▼はじめに

初めまして。プランツプラネット・プランナー 境 佳子と申します。
「植物の“!”を見つけよう」がテーマ。植物と暮らしのあいだの、小さな驚きと楽しさをカタチや体験する場にすることを企画しています。

 このたび、5年越しの想いが爆発して「はまなす」の花びらから「芳香蒸留水」の試作品を作りました。そしてたくさんの課題が浮き彫りに。その解決のため本プロジェクトを立ち上げました。

お伝えしたいことが多く、これでも絞ったのですが、長くなってしまったので要約します。ご興味がわきましたら、最後まで読み進めて頂けると嬉しいです。

1)<はまなす(浜茄子、浜梨>は、バラ科バラ属、東アジア(日本)原産、北海道・東北・北陸~山陰の海岸砂地に自生する落葉性低木です。学名:Rosa rugosa

2)植樹のための農地にある「花びら」は現在ただ散るだけ。有効活用するべく「芳香蒸留水」試作品を作りました。来年商品化して販売、その収益を青森の「森づくり」「海岸づくり」の活動費にあてるのが目標です。
※「芳香蒸留水」って何?
(参考ブログ:http://plantsplanet.jp/?p=1315

3)とはいえ、今の予算は最低限ロット数に届くかどうか。まるで採算があいません。芳香蒸留水が好きな方、興味を持った方に多く届けられれば、皆が楽しく幸せに。ご支援いただくことで、本州最北の森と海岸づくりに参加することになります!

▼これまでの活動とやろうと思った背景

2010年から青森に住み始め「植物のすばらしさ」を再発見、なかでも「はまなす」に再会したのです(出身は北海道)。興味を持ちすぎてしまったおかげで、青森県むつ市のNPO法人GEMBUの方と出会い、植樹活動や海岸の清掃に参加させて頂きました。そこで「芳香蒸留水」の試作のことを知り、収穫体験もさせてもらいました。


▲写真は今年2016年5月の様子

同時にクロモジ等「芳香性植物」の魅力に取り付かれ、青森県はその宝庫であることを知りました。でも、当時の私は知人も少なく共感できる仲間がいなかったのです。
※はまなすについてと経緯の詳細はこちら
(参考ブログ:http://plantsplanet.jp/?p=972

「はまなす」とGEMBUの活動が頭から離れないまま過ごすなか、いろんな方のつながりで「あおもりアロマ研究会」との出会いがありました。

そこで知ったのは、「身土不二(しんどふじ)」の考え方(人間のからだ(=身)と生まれた土地(=土)は切り離せない関係)を大切に、地元の植物から採れる香りを大事にしていたことでした。(同じラベンダーでも地域によって全然ちがうのです)


▲あおもりアロマ研究会・七戸ラベンダー見学会の様子

「はまなす」への興味が強い方も多いことを知り、再びGEMBUさんを訪ねました。
芳香蒸留水商品化が実現に至っておらず、苗畑にある植樹のための「はまなす」は元気に育っているものの、花びらはただ散って落ちている現実がそこにあったのです。



 ▲一日花とも言われ、すぐに散ります。

NPO法人GEMBUの究極の目的は「荒廃した下北半島の森を民間の力により、蘇らせること」。ブナ、コナラ、ミズナラなどの苗を育て森をつくり、地元の小中学校で植樹活動をしています。その活動経費は主に寄付金と会費で長年続けてきています。


▲NPO法人GEMBU理事長・佐賀 亮さん(林業を営んでおられます


▲年間1万5000ポット以上の樹木の育苗、管理をしている川島淑子さん

あおもりアロマ研究会は、「あおもりの植物の香り」を楽しみ、見つけ、使うことにより、地元の皆さんの心身の健康に寄与することを目指しています。

それぞれに共感した私は、ただ散ってしまっている花びらを有効活用し、持続的な活動を続けるために収益を得て、それが循環して広がり後世にも残していける可能性を「はまなす」に感じたのです。

(参考URL あおもりアロマ研究会HP:http://aomoriaroma.jimdo.com/


▲自生地を訪れるあおもりアロマ研究会

▼現在

その可能性を現実的なものにしていく最初の取り組みとして今年は、あおもりアロマ研究会にご協力いただき、「はまなす花摘み体験会」を6月2日に実施しました。
ご参加いただいたのは11名、その中のひとりは、なんと長崎から飛んできてくれた写真家・西澤律子さん(写真撮影もご協力いただきました)。

合計約3.5kgという収穫量は、みなさんと楽しみながら収穫をした花びらと後日、6月中に私と畑で苗作りをしている皆さんとで集めたもの。虫やゴミとりをして洗浄、結構な労力です。すぐに芳香蒸留水の試作に取り掛かりました。



