・ご挨拶

はじめまして!大学生タンゴダンサーのフェルナンド海斗です。

僕は現在、約一年後のタンゴダンスアジア大会での優勝を目標に、東京日本橋のスタジオで日々修行に励んでいます。

今回は、ドキュメンタリー映画を作るという取り組みを通じて、僕の夢のサポーター(=パトロン)を募集したいと思い、クラウドファンディングを立ち上げました。


一年後、アジア大会で優勝した時、近い将来世界大会で優勝した時、是非とも

「僕は/私は、このダンサーの最初のパトロンなんだ!」と周りの人に言ってください。

それが自慢になるように、そんな男になれるように、僕は今日も練習をしています。





僕という人間を知ってもらうために、まずは僕の夢を宣言します。

それは

1、アジア大会優勝

2、世界大会優勝

3、日本のタンゴブームの創出

です。

アルゼンチンタンゴの世界では、年に一度アジア大会とタンゴの本場であるブエノスアイレスで世界大会が開かれます。僕の夢はその二つの国際大会で優勝し、そのタイトルと経験を糧に、日本のタンゴ人口を増やすことです。これらの夢を叶えるべく、現在は日本橋にあるダンススタジオで日々修行をしています。

では、どうして田舎から出てきたごく普通の人間である僕がこのような夢を持つに至ったのか、まずはその経緯をお話しさせてください。



・私がタンゴに出会うまで

僕は、地元の香川県で一年バイトしながら浪人して早稲田大学に入学しました。入学したとき、サークルは何に入るか全く決めておらず、「とりあえず楽しそうなところにしよう!」と思いながら新歓コンパに行きまくりました。

そんな中で焼肉がタダで食べられるからという理由で「競技ダンス部」の新歓に行った時、人生で初めてダンスに出会いました。競技ダンスとは、社交ダンスを競技化したスポーツで、美しさを競い合うダンスです。目の前で繰り広げられる洗練された動きとダンサーたちの情熱に心うたれ、入部することを決めました。後々このサークルはやめてしまうのですが、これが僕とペアダンスの出会いでした。

競技ダンスをしている僕 photo by おどりびより


大学一年の夏に競技ダンス部をやめてからというもの、特に情熱を持って取り組むものがなくなってしまいました。

他のサークルに入会してみても、どこかちぐはぐで続きませんでした。バイト先は職人さんばっかりで友達と呼べるような人はおらず、周りの人や環境全部を「つまんねえな」とか思っていました。そんなことを思う奴に友達などできるはずもなく、次第に交友関係は狭く薄くなって、ついに居場所と呼べる居場所はどこにも見当たらなくなりました。


何もすることがないし、勉強や仕事はめんどくさいからやらない。でも夜になるとそんな「何もしなかった自分」に罪悪感を覚えて外に出てみる。やることはないから酒でも飲んでみる。でも居場所はない。そんな感じです。


ちょうどその時、当時好きだった人にもフラれたこともあって「ああ、自分はもうどこにも居場所がないんだ」と夜中に東京駅大丸の壁にもたれてうずくまって30分近く泣いたのを覚えています。人間頼るところがないと本当に弱いなあと今になって思います。


「これはあかん!!!」「このままだと俺の人生はダメになる!!」


ある日突然、何かに突き動かされたかのように自分を変える決意をしました。

何をしたら良いのかわからなかった僕は、とりあえず旅に出ることにしました。

今日の宿を今日探すような、アテのない1ヶ月間の海外一人旅です。

旅にでたときの様子


不法移民と一緒に警察から逃げた話やヌーディストビーチで日本の芸能人に遭遇した話など、エピソードは数えるときりがないですが、この旅で私が学んだのは大きく二つです。

1、やりたいことや、やり残したことは今すぐ行動に移した方がいいこと

2、ダンスは言葉や文化の壁をいとも簡単に超えること

この二つの学びは、今思うとなんて事ない「当たり前」のことです。旅なんかしなくても誰もが知っているようなこと。でも、一ヶ月間の刺激ある毎日から経験的に導き出されたこの二つの「発見」は、当時の僕にとって実にリアルに、説得力を持って立ち現れました。やりたいことは旅の中でも見つかりませんでした。でも、やり残したことが一つだけあったのです。

