▼はじめにご挨拶

はじめまして、南相馬光のモニュメント実行委員会の須藤です。

アクセスありがとうございます。

 今年3月10~12日に3日間、5台のアークライト(サーチライト)を使用して「南相馬 光のモニュメント」というイベントを開催させて頂きました。本来なら助成金を取ったり、もっと早くクラウドファンディングを始めて資金を調達したいと考えていましたが、いろいろあってそれは叶いませんでした。今回は自腹も覚悟でやるしかないと思っていたところで、キャンプファイヤーさんのサイトを見つけて、改めて・All-In 方式でプロジェクトの不足分の資金を集める機会を得ました。皆さんのご協力を心よりお待ちしています。

 このプロジェクトでは、3月10日に南相馬市内5ヵ所で鎮魂と再生の願いを込めた光を5台のサーチライト(アークライト)を使用して、一筋の光を灯しました。翌11日は南相馬市内で灯した5台のアークライトを南相馬道の駅西側にある高見公園(旧無線塔跡地)に集め、その昔、地域のシンボルとして親しまれてきた無線塔(高さ200メートル、鉄筋コンクリート製の電波塔、36年前に老朽化に伴い解体)の在りし日の姿を再現。南相馬市内3つの地域(鹿島・原町・小高)から光を集めることによって、この地域に関わりのある人々にとって、気持ちを寄せ合える場を作ると共に、無線塔の在りし日を知る人には懐かしく、無線塔の存在を知らない世代には新しい空間を作り出すことで、世代間の交流と意識の共有を目指し、心の復興と共に、地域への愛着のある人材が受け継ぐイベントになるようこの事業を企画したものです。   

 また、3月12日は隣接する飯舘村の3ヶ所でも光を灯すことで、新たな被災地交流のきっかけを作りたいと考え事業を実施しました。

 

3月10日活動報告

お天気が心配される中で向かえた「光のモニュメント」開催初日。前日のぐずついたお天気が嘘の様にお天気に恵まれ満天の星空の中で初日を迎えることができました。

2018年3月10日に灯す光
 アークライトと発電機を積んだ軽トラックを5台準備

 南相馬市5ヵ所 同時刻で一筋の光を点灯しました。

 一つ、南相馬市小高区摩辰・大富地区において灯す光

  小高い丘に植えられた一本の柿木を「精霊の木」と名づけ、心の復興を願うと共に、歴史と文化のまち小高から、新らたな相双地域再興への物語が生まれるよう願いを込めて。

 二つ、南相馬市小高区 光慶寺にて灯す光

  天明・天保の飢餓で荒廃した旧相馬藩再興のため移民された人々の心のよりどころとして

  文政9(1826)年に創建され光慶寺から、闇を破る知慧の光となるよう願いを込めます。 

三つ、南相馬市原町区 萱浜地区において灯す光

  鎮魂と再生:春は菜の花迷路、夏は花火、秋は種まき、冬はイルミネーション。春夏秋冬。ここから生まれる希望の光が、新たな道しるべとなり、「みんながわらいあえる場所」になるよう願いを込めて。

(※残念ながら、南相馬市萱浜地区で灯した光は、機材トラブルの為にアークライトの光は途中で中止となってしまいましたが、キャンドルナイトの光はイベント終了時間まで消えることはなく灯りを灯すことができました。)

 四つ、南相馬市鹿島区 鹿島南右田地区において灯す光

   大津波に耐え、被災した人々の希望と拠りどころだった一本松。枝葉を落としてもなお、人々の心をひきつけた一本松の子孫が、故郷の再生を見守る大樹となるよう願いを込めて。

 五つ、南相馬市鹿島区寳蔵寺において灯す光

「西暦801年、坂上田村麻呂が戦勝祈願の為創建以来、法灯を灯し、多くの災いを乗り越えてきた。地域の歴史と文化を支えてきた境内に灯をかかげ「互いに感謝し合える心」が育つことを願います」