▲花びら一枚一枚チェックします。


▲苗作りをされている地元の永川さん、菅原さん、法量さん
花びら収穫のベテランでもあります。

肝心な蒸留は、以前より新しい蒸留法(少ない花弁量で香りを強く出す研究)に取り組んできた青森県産業技術センター工業総合研究所のご協力により、3種類の蒸留水をとりました。試験用の装置で少しずつです。すべて初めてのことばかりで手間取りましたが、丁寧なご指導のもと、ようやく試作品ができたのです。


技術協力:地方独立行政法人 青森県産業技術センター 工業総合研究所
http://www.aomori-itc.or.jp/index.php?id=2877

▼このプロジェクトで実現したいこと

「はまなす」の“香り”を「カタチ」と「体験」にします。その両方を満たすのが「ジャパニーズローズ・ウォーター」です。それをきっかけとし、地域の文化継承や「自然環境の保全」「再生・持続可能」「人にやさしい」循環型事業への発展が目標です。

それで関わる全ての人の心と身体が元気になり、その環境(土地・周りの人)が豊かになることが大きな目的です。

 

 

 それには、これまで出会った貴重な資源(植樹・農地・研究結果・収穫体験・みなさんの声)を最大限に活かし、現在検討中のナチュラル・オーガニック化粧品製造会社さんの技術を融合させ、ベストな方法にしたい。

 そして、2017年の花びら収穫から、ギリギリのロット数だとしても商品化します。そもそも大量生産できるものではないですが、付加価値の高いものになるでしょう。


▲花摘み体験会のみなさんの声も非常に貴重です。

▼なぜ、ジャパニーズローズ・ウォーター(はまなす芳香蒸留水)なのか?

流通量の多い外国産ローズウォーターは人気が高く、良い製品もたくさんあります。ですが、前述の「身土不二」に繋がるものではありません。北国の私たちはもとより、日本人には、日本生まれ日本育ちの香りが健やかさ、安心感を与えてくれます。

そして希少すぎる日本原種+国産のローズウォーターを、逆に世界にも届けたいです。
シーボルトが長崎から「はまなす」をオランダに持ちこみ、ばらの品種がヨーロッパで広がっていったように、今度は「はまなす」の香りを知ってもらうのです。

ビタミンCが豊富な果実(ローズヒップ)は、古くはアイヌの人々が食用にしていた歴史もあります。蒸留水による循環型の取り組みが進めば、先人の力をかりた幅広い商品展開の可能性も高まります。


▲すごくありそうですが、9人で1時間、約1.6kgでした。

大事なこと、ここ青森の自生地同様、栽培されている「はまなす」も、あたりまえに無農薬・無肥料です。せっかくの条件を台無しにすることはいたしません。安心安全の商品にすることをお約束します。

▼資金の使い道
ご支援いただける方の人数=より良い香りと商品目標本数に到達できます。

課題として、収穫量の増加(今年の約7倍)、香りの状態をよくするため収穫、試作から商品製造へのスピード(距離の問題も大きいです)、と他にもたくさんの課題があります。それを解決するために頂いた資金を下記の内容で使わせていただきます。

・「ジャパニーズローズ・ウォーター」2017年夏、
 生産目標1000本のうち約300~500本の製品開発・製造費の一部
・植樹のための樹木・はまなすの育苗、収穫作業等の活動費の一部
・その他製造会社連携、広報費の一部

▼リターンについて

 できるだけ多くの方に、ご賛同、ご支援いただければ嬉しいです。
 でも、「はまなす」を良く知らないかたも多くいらっしゃると思います。リターンとしては、「はまなす」という植物を楽しく知っていただくためのもの、香りや環境をイメージできるもの、全13種類をご用意しました。「はまなす」を通じて、日本の香り文化や北国ならではの環境を楽しくしていければと願っています。

 <リターン一覧>

●お礼状(あおもりアロマの香りつき) 

※写真はイメージです(ダミーを作ってます)

あおもりアロマ:あおもりくろもじ、七戸ラベンダー、青森ひば/3種のなかから、
ひとつの香りを閉じ込めた封書でお送りします。

※香りを選ぶことはできませんがご希望は承ります。メッセージを送ってください。
※なるべくフレッシュな状態で投函しますが、状況によっては香りが飛んでしまう可能性がございます。予めご了承ください。

● 写真家・Ritsuko Nishizawa 撮りおろしポストカード3枚セット


長崎から世界をかけめぐる、みんなを「明るいほうへ」導く写真家・西澤律子さん撮りおろし、風合いのある「はまなす」を楽しんでください。

※写真作品は選べません。掲載写真はサンプルです。

 

●コンセプトブック

はまなすについて、ちゃんと向き合った内容にします。 
写真家・Ritsuko Nishizawa撮りおろし写真掲載
特別許可済・植物図譜掲載
支援して頂いた方のお名前を掲載します。

●「ジャパニーズローズ・ウォーター」試作品

※写真はイメージです。花びら洗浄中にダミーボトルにて撮影

安定した香りのものを選んだのですが正直にお伝えします。
期待値ほどの香りは出ていません。それでも来年への重要な課題をみつけた
魂の1本です!


