2014/05/19 13:25
当店で販売している2つの鯛焼き、
「忍者たい焼」と「ネクたい焼」。

実は最初に生まれたのは”ネクたい焼”です。

私は忍者たい焼を開業する前はとあるテーマパークに
勤めておりました。

そこで人気アニメやゲームのキャラクターをモチーフにしたキャラクターフードを
開発する仕事をしていたのですが、
自分もオリジナルのキャラクターを考え、
大好きな浅草でお店を構えて、
オリジナルキャラクターフードを販売しようと夢を見たのです。

浅草に足繁く通いながら、
どんなキャラクターにしようか考えを巡らせ、
雷門近くの伝法院通りに並ぶ駄洒落が書かれた行灯(あんどん)をヒントに、
「駄洒落を使ったキャラクターにしよう」と思いつきました。

ダジャレ、ダジャレと考えたものの、
ピンとくるキャラクターをすぐには思いつかず、
しばらく時は流れたのですが、
あるとき、あるアニメ作品の映画化に伴い
勤め先のテーマパークでイベントが行われることになり
私もその作品のキャラクターフードの一部について
開発に携わる事になりました。

そのとき、はじめてそのアニメのDVDを繰り返し見て
「勉強」をしたのですが
(アニメを隅々まで見て、吸収しないと、
アニメファンの気持ちに寄り添った商品は作れないのです)
そこで人生が変わる出会いがありました。

そのアニメのヒロインが持っているピンク色の携帯電話が、
魚の”鯛”の形をしていたのです。

”タイの形のケータイ”でした。

ダジャレの要素があったのです。

それを見て、
駄洒落のキャラクターを作りたいと思っていた私は、
「鯛焼き」という日本人に馴染みのお菓子を駄洒落にしたキャラクターを作ってみてはどうだろうと、インスピレーションを得たのです。

そして、迷彩柄の鯛焼きで「自衛たい焼」はどうかな、それは茶化しちゃマズイだろうな・・・
など、どんなダジャレ鯛焼きにするか検討を続けました。
いろいろなものを「○○たい焼」と口にして見たのです。

そしてある日、勤め先で化粧室に入って身だしなみを整えているとき、
鏡に映った首に締めたネクタイを見て、
ふと、「ネクタイヤキ」と口に出しました。

するとどうでしょう。
ネクタイの結び目は魚の尻尾に、
ネクタイの尖った先は魚の顔に、
ネクタイの角は魚のエラに、
見えるではありませんか!
(いや私には全然見えませんけど…、と突っ込まれる方もいるでしょう笑)

こうしてネクたい焼は生まれました。
日々、店頭を通りかかるさまざまな二人連れや団体のお客様に「ネクタイヤキだって。」
と指を指されてネタにされ、笑われます。

日本一後ろ指を指される鯛焼きを作ることが出来て私は幸せものです。

ピンク色の鯛の形をしたケータイが登場するあのアニメ作品の関係者様に
いつかネクたい焼を食べて頂き、
誕生秘話を伝え、ヒントを頂いたお礼を述べるのが私のもうひとつの夢です。

あなたもパトロンになって
横向きではなく、
下向きの鯛焼きを食べて
↑↑気分上向き↑↑になって見ませんか!