以上、10日は南相馬市内五ヶ所で鎮魂と再生の願いを込めた一筋の光を灯しました。

写真撮影協力は木野直行さん、白岩忠市さん、佐藤宏光さん、渋佐岳勇くん、宮森祐治くん

アークライトの光と対象物にあてる照明、星空など風景とのバランスがなかなか大変なようでしたが、素敵な写真が届きました。

3月11日に灯す光

 前日に南相馬市内5ヶ所で灯した一筋の光が、道の駅南相馬西側にある高見公園に集結。その昔、地域のシンボルとして親しまれていた無線塔(高さ200メートルの電波塔)の在りし日の姿を再現。無線塔解体から36年目を迎えた今、3つの地域(鹿島・原町・小高)から地域再生の願いを込めた5本の光が集まり、光のモニメントとして姿を現した無線塔の姿に、私たちは何を思い、どんなメッセージを託すのでしょう。無線塔の在りし日を知る人には懐かしく、無線塔の存在を知らない世代には新しい世代をつなぐ光に、鎮魂と再生の願いを込めました。

 南相馬市原町区道の駅南相馬西側、高見公園に(無線塔跡地)て15時より会場設営を行い18:45頃からセレモニーを開催。200個ほど準備した風船がアークライトの光に反射しながら天高く上ってゆく光景は、とてもきれいで、その後、ゲストとして参加してくれたケセランパセランさん、坂脇かおりさん、トモダチプロジェクトさんの歌がセレモニーを盛り上げてくれました。

 

 
 

3月12日に灯す光
 光のモニュメントのステージとなった南相馬市小高区摩辰・大富地区、ここに住んでいた蒲原さんのお宅と、その裏にある小高い丘に植えられた一本の柿木を点と線でつなぐと、北北西に指さす方角に飯舘村に鎮座する綿津見神社(海の神様)と山津見神社(山の神様)があることがわかりました。小高区摩辰地区には山津見神社の分社があり、小高い丘に植えられた一本の柿木を中心に北北東のライン上には、原町区萱浜地区にある綿津見神社の分社があります。「見えない想いを見える形に!?」一本の点と線をつなぐように、この地域(相双地区)を支えてきた先人の思いと歴史を手掛かりに、新たなストーリーが生まれるよう願いを込めて、蒲原さんが数十年前に植えた一本の柿木を「精霊の木」と名付け、飯舘村の三ヶ所でも光を灯しました。

飯舘村で灯す光。今回の光のモニュメントの隠れテーマ。実は精霊の木と名づけた一本の柿木が示す北北西に指さす方角には、鎌倉時代から幕末にかけてこの地域を治めていた旧相馬藩の家紋であるとゆかりのある九曜紋(山津見神社)と七曜紋(綿津見神社)を掲げる神社がありました。そして、満天の星空に恵まれ、写真では分かりづらいのですが、天高く伸びる光のそばには、添うように北斗七星の姿がありました。 

見えない思いを見える形に

 今回、光のモニュメントのステージとなった鹿島区の宝蔵寺さん、原町区萱浜地区にある綿津見神社も九曜紋と深い関わりがあります。 地域の歴史を辿れば、私たちの住む相双地域(福島県沿岸部北部地域をさす総称)のほとんどが旧相馬藩の領内でであり、相馬藩は妙見信仰(北斗信仰)を持つことで武士や農民がひとつになり、地域の文化をは育くんできたと聞きます。私たちの住む地域は原子力災害で大きな被害を受け、多くの人が避難生活を余儀なくされバラバラになりました。そして、原子力災害が大きく報じられる中で語られない津波の被害など、同じ被災地と呼ばれる場所に住んでいながら、住んでいた場所による分断も大きな課題を残しましたが、一本の点と線をつなぐように、この地域(相双地区)を支えてきた先人の思いと歴史を手掛かりに、新たなストーリーを作ることで、そう遠くない未来に、今までとは違った視点から始まる地域再生のチャンスが必ずやってくると考えています。

 昨年行った、第一回目の光のモニュメント、そして今回の光のモニュメントと、手探りで段取りをして動いていますので、行き届かない点や、うまく説明できない部分も多くあるかと思いますが、ようやく向かう先の輪郭が見えてきたところです。 昨年開催した光のモニュメントの様子をまとめた動画を見ていただくとお分かりになると思いますが、結構大きなスケール感で、この地域はまだまだ動けるし、変わると思います。そのチャンスを逃さない為にも、来年ではなく「今年!」無理を承知で動きました。今後、光のモニュメントはどんな展開になるのかまだハッキリとしたことは言えませんが、昨年、今年と続けてきた形とは違った別な形での開催も、視野に入れつつ今後も光のモニュメントを開催したいと考えています。

