目次

1.代表挨拶
2.このプロジェクトで実現したいこと
3.不登校の問題
4.3つの教育プログラム
5.私たちの問題
6.ご寄付の使い方
7.リターンについて
8.最後に
9.お問い合わせ先

▼1.代表挨拶

初めまして、NPO法人ここ理事長の三科元明といいます。大学生の時にミュージシャンを目指し毎日のように路上ライブをしていました。その時に出逢った子どもたちの中に「不登校」と呼ばれる子たちがいて、そこでドラムや勉強を教えていたことがきっかけで不登校支援の道を志すようになり、2008年にNPO法人ここの前身となる団体を設立しました。

▼2.このプロジェクトで実現したいこと

①今の活動内容をより充実させる拠点への引っ越しがしたい

現在フリースクールここの活動拠点としている一軒家は、築30年以上の狭くて古い家です。生徒が増えるに従い物を捨てたり倉庫を借りたり、ついには事務室まで無くして対応をしていましたがいよいよスペースの限界が来ました。

(学習支援(スタディサポート)の様子)

それぞれが集中して勉強をしたり、ゆとりのあるスペースを一人ひとりの子どもたちに確保してあげるために引っ越しは急務であると考えます。


(みんなで晩ご飯「ここ飯」の様子)

②自立支援(=稼ぎを得ること)としての「たこ焼き屋」を発展させたい

私たちは、「不登校という経験」を前向きな糧として育んでもらえうように、自立(=稼ぎを得ること)が子どもたちの最終ゴールと考えています。その実現のためには、現在年に数回程しか実施できていない教育プログラムの一環としての「ここたこプロジェクト(たこ焼き屋出店)」を発展させていく必要があります。

「たこ焼き屋」の始まりは去年でした。
毎年地域のイベントに即席のたこ焼き屋を出店していましたが、とある生徒の「やるならガチのたこ焼き屋を作らなければ意味がない!」という一言で屋台から制作することに。地域の工務店の方々も協力してくださいました。

そしてそれだけに留まらず、プロのたこ焼き屋に調査に行き材料や店の打ち出し方、接客方法などを調べ自分たちで試行錯誤しながらオリジナルのたこ焼きを開発しました。


(たこ焼き屋台制作の様子)

しかし、いざイベントで販売をしてみると、たくさんの課題が出てきます。

「利益率44%!?材料費が掛かりすぎているのでは…」
「仕込み班と厨房班が効率よく連携するにはどうすればいい?」
「出汁と粉の分量比をもう一度考えて冷めてもおいしいたこ焼きを作れないと、お持ち帰りのお客さんはおいしく食べれない…」

時には子どもたち通しでぶつかり合いながら意見を出し合い正解の無い答えを問い続け、出店し振り返り改善をしてよりよい結果を求めてまた出店をする。

これからの子どもたちに求められる思考力・判断力・表現力を培うためにも、たこ焼き屋を経営することは最適な方法であると実感しました。
ゆくゆくはフリースクールにたこ焼き屋を併設するためにも、たこ焼き屋屋台の改良や業務用のたこ焼き器やプロパンガスなどの機材の購入が必要です。

今回のプロジェクトで集まったお金は、引っ越しの費用と合わせてたこ焼き屋を進化させるために使わせていただきます。

▼3.不登校の問題

不登校と一言に言っても、いったい何が問題なのでしょうか?

①高校中退率の高さ

路上ライブで出逢った子どもたちとの出逢いをきっかけに、吹田市の教育委員会が運営する適応指導教室と呼ばれる学校復帰を目的とした施設でボランティアをすることになりました。
そこで出逢った不登校の子どもたちが、義務教育を終え高校へ進学するもののすぐに中退してしまい再びひきこもるという問題と直面しました。


(資料:不登校経験者の高校中退率)

「子どもたちが卒業した後の支援を行政が出来ないのであれば、僕たちがやろう!」
そう言って当時の適応指導教室の仲間と立ち上げたのが「ここ」です。
不登校を経験した子どもたちが、高校を卒業し社会へ出た後も自分らしく幸せに暮らすことができる。
そんな当たり前の社会を目指し僕たちは活動をしています。

