ご挨拶

たくさんのクラウドファンディングのプロジェクトの中から、こちらにご興味を持って頂き、ありがとうございます。

初めまして。映画をゼロから産みだす、「映画プロデューサー」という仕事をしている、村岡克彦と申します。
生まれは長崎ですが、現在は福岡に居を構えております。
プロデューサーといえば聞こえがいいですが、映画という、時間もお金も人も必要な芸術作品を創り出すわけですから、毎日毎日、あっちに行けば、こっちに向かいで、必死にもがきながら、情熱を燃やし続け、なんとか形にする・・・そんなお仕事になります。

さて、今回クラウドファンディングでみなさんにぜひご支援頂きたいのは、私が次にプロデュースする映画についてです。
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舞台は、福岡県西部に広がる半島に位置する、自然豊かな糸島市。
全国でも「移住したい町」の上位に毎年ランクインするほど、素晴らしい魅力に溢れた糸島を舞台に、私は一本の映画を製作したいと考えました。
それはこの町を愛し、この町に生きる多くの皆さんと触れ合うことで生まれた素直な感情です。

この作品には糸島で暮らす人々の笑顔、汗、そして生きざまが詰まっています。ぜひ多くの方々にこの空気を感じて欲しい・・・

糸島映画祭・いとシネマとの出会い

1つの出会いが映画を作らせることがあります。
どんな映画かを説明する前に、ぜひ皆さんにその「出会い」についてご紹介させてください。

私は今年の5月に久しぶりに糸島を訪れました。Facebookで小さな記事をたまたま見つけたからです。

「糸島で野外映画祭を開催する」という記事に、私の心が動きました。筑前前原駅から小さなバスに乗り、たどり着いた会場には、開演時間より随分早いにもかかわらず、多くの家族連れで溢れていました。
実は、人口10万人の糸島市には映画館がありません。みんなで大きなスクリーン囲んで映画を観るという機会が無いのです。

「映画館のない糸島で、映画館を超える感動を!」というテーマで立ち上がったのが、私が足を運んだ野外映画祭「糸島映画祭・いとシネマ」でした。
そこで私は、改めて映画の持つ素晴らしい力を感じさせられました。

上映時間が迫るにつれ、次々と増える観客。最終的には2000人もの観客が会場を埋め尽くしました。目をきらきらさせて映画に魅入る親子連れを、私はスクリーン側から見つめてました。
「そうだ!この町の人たちを主人公にした映画を作れば、彼らにもっと喜んでもらえるに違いない!」
私の心にそんな思いが決意として芽生えたのは、その時です。



▲糸島映画祭「いとシネマ」

糸島という地で映画を撮影する理由

 その「出会い」があって、糸島を舞台に映画を作る!と決意したわけですが、糸島には映画のロケ地としても大きな魅力を感じています。
きれいな海岸線があり、心落ち着く緑の山畑があり、懐かしき古い町並みもある・・・私のような映画プロデューサーにとっては、この上無い垂涎のロケーションです。

そして、そこに住む人々の美しい汗もあります。

この町を訪れる度にに新たな出会いがありました。古くからこの地に住まう人々、そして新たに移住してきた人々。いつも、新たなドラマがありました。そうした小さなドラマを一本の糸で繋いでみたい。そんな欲望に駆られる魅力溢れる町、それが糸島です。そしてそれがこの地で映画を製作する一番大きな理由でもあります。



▲海と山に囲まれた糸島の風景

▲四季折々の表情をみせる糸島

骨太の人間ドラマを描きたい。

 すでにあらすじも出来上がりました。多くの人の熱意と情熱で製作されるにふさわしい、地に足の着いた「骨太の人間ドラマ」になります。
出演する俳優陣も決まりました。

主演は、NHK朝の連続ドラマ小説「あぐり」で、ヒロインを演じた実力派女優「田中美里」です!「あぐり」主演後も、数々のドラマ、映画に主演・出演を重ね、円熟味を増した、透明感のある演技力は、業界内でも非常に高い評価を得ています。

そして、その娘役に、2015年に私がプロデュースをした映画「はなちゃんのみそ汁」で、天才子役と評された「赤松えみな」を再度抜擢しました。
当時、1000人を越えるオーディションを、4歳という最年少で突破した天然の演技力は、主演の広末涼子や滝藤賢一が舌を巻くほどでした。今回は、さらに成長した姿を見せてくれるでしょう。他にも、名作ドラマ「3年B組金八先生」で、腐ったミカンとして一世を風靡した俳優「直江喜一」や、松竹新喜劇座長の「三代目 渋谷天外」師匠など、実力派の俳優陣で脇を固めました。

