2016/12/27 11:40

Yahoo!二ユース個人の11月の月間MVC( Most Valuable Commment )をいただきました!

お笑い芸人のゴルゴ松本さんが刑務所や少年院の慰問活動を継続されていることはよく知られていますが、ゴルゴ的本さんがその活動に大きな葛藤を抱えられている記事がありました(記事の掲載は終了)。

それに対して、私は以下のコメントを出させていただきました。それを見た方々が「参考になった」を押せる仕組みになっておりますが、実際に就いた「参考になった」が95とほとんどボタンが押されなかった数字です。

 

コメント
少年院の法務教官には「矯正教育(少年院教育)に落ちこぼれなし。生い立ちを知ることから教育が始まる。」という言葉があります。加害者であることは事実ですが、その生い立ちを知れば子どもたちもまた社会の被害者であることもわかります。

テレビや映画では、退院の日に家族が迎えに来ている映像がありますが、現実に保護司以外の誰も迎えに来ないことがあります。個人または集団の一員として何らかの触法行為をした子どもたちが少年院から出てくるとき、家族や親族が誰ひとり迎えに来ないことは、その少年が置かれてきた生い立ちの一端を垣間見ることができます。

矯正教育を通じて少年院から出てくる子どもたちを迎え入れる社会の側、かかわるひとたちの量と質が高まれば、その後の子どもたちの社会への(再)参入率と継続率は飛躍的に高まると考えます。
【ここまで】

 

しかしながら、運営スタッフの皆様からそのコメントをMVCに選出いただいたということで非常に驚きました。

 

選出理由
少年院退院の日に家族や親族が誰ひとり迎えに来ない現実――NPO代表として若者支援の現場に携わる筆者ならではの知見から矯正教育の課題を伝える、考えさせられるコメントです。
【ここまで】

 

実際に法人職員が退院日に少年の出迎えにいく際、保護司さん以外、ご家族やご親族などが誰一人迎えに来られていない光景があります。私たちの存在は、いわゆる、身内関係者ではありませんが、それでも少年が私たちを見つけてくれたときの表情や、その後に話を聞くと、世界が全然違うようです。

誰も出迎えがないと思っていたところ、何名もの大人が自分を迎えてくれることは、罪を反省し、矯正教育を終えた少年が現実社会の荒波をこぎ出すため、わずかですが希望になるようです。もちろん、その後、実際に彼らの社会復帰/立ち直りを支援していくわけですが、退院日の立ち合いの意味の大きさを痛感しています。

退院後、最初に出会うひとというのは少年たちにとって大きな存在となることを実感しています。いま退院後の受け入れ先となる場合、立ち合いを許されています。そして、これまでは退院直前に面談などで会うだけでしたが、今後は少年院の「中」でも、そして引き続き「外」でも少年たちとのかかわりを広げられるようにしていきます。

少年たちの立ち直りは、出迎える大人の質と量で決まります。少年院退所者への眼差しは大変厳しいものですが、少しでも子どもたちに希望の光を魅せられるよう、多くの方々の直接的、間接的なご支援をお願いしています。