②子どもの自殺率の高さ


(資料:18歳以下の日別自殺者数)

2015年に内閣府から発表されたデータによると、18歳以下の子どもが自ら命を絶ってしまう日が長期休み明け前後に集中していることがわかりました。

このデータは、学校に行きづらい子は、自らの命を天秤にかけてしまわなければいけないくらい追い込まれているという現状を浮き彫りにしました。

学校に行くのがしんどい子たちの居場所が、地域にもっと当たり前にあれば…
そう考えた私たちは、統計が発表された年から毎年夏休み明けに子どもたちの命を守る活動に取り組み、今年も吹田市の公立の小中学校の夏休み明けから3日間地元の企業にご協力いただき貸しスペースを開放し、誰でもいつでも来ていい居場所を作りました。


(夏休み明けの子どもたちの命を守るイベント「夏休みアディショナルタイム」の様子)

反響は自分たちが思っていたよりも大きく、3日間で延べ70名以上の利用がありました。
今より広い場所を借りることができれば、もっとたくさんの不登校の子どもたちを受け入れることができる。
改めて子どもたちの居場所の必要性を感じ、この日から本格的に新しい物件を探し引っ越しの計画を進めました。

③非正規雇用者の中の不登校経験者の割合の高さ


(データ:非正規雇用者の中の不登校経験者の割合)

団体を立ち上げてから現在まで、50名以上の卒業生を社会に送り出してきました。設立当時中学生だった子たちも今は大学生や社会人になっています。

現在の様子を聞いていると、「みんなと同じように働ける自信がない」「学校に行くということすらできなかった自分に就職活動ができるはずがない」など、働くことやその前段階で自信の持てない子たちが多くいるのが現状です。

「自立(=稼ぎを得ること)」が最終ゴール

卒業生たちを見て、フリースクールに通っていようが通っていまいが最終ゴールとして「自立」することができなければ、【不登校という経験】を前向きな糧として育むことができず、社会へ巣立つときに乗り越えるべき課題として本人に圧し掛かってしまう子たちも多いと感じました。

そのために必要な教育(フリースクールを卒業後、子どもたちが自立するために必要なスキルを身につけるためのもの)を子どもたちに受けてもらいたいと考え、3つのプログラム【スタディサポート(学習支援)】【ともにケーション(キャンプ・遠足などの体験プログラム)】【ここたこプロジェクト、とらいんたーん(就労体験)】に分け実施をしています。

▼4.3つの教育プログラム

①【スタディサポート(学習支援)】

高校へ入学してからもフリースクールでレポートのサポートを受けながら高校卒業資格を取るために、通信制高校と提携をしました。
不登校になった時期も理由も様々な子どもたちがそれぞれの習熟度から学習をすることができるように、個別のプログラムを用意し20代中心の若いボランティアスタッフが指導をしています。


(学習支援「スタディサポート」の様子)

②【ともにケーション(キャンプ・遠足などのイベント)】

「オレ、海って初めて行くわ!」
「キャンプなんてしたことない。」
「こんな泥だらけになることなんか、もうないやろな(笑)」

フリースクールここでは年間を通して様々な体験プログラムを用意していますが、学校に行けなかったことで小さい時に培われる基礎的人間力(体力・忍耐力・精神力・持久力・集中力・バランス感覚・直感力など)を育むことができずに「ここ」に来る生徒も少なくありません。
そういった子たちがフリースクールのイベントや行事を通して、とにかく遊び倒すことは決して無駄ではありません。


(丹波篠山大田動会に参加した時の様子)

学校に行っていないと経験できないこともありますが、学校に行っていなかったからこそできた経験こそが将来的に不登校であった子ども自身を支える糧となると考えています。

③【ここたこプロジェクト、とらいんたーん(就労体験プログラム)】

地域のお祭りやイベントでのたこ焼き屋出店(ここたこプロジェクト)や農業体験、その他子どもたちが自分の興味・関心のある職業の就労体験プログラム(とらいんたーん)を提携先の企業を通して受けることができます。


(ここたこプロジェクト)


(農業体験)

▼5.不登校支援の課題と解決策

「閉鎖的になりがちな居場所を地域社会に開かれた居場所へ」

皆さんは、【不登校】や【フリースクール】と聞くとどのようなイメージを持たれるでしょうか?