さらに、主題歌は、誰もが知っているジブリ映画「天空の城ラピュタ」や「となりのトトロ」で主題歌を歌った「井上あずみ」です!彼女の柔らかで透き通るような声が、糸島の美しい大地に響き渡るのを、今から想像してわくわくしています。また、映画を彩る音楽は、日本を代表する名作ドラマ「北の国から」で、美しい旋律を聴かせてくれた「坂元昭二」が担当します。まだほとんど何も決まっていない段階から、旧知の仲間たちに声をかけ始めたのですが、みなさん「二つ返事」で快く引き受けてくださいました。本当にありがたい限りで、身が引き締まる思いです。


今回、出演や制作に声を上げて頂いたみなさんは、多くの日本人が知っているような素晴らしい仕事を、これまでに成し遂げてきた人たちばかりです。
そんな彼らが私の「新たな夢」を信じて、そこに次々乗ってきてくれたのです。

 
▲豪華な出演陣、スタッフが集まりました。

 

縁を繋いで生まれた、私の「新たな夢」とは?

 実は、今回の作品は、私の「復帰作」でもあります・・・

私の映画プロデュース第1作目は、「ペコロスの母に会いに行く」(2013年)で、キネマ旬報の「日本映画ベスト・テン」部門での第一位受賞をはじめ、多くの映画賞を頂きました。
そして、第2作目の「はなちゃんのみそ汁」(2015年)では、「死」を目前にした母親と小さな娘との「みそ汁」を介したコミュニケーションを通じて、「家族との時間の大切さ」や「親から子に『生きる』を伝える大事さ」を、多くのみなさんに届けられました。

しかし、「はなちゃんのみそ汁」公開後の2015年11月、私は不慮の事故により頚髄損傷を煩い、四肢麻痺という重い障害に襲われました。もしかしたら死んでいたかもしれない出来事でしたが、一年以上に渡る必死のリハビリの末、奇跡的な回復を遂げ、なんとか、次へ向けて歩き出したところです。そして、私の「新たな夢」は、偶然の糸島との出会いから生まれました・・・

縁とは不思議なものです。一本の糸のように細く、短く、切れやすいものかもしれません。でもそれらを結んで、繋いでいけば、強くて長い糸が出来上がります。簡単に切れはしません。そんな「人の縁」を繋いでいく大切さを映画で表現したい。
これが今の「私の夢」です。死の淵を覗いた私だからこそ言える、伝えたいメッセージでもあります。

タイトルに大切なメッセージを込めて

映画のタイトルは自然に決まりました。

」です。

たまたま久しぶりに足を運んだ糸島で、出会った人々や目に焼きついた美しい風景、そして、ボランティアで野外映画祭を創り上げようとする人たちの心意気。
今の糸島に流れている「空気感」を映画のフィルターを通じて、多くの人に伝えたい。きっとそこには多くの人にとって何か大切なメッセージがあるはずです。

2011年の東日本大震災後に、「絆(きずな)」という言葉が日本中を包みました。ろうそくの火を灯したような、温かなその言葉は、絶望的な大災害を目の前にした日本人の心を癒し、勇気づけてくれました。
しかし、2017年の現在、その言葉をいつも胸に抱いている人はどのくらいいるのでしょうか?
映画「糸」は、今、日本人が忘れかけている「人々の絆」を、改めて思い起こさせてくれる作品になると確信しています。

 

 

資金の使い道

このクラウドファンディングでみなさんから寄せられた資金は、映画「糸」の制作資金及び公開に至る宣伝費として、活用させて頂きます。ぜひクラウドファンディングを通じて、この映画と繋がってください。短くか弱い「1本の糸」を繋いで、どこまで長く強く伸ばせるか・・・ぜひ一緒に見守ってください。

みなさんの温かいご支援にふさわしい映画を作り上げる所存です。

リターンについて

ご支援いただいたみなさんには、エンドロールなどにお名前を掲載させていただく他に、作品の限定DVDを始め、舞台となった糸島の特産品、お名前入り特製オリジナル台本、エキストラ優先参加ご案内などをご用意しております。

最後に

タイトルに大切なメッセージを込めてこの作品の構想はすでに糸島のみなさんにお話しをしております。市民のみなさん、そして月形市長や市議会の議員さんたち、市役所の職員さんたちにも本当に喜んで頂きました。みなさんこの町を愛しています。この町の魅力をもっと多くの人に知ってもらいたいという思いは共通でした。

その一つの力としてこの作品に期待されておられ、糸島市をあげてのご支援もお約束頂きました。本当にありがとうございます。

糸島をまだご存知ないみなさんにも、純粋にこの町の素晴らしさを分かってもらえるように、私どもも精一杯努力いたします。

そして、何とぞ、みなさんの想いをこの作品に注いでいただければ幸いと存じます。

 

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