません。どんなに自分が何かに頑張れる日々を送っていても、どんなに大きな夢を持っていても、遺児というだけで途端に可哀想だ、とされてしまいます。みんなと同じように夢をもって、希望をもって、輝かしい未来を描きたいだけなのにそれすらも許されない私たち。しかし私の知っているあしなが学生募金事務局員は、そんな世間の偏見や先入観にとらわれず、活動に各々目的や目標を明確に持ち、誇り高く取り組んでいます。様々な分野を勉強する学生たちが集まり、専門的な知識を活かし、活動に繋げてきました。それは結果として大勢の人の理解を獲得し、50年という長い歴史を歩んできました。どんなに辛く、過酷な場所だとしても、自分の置かれた場所で必死に咲こうとすることの尊さを私たちは知っています。そしてこの輪を広げたい、と強く思っています。少しでも多くの遺児に、どんな境遇にいても咲くことができること、時に同情されるような立場にいても「可哀想」な存在になる必要はないということを伝えたいのです。


そのためには私たちの活動に深い理解を示してくれて、ご支援、ご協力をしてくださる「あしながさん」の力が必要不可欠です。


どうか、1人でも多くの遺児が「置かれた場所で咲ける」ために

ご協力、ご支援のほどどうぞよろしくお願いいたします。




あしなが育英会の調査によると、遺児家庭の平均月収は14万6,380円(*1) となっており、生活保護受給率は12.8%(*2) に及びます。奨学金なしでは大学等の学費を捻出できる水準には到底達していません。

(*1)2018年奨学生家庭の生活と教育にかんする実態調査(主査・副田 義也=筑波大学名誉教授・社会学)

(*2)生活保護の被保護者調査(平成30年7月分概数厚生労働省)
そのため多くの遺児学生たちは、学費を奨学金で、生活費をアルバイト代で賄っています。

しかし、学生のアルバイトはそのほとんどが接客業です。昨今の情勢のなかでアルバイトのシフトが日に日に削られ、思うように生活費を稼ぐことができなくなっています。

さらに、街頭募金の中止により奨学金の資金源確保にすら暗雲が立ち込めており、遺児学生とそのご家庭の多くが、並々ならぬ不安感を抱えながら日々を過ごしている状況です。




本キャンペーンでいただいたご寄付は全額、一般財団法人あしなが育英会への寄付となり、あしなが育英会が支援する遺児学生(日本・アフリカ)のための奨学金として使われます。

※今回の取り組みはAshinaga Global 100 Challengeの一環であり、一般財団法人あしなが育英会と連携して取り組んでおります。

<All-in方式で実施します。>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。
目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。




50年の歴史を持つ遺児支援のための募金運動団体で、学生だけで運営されています。毎年春と秋の4日間、全国約200か所で実施している街頭募金活動では、毎回のべ1万人のボランティアスタッフの参加があり、年間約2億5千万円の寄付を募っています。募金はすべて一般財団法人あしなが育英会へ寄付し、あしなが育英会の奨学金事業(国内奨学生事業・AAI事業)のために使われています。

ウェブサイトはこちら:https://www.ashinaga-gakuseibokin.org/

病気や災害、自死(自殺)などで親を亡くした学生や、親に障がいがあり働けない家庭の学生たちを経済的・心理的に支援している非営利の財団法人です。国などからの補助金・助成金は受けず、全事業を寄付によって運営しています。半世紀に及ぶあしなが運動により、これまでに11万人以上の遺児たちが高校・大学への進学を果たしてきました。現在、日本国内では約6,500名(高校・短大・専門学校・大学・大学院)、サブサハラ・アフリカ教育支援事業では世界各地あわせて約120名の奨学生に奨学金支援(貸与・給付)と心のケア、リーダーシップ育成プログラムを提供しています。

ウェブサイトはこちら:https://www.ashinaga.org/



『すべての遺児に教育の機会と心のケアを』というスローガンのもと、世界中から私たちの活動に賛同・支援してくれる100名のファンドレイザーを募集し、2021年3月までのキャンペーン期間中に100億円の寄付を達成することを目指す、グローバル・ファンドレイジング・キャンペーンです。このキャンペーンのもと、日本だけでなく海外でも、大小さまざまなキャンペーンを実施していきます!個人でもグループでもご参加いただけます。

https://camp-fire.jp/goodmorning/channels/ashinaga


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