「近寄りがたい」「なんだか暗そう」「どう接していいか分からない」

そんな風に思われる方もおられると思います。
おっしゃる通り、活動の中身が外に開かれていなければそのようなイメージをお持ちになるのも仕方がないのかなと思います。

これまで、ここたこプロジェクトを初め、ここ飯(晩御飯を生徒が考えて作り地域の皆さんもお招きするイベント)やシンポジウム(生徒や卒業生が不登校の経験や学校・親・将来について語るイベント)など、地域の方々や不登校の子どもたちとその保護者の皆様、教育関係者の方々が参加しやすくて活動の内容や生徒のことを知っていただくためのオープンな場を設けてきました。


(ここ飯の様子)


(シンポジウムの様子)

僕たちは、そういった不登校やフリースクールに対する偏見を無くし子どもたちも保護者の皆様も安心してフリースクールに通え、不登校になったら将来が絶望的になるという認識ではなく、不登校=膝を擦りむいた程度になるよう、まずは地域から理解をしていただく必要があると考えています。

▼6.資金の使い方

①新物件の初期費用(敷金・礼金等):104万円


(移転先:大阪府吹田市内本町1-19-7)JR吹田駅から徒歩7分、阪急吹田駅から徒歩9分)

②内装工事にかかる費用:27万円(断熱材なし、タイルカーペット貼り、クロス貼りを全て自分たちでした場合)

③調理器具、家電製品など:20万円
④手数料:21万円
⑤パーテーション、机、ソファなどの家具:15万円
⑥たこ焼き屋台備品(業務用たこ焼き器代、プロパンガス契約料・使用料、屋台改造費など)
⑥リターン費用:10万円

▼7.リターンについて

・生徒たちからのお礼のメール
フリースクールに通う生徒からメールが届きます!

・月刊誌【ここ新聞】
毎月1回発行しているここ新聞をあなたにも!イベントやニュース、子どもたちの声が記載されています。

・ここ飯無料券1枚
月に2,3回、スタッフも生徒も一緒になって晩ごはんを作ります。本来1回500円かかるところを、無料でご招待します!

・たこ焼き(8コ入)無料券1枚
前述した通り、かなり研究してきたここのたこ焼き。大阪最高峰のたこ焼きをぜひご賞味ください!

・オープニングパーティー招待券1枚
引っ越し後の12月9日、新拠点場所にてオープニングパーティーを開催します。飲み物や食べ物はこちらでご用意いたしますので、招待券を持って気軽にお越しください!応援してくださった皆様にお会いできること楽しみにしています(^^♪

・内装お手伝い券
新しい場所に引っ越す前に、内装を自分たちの手で仕上げなければいけません。スタッフも生徒も総動員でわいわい楽しく作り上げていこうと思っています!(内装は11月を予定しております。詳細が決まり次第、追ってご連絡致します)

・お名前入り(個人、法人問わず)のプレートを作成し、新拠点場所に設置
あなたのお名前または所属団体名を刻印したプレートを、新拠点地の一部に設置しようと思っています。ご希望の方には後日詳細を送らせていただきます!(参考:25mm×80mm)

・「ここ」のゆるキャラ【梅ちゃ~ん】利用券
知る人ぞ知る「ここ」のゆるキャラ【梅ちゃ~ん】!なんと製作には〇〇万円したとか…。もとは園田競馬場で活躍していた梅ちゃ~んが、周り回って「ここ」のゆるキャラとして生まれ変わりました。お祭りに呼ぶのも良し、盛り上げ役として呼ぶのも良し。しゃべれるゆるキャラなので面白いですよ~っ!(一番左のゆるキャラ)

10月1日~30日 クラウドファンディング
11月1日~30日 内装
12月1日     引っ越し
12月9日     オープニングパーティー
*多少変動する可能性があります。ご了承ください。

▼8.最後に

「子どもが不登校になった時、誰を頼っていいかわかりませんでした。」
「もっと早く「ここ」と出逢いたかったです。」
「学校に行かなくなった子どもに本当にひどいことをしてきました。」