50ml入りスプレーボトル
防腐剤・保存料など一切添加していないので、到着後は冷蔵庫で保管して3か月以内に使いきってください。(試作品は様々な規定により雑貨扱いとなります)

一部の方にすでに嗅いでいただいてます。コメントをご参考にしてください。

バラの香りに比べるとあまり強くないのがもったいないところ、ワイルドさと奥ゆかしさの共存する香り、という感じ。寝る前などにシュッとひと吹き、ほのかな香りを感じて休むのが、オススメです。(青森市・Ranaclacla(ラナクラクラ)アロマセピスト 鎌田雪野さん)

軽やかな甘さが心地よく、深く吸い込みたくなる香り。西洋のバラよりも控えめに香るため、どんな方にも愛されそう。日常での気分転換に、気軽にスプレーして香りを楽しみたいです。(青森市・ケイブナチュラルセラピー アロマセラピスト 根井朋子さん)

花びらを摘んだときに嗅いだあの濃厚な香りまでではありませんでしたが、風にのってふんわり香ってきたようなやさしくて優雅な、でもさわやかな香りがします。香りだけでなく、美容や癒し、良い睡眠にも効果がありそう。(弘前市・Total Beautysalon ぽぅむ 福士志世子さん)

 

●写真家・Ritsuko Nishizawa撮影 オリジナル・フォトアクリルキューブ

 水のなかでキラキラ輝く花びらを小さなキューブにそのまま閉じ込めたかのようです。光が差しこむところで角度を変えてみると不思議な感覚です。

定型はがきと比べたサイズをご確認ください。
サイズ:30mm×30mm×30mm
重さ:約30g ペーパーウェイトにするには軽いです。

●はまなす苗セット

苗畑のみなさんに手伝っていただき、黄色のポットに新しく植えたものです。
時間がたりず、限定になりました。少し泣きました。

2.5号ポット(直径75mm 高さ65mm)
・花が咲くには2、3年ほど掛かります。じーっと様子を見れる方にお奨めします。
・北国で種から育った苗です。北関東以南地域では育たない可能性があります。
※セット内容をすべて同梱発送しますが、土がこぼれても大丈夫なように箱のなかで分けて発送します。

 

●「ジャパニーズローズ・ジャム」or「ジャパニーズローズ・シロップ」


はまなす花びらで作った試作品です。少なくて、ごめんなさい。
レシピ開発のご協力は、青森市「スマイル&スプーンキッチンスタジオ」さん。
天然の素晴らしい色と香りに仕上がりました。

原材料:はまなす花弁、りんご(紅玉)ペクチン、レモン果汁、グラニュー糖
糖度:60度

※ジャムのみ先に発送させていただく場合がございます。
※状況によっては、他のフルーツ(カシス等)ジャムに変更になる可能性がございます。予めご了承ください。
※保存のため糖度高めに殺菌処理済ですが、お早めにお召し上がりください。

 

 

 

 

 

 

このまま、アイスティーやソーダ割りで飲んでみたら激ウマでした!

 ●津軽びいどろ 彩手鞠 “ジャパニーズローズ”オリジナル デザイン

※写真は既製品を使用したイメージです。

手のひらサイズの花入れです。野に咲く花が一輪でさまになります。
ただいまオリジナルデザインの試作中です。
活動報告にて途中経過をお知らせします。

お手持ちの精油等を使い、アロマ・リードディフューザーとしても。
サイズ:直径・高さ 約70mm

 

●「ジャパニーズローズ・ウォーター」特装箱セット
「はまなす」を守り、大切に届けたい。きちんと伝えたい。そんな思いから箱やコンセプトブック特装版を考えました。

<オリジナル布貼り化粧箱入り>

※写真は、試作中のイメージです。形状、ボトルすべて変更になります。

試作品 50ml入りスプレーボトル×3本(それぞ微妙な香り違いを予定してます)
箱サイズ:縦135 × 横130 × 高さ35 mm(予定)


