2017/10/19 16:34

カシミヤは、その昔から牧民によって現地に生息しているカシミヤ山羊と、新しい品種を交配することから品種の改良が行なわれ、良質の毛を採集する取り組みが積極的に行われてきました。

その一方、今でも原種のカシミヤ山羊は存在しています。原種から採取される原料の大きな特徴は、バルキー性を持つ事です。

通常のカシミヤ山羊の繊維繊度は、平均15.5マイクロンですが、この原種の原料は、16.8マイクロンと通常のものと比べて若干太くなっています。

カシミヤは一般的なファインウールに比べて、繊維表面形状がもともと大きく異なるため、原種の山羊でも、カシミヤ特有の滑らかさや、肌触り、触れたときの幸福感を持ち合わせています。

今回、ローカル色豊かな原種のカシミヤ山羊をベースに素材が持つ特性を活かすために、最適な番手(糸の太さの単位)を設定し、より豊かな膨らみを持つ糸  を開発する事ができました。

カシミヤ特有のソフトさ、滑らかさにバルキー性を加味した、よりカジュアルで、遊び心を持つ糸となっています。