「ここ」に来られた保護者の皆さまからお聞きする言葉です。
その度に「申し訳ありませんでした」と只々謝ることしかできません。

人と少し違った選択をせざるを得なかった親子が、本当に苦しい経験をしてたどり着く場所の一つが「ここ」です。
本当はそんな経験はせずに、たとえ学校に行かなくてもその後何年も引きずるような傷を負わなくてもいい社会にしたい。
「ここ」を立ち上げた10年前からその想いは変わりません。

全国的にも不登校の子どもの数は増え続ける一方、その子たちの居場所はまだまだ少なく行政の支援は全く追い付いていないのが現状です。
よく「フリースクールって国からお金出てるんでしょ?」と聞かれることがあります。
全国的に見てもそういった公的支援を民間のフリースクールにしている地域はごくわずか。僕たちが活動をしている吹田市もフリースクールに対する支援は一切ありません。

「引っ越しはしたいけどそれで「ここ」がつぶれるんは嫌やで」
そんな風に生徒に思わせてしまうことはとても恥ずかしく申し訳ない気持ちでいっぱいですが、毎月生徒が増え続けていることを考えても今より広い場所に引っ越しをしなければならないのが現実です。

恥ずかしながら私たちだけの力では引っ越しさえもできません。
10年後、20年後、「フトウコウって言葉があったんやねー」と言われるような社会にしたいです。
学校に行っていなかったというだけで泣いて苦しむ子どもも大人も僕は見たくありません。
そのことで命を落とす子どもがいる現実を知って下さい。あり得ません。今すぐそんな世の中壊してしまいたい。

「ここ」に初めて来た子が、僕を思いっきり睨みつけました。
「私は大人なんて誰も信じない!うぜぇんだよ、どっかいけ!」
目が吊り上がり一切笑わなかった子が、少しずつ自分を認め人を許し本来の自分を取り戻していきました。

「そんなこともあったね(笑)ウケる!」
「今度は私が不登校の子たちに何かをしてあげたいんだ。」

子どもはすぐに変わります。変わらないのは世の中です。変えなければいけないのは社会です。

これ以上不登校を理由に苦しむ親子が増えないためにも、不登校を経験したから社会に出て自立ができなくなる子どもが増えないためにも、なにとぞ私たちの活動をご支援ください。
そして、ぜひフリースクールに遊びに来て子どもたちに逢ってください。
子どもたちの家であり、学校であり、居場所である「ここ」を私たちと一緒に作っていただけませんか?
そのためにも、どうかご協力よろしくお願いします。

学校に行っている行っていないに関わらず誰もが認められ自立できる社会を目指して。

▼9.お問い合わせ先

NPO法人ここ
〒564-0038 大阪府吹田市南清和園町3-26
TEL 06-6382-5514
MAIL npokoko5515@gmail.com
HP http://npokoko.org
Facebook https://www.facebook.com/ npokoko5514/
Twitter http://twitter.com/npo_koko?s= 09
Blog http://ameblo.jp/koko-suita

 

 

 

  • 2018/11/02 10:44

    この度は、 当法人のプロジェクトにご支援ご協力いただきまして誠にありがとうございます。NPO法人ここ代表の三科です。 皆様のおかげで136名の方から1,684, 700円もの寄付をいただきました。 本当にありがとうございました。「ここ」を立ち上げて10年、 色んな節目がありましたが今回のこの...

  • 2018/10/29 21:37

    こんばんは。スタッフの山下です。 クラウドファンディング目標金額達成しました!!!皆さま、ご支援・応援のお言葉・情報拡散などのご協力、 本当に本当にありがとうございます!1人で働いて1か月で150万円を稼ぐということは、 なかなか出来ないことですが、 こんなにたくさんの方々にご協力していただ...

  • 2018/10/28 23:54

    こんばんは!スタッフの山下です。 今日はシンポジウム【不登校の今~政策提言から社会を変える~】を開催いたしました!登壇してくれた生徒たちは、自分の意見を持ち、他の人の意見にしっかり耳を傾けて、そして自分を良く見せようとせず、素直な気持ちを話していて、心からすごいな〜と感じました。お忙しい中来...

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