是非、こちらの動画もご覧下さい。↓↓↓ 昨年の光のモニュメントをまとめました。

 

 ▼資金の使い道

<内訳>
サーチライト用発電機などレンタル費用 
音響機材一式
燃料代、印刷製本費 、福利厚生費 、オープニングセレモニー風船代
警備費 、映像制作費など  
他、機材購入費など 次のスッテプへ進むための資金

▼リターンについて

 今回の光のモニュメントでは、イベント期間中に皆さんが撮影してくれた写真を元に、フォトコンテストを実施します。「3月11日にフォトコンテスト」って!?怒られてしまうかも知れませんが、このイベントに関わる人たちが、地域再生の願いが込められた写真を撮り、SNSで情報を発信することで、イベントを多くの人たちと共有できるし、ある意味当事者としてこの地域から「光」を発信し、人それぞれ、新しいつながりとスタートが生まれるきっかけを作れればと考えています。
今回、リターンに使用する商品は、フォトコンテスト用に作成した光のモニュメントオリジナル商品です。種類も少なく大盤振る舞いもできませんが、少しでもご協力いただければ幸いです。

(※リターンが不要な方はコメント欄にてご連絡下さい。)

フォトコンテストなど光のモニュメントの動きはこちらからhttps://www.facebook.com/光のモニュメント-1832094027036651/

 

 リターン商品紹介

1)鈴木酒造店 長井蔵 【磐城壽 特別純米酒】 光のモニュメントオリジナルラベル

  福島県浪江町にあった鈴木酒造店さん。津波と原子力災害の影響で酒造りの拠点を山形県長井市の蔵へ移し、酒造りを再開。今回の「光のモニュメント」開催に辺り、磐城壽を醸す鈴木大介さんに協力をお願いして,オリジナルラベルの日本酒を作っていただくことになりました。(お酒の中身は磐城壽 特別純米酒になります。)

①【かしまの一本松ラベル】 昨年、熊本県水俣市よりお越しいただいた斉藤靖史さん写真提供

②【無線塔ラベル】懐かしき無線塔とスーパーひたちに「帰郷」の文字を入れたもの写真提供:小野田晃さん

③【精霊の木ラベル】小高区摩辰・大富地区の小高い丘に植えられた一本の柿木と2018年元日初日の出。

   ※上記三種類のラベルに毛書は東海林ゆかりさんにお願いをしました。

   ※お酒の取り扱いは。光のモニュメントプロジェクトメンバーでもある大亀酒店の大亀清寿さん。                福島県南相馬市原町区南町41-13 

                          

2)光のモニュメントオリジナルラベル うまい棒

  「思いを形に」そんなメッセージを込めて3パターンのラベルを作りました。味はコーンポタージュです。

3)光のモニュメントオリジナル クリアファイル

  大切な思い出の整理にお使い下さい。

4)南相馬 光のモニュメント 2018年版 オリジナル動画 エンドロール (7月頃完成予定)

  映像作成の際、エンドロールにお名前を入れさせて頂きます。冒頭でご紹介している動画を参考にして下さい。エンドロールでご紹介するお名前の大きさは金額によって異なります。

今回は南相馬市在住のファッションデザイナー アーティージャングルの宮森佑治くんに映像編集をお願いすることになりました。宮森君は震災後、共に復興活動を行い、つながらう南相馬の「“ありがとう”からはじめよう!」ののぼりなど、私のイメージを形にしてくれるスーパーマンです!本業はファッションデザイナーですので「映画祭に出展するような作品は作れませんが・・・」と声を上げてくれました。感謝!感謝!です。

 ※アーティージャングル 婦人服メインですが素敵な商品がたくさん www.artyjungle.com/information.html

▼最後に

 東日本大震災から7年もの月日が流れ、集中復興期間が終わって、復興の現実がリアルに見え始めた今、今後問われるのは政治力ではなく、地域の文化力が試されているのだと考えています。だからこそ、もっと広い視野で自分たちの住む場所の歴史や文化に触れる機会が必要なんじゃないかと考えています。今後、交流人口の拡大を考え、DMOやインバウンドなども視野に入れるのならなおさら、市町村の垣根を越え、地域の文化や歴史を見つなおすきっかけは必要になってくると思います。