<布貼り夫婦箱入り>コンセプトブック特装版(ハードカバー)


※写真は、試作中のイメージです。色、デザインとも変更になります。
※「夫婦箱」とは:本を保護するための箱で、身と蓋が繋がっていて閉じた時にはピッタリと収まり、そのまま本棚に収納できます。

 

●ジャパニーズローズ・ドライつぼみ


中国では漢方のお茶、ヨーロッパでもローズティーは日常で飲まれています。
乾燥はまなすも、自然乾燥、フリーズドライと試作しました。数少ない量のなかから良い状態のものを選んでお送りしますので、ほんの少しかも知れません。

 

●最後のスペシャルは・・

<布貼り夫婦箱入り>コンセプトブックを「和綴じ製本」に致します。
表紙、中ページの紙、印刷種類が他と異なります。


※写真は和本のサンプルです。実際のものとは異なります。

特装版製本と箱の制作:本の工作室(札幌市)

<和綴じについて>
日本古来の伝統的な手製本技術。今回のプロジェクトは「安くて簡単、大量に」とは真逆のモノとコト。「日本古来のばらのこと」をお伝えし、表現するために最適と考えました。

そして!

NPO法人GEMBU農地にご案内、一緒に花摘みをしましょう!(2017年6月)
はまなす自生地にご案内(2017年6月)

何か、発見!があるかも知れません。

※交通・宿泊費はついておりません。青森県および下北半島は広いです。
予約手配のお手伝いをさせて頂きます。

「マニアックなあなたに」

最後のスペシャル版リターンの方には、ご希望により、トゲトゲを残したドライフラワーまたは押し花をお付けします。メッセージ機能にて、お知らせください。

※枯れて朽ちていても、棘はスルドイです。ご注意ください。
※写真は何点かあるうちの一つ。発送までにキレイ?に残ったものをお送りします。
※写真例サイズ:トゲトゲから蕾の先まで、75mm。小さいです。

▼最後に

たくさんのプロジェクトのなかから、長ーい本文を最後まで読んでいただき、感謝申し上げます。地域にしっかり根付く日本のバラから、世界中にたくさんのバラの品種が生まれたこと。そんなちょっとした行動が、楽しい未来をつくることになるのだと「はまなす」が教えてくれました。

ご支援、ご協力いただいている皆様にお応えしていくためにも、引き続き取り組んでまいります。みまさまに、どうかこの香りが届きますように。



<本プロジェクトご協力 一覧>

●NPO法人GENBU http://gembu.com/
平成16年7月18日に設立。荒れた森に土地本来の木を植生し「ふるさとの森づくり」として下北半島の緑を蘇らせることが第一の目的

●あおもりアロマ研究会 
http://aomoriaroma.jimdo.com/

あおもりの植物の香り」を楽しみ、見つけ、使うことにより、地元の皆さんの心身の健康に寄与することを目指しています。

●写真家 西澤律子さん 
https://www.facebook.com/ritsuko.nishizawa.7

千葉生まれ 長崎育ち。中学校英語教師からカナダ・バンクーバーで5年暮らす中、フォトグラファーに転身。2010帰国後、長崎を拠点に活動開始<主な写真集>2013『What a Wonderful World!』出版。2015小学館刊『あかるいほうへ』。<主な写真展>2016/7/19まで長崎ハウステンボス「花の芸術祭」にて特別写真展『あかるいほうへ』開催。

 

●「スマイル&スプーンキッチンスタジオ」 
http://r.goope.jp/smilespoon

野菜ソムリエ、だしソムリエの2人が始めたスタジオ。ランチやディナー、お料理レッスンを通してみなさまの健康で楽しい毎日を応援しています。

●本の工作室
書籍編集を生業に、手製本をライフワークに、長年本づくりに取り組んでいる編集者、南部麻子さんのプライベート工房。生まれ育った北海道でも馴染み深い「はまなす」をテーマにした本プロジェクトに特装版の製本と箱の制作でご参加!

●津軽びいどろ 
https://tsugaruvidro.jp/
1949年、漁業用の浮玉製造から始まり1973年には国内生産トップ。その後長年培ってきた「宙吹き」によるハンドメイドガラスの創作に取り組み、1977年「津軽びいどろ」誕生。青森県伝統工芸品の指定を受け世界中から注目されています。

アドバイザー 奈良岡真弓さん

青森県青森市出身在住。奈良美智展弘前実行委員会、NPO法人harappa事務局員を機にアートやデザインを通じて地域と人をつなぐ活動、地域資源を活用した商品開発ブランディングに取り組んでいる。mizuiro株式会社所属、広報担当。


 

 

 

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