 「確かな未来は、懐かしい過去にある」震災後に学んだ言葉です。

 人それぞれ、感じ方・動ける範囲も違うと思いますが、行動を起こしたからこそ、見えてきた世界観があります。そして、次なる夢に向かって大きく挑戦したいところですが、夢は大きく、現実は検挙にまず一歩。次の目標へ向かうためにも、傷口を最小限度にとどめたいところです。

 昨年は差し引き377,381円のマイナスでした。そして今回も、金銭的には大怪我必死の企画ではありますが、「見えない思いを見える形」に。一本の映画を作るように、光を灯し、映像を残すなど、思いを可視化することで多くの人にメッセージ(光)を届けることができると思います。

東日本大震災及び原子力災害による震災関連死は福島県がダントツのトップです。

 個人の力では限界がありますが、今までとはちょっと違った視点から光を灯し、地域のプライドの再生と心の復興を願うと共に、地域に受け継がれてゆく企画に育んで参りたいと考えておりますので、皆さんの暖かいご支援をよろしくお願いします。

追伸

 このプロジェクトは、わたくし須藤が企画段取りなどほぼほぼ一人で行っています。そこに自分のイメージを形にしてくれる宮森君、記念誌の構成を手伝ってくれている加納さん、司会進行役の石川さん、軽トラックにアークライトを積んで光を灯してくれる佐藤さん、伊賀さん、大亀さん、星さん、横田さん、同級生の西山君、萱浜の光のモニュメントを手伝ってくれた福興浜団さん、松浦さん、高村兄弟、機材協力では橘さん、金澤さん、草野さん、カメラマンとして協力してくれた白岩さん、渋佐君、木野さん、11日の会場設営を手伝ってくれた騎馬武者ロックフェス実行委員会のメンバーや機材運搬のトラックを貸してくれた新妻君などなど、少ない人数で現場を回しています。

 金銭的な協力も必要ですが、一緒に動いてくれるメンバーも大事です!一緒に何かやりたいと感じた人は何か一緒にやりましょう!

基本、軽トラックにアークライトと発電機があればできてしまうシンプルな企画ですが、その場にいてくれる人がいることで、キャンドルの光が加わったり、照明を照らしたりと、新しい世界観が広がります。

光を灯す理由(動く理由)は人によって違いがあり、正解もありませんが、今回ご縁を頂いた皆さんに深く感謝申し上げます!!!「ご協力ありがとうございました。」「また、次回も頑張りますので、一緒に光を灯しましょう!」

 

 

主催:光のモニュメント実行委員会

後援:南相馬市、飯舘村、南相馬市教育委員会、南相馬市博物館、騎馬武者ロックフェス実行委員会

協力:アーティージャングル、いいたて村の道の駅までい館、石川建設工業㈱、いちばん星プロジェクト、インフォ・メッセ だいこんや、大亀酒店、おだか千本桜プロジェクト、かしまの一本松を守る会、環境テクノ㈱、トモダチプロジェクト、福興浜団、もとまちベース、㈱北洋舎クリーニング、相馬ガスグループ、伊賀和子、西山政義、白岩忠市、渋佐岳勇、高田文祐貴、二上英朗、ジョウジ君、のりおちゃん (3月22日現在)

機材協力:和歌山県 (有)アークコーポレーション、㈱レンタル南相馬

  • 2019/03/04 15:18

    光のモニュメント2018へご支援頂きました皆様へこんにちは。だいぶ時間が掛かってしまいましたが、ようやく動画が完成し、正式に音源の使用許可も下りました。ご確認下さい。https://youtu.be/gvqKMfIuYA4今年は3月9日、浪江町立なみえ創成小学校・中学校3月10日、南相馬市内5...

  • 2018/03/13 17:05

    久しぶりの投稿ですみません。光のモニュメント2108 全日程を終了しました。残念ながら3月10日南相馬市萱浜地区で灯した光が機材トラブルの為に中止を余儀なくされてしまいましたが、3日間何とか乗り切ることが出来ました。 今回は、準備期間がほとんどなく、慌しい開催となりましたが、サポートしてくれる...

このプロジェクトの問題報告はこちらよりお問い合わせください