バルセロナの町並みを眺めながら私は思いました。



「ダンスをやろう」



・こうして僕はタンゴと出会った

日本に帰って、何かペアダンスをやろうと意気込んでいた僕は、競技ダンス時代の先輩から「アルゼンチンタンゴの先生なら知っている」と話を持ちかけられました。とにかくまずはやってみようということで、その先生がいるスタジオに体験レッスンに伺いました。「Hola (オラ!)体験レッスン?ようこそ!ウェルカムだよ〜」と僕を先生が迎えてくれました。これが今の僕の師匠にして2017年アルゼンチンタンゴ世界チャンピオン アクセル新垣さんとの出会いでした。

アクセル先生 2017年世界大会優勝の瞬間 

アクセル先生のレッスンは実に丁寧かつ分かりやすくて、僕はすぐにアルゼンチンタンゴにハマっていきました。

その後、現パートナーのナナさんに出会います。ナナさんは、元バレリーナで5年ほど前にタンゴに転向し、アジア大会でも新人賞を取った優秀なダンサーです。タンゴを初めて数ヶ月の僕は素人に毛が生えた、いや、素人そのものでしたが、本当に幸運なことにペアを組んでくれることになりました。



タンゴを踊っていく中で次第に僕はこう確信するようになりました。

タンゴは人生を豊かにする。

自分が嫌いで孤独だった僕の日々は、タンゴに出会って本当に豊かになりました。


タンゴは二人の人間がいて初めて完成します。たとえ社会の誰からも見られてなくても、少なくともタンゴを共に踊る目の前の相手、その一人だけは絶対に僕を気にかけ、僕の「声」を聞いてくれます。タンゴを踊るその時間は、自分には相手が必要で相手には自分が必要。タンゴの前で人は孤独ではいられない。踊っているうちにこう思うようになったのです。気がつけば僕は、一人ではありませんでした。

photo by Aiupa


・そして「覚悟」へ

レッスンに通い始めて3〜4ヶ月ほどした時、アクセル先生が「ダンサーになれば?」と話をしてくれました。最初は「いやいや、ご冗談を」と思い、話を流したのを覚えています。

しかし、それから今まで以上にレッスンに通い、タンゴにどっぷりとハマっていく中で、少しずつ、少しずつ(僕がダンサーになったら…)と妄想が膨らんでいきました。


就活をしてデスクワークする姿の自分は想像できないのに、ダンサーとしての自分の姿は、日々の妄想のおかげで容易に想像ができました。

ここで本当の自分に正直になって決断しなければ、10年後20年後に「俺は今頃ダンサーだったかもしれない」と仮定法で自分を語ることになるかもしれない、、そんな自分になるのは絶対に嫌でした。

そして何よりアクセル先生の姿がかっこよかった。ダンサーとしては大きなステージで観客からの一番の拍手をもらい、先生としては丁寧かつ明確に教え、一人の人間としてはけっして奢らず己のアップデートをし続ける人です。

この人のもとで修行して、僕も一流のタンゴダンサーになりたい。そう思い、ある日のレッスンの後に頭を下げて言いました。「弟子にしてください」と。

これは、弟子入りを決めた時の僕のインスタの投稿です。



・私の夢

僕は、近い将来プロのタンゴダンサーとして活躍するべく、日本橋にあるスタジオでタンゴダンスの修行をしています。

僕の夢は

タンゴの世界チャンピオンになって日本にタンゴブームを起こすこと

です。

今、日本でタンゴを踊っている若者は本当に少なく、地方ではおそらく皆無、東京でも大学生男子に限ると10人程度といったレベルです。その中でプロとして今後もタンゴを踊り続けると宣言しているのはひょっとすると僕だけかもしれません。このまま若い芽が出ないでいると、日本のタンゴは高齢化、縮小の一途を辿りかねません。僕は、そんな未来はいやだ。

タンゴは即興で踊るペアダンスです。人と触れ合いながら音に合わせて体を動かすというのは、一部のダンサーの専売特許ではなく、むしろ人間の根源的な喜びではないでしょうか。事実、赤ちゃんは母親に触れているという感覚で愛情を感じますし、子供は音楽があれば飛び跳ねて踊ります。そのような、言葉ではないもっと根源的なコミュニケーションと喜びがタンゴにはある、と僕は思います。

僕はYouTubeを見るのが大好きなのですが、即興でハモったり、セッションをしている音楽家の動画を見るとすごく羨ましくなります。「これだけ弾けて、即興できると楽しいだろうな」って。

多くの場合、ジャンルに関わらず即興は上級者になって初めてできる所業です。そのため、即興を楽しむに至るまでには相当な鍛錬が必要で、未経験者にとってはそのハードルは相当なものでしょう。

その点、タンゴは世にも珍しい「まず即興から」入るジャンルのダンスです。他のジャンルに比べて、「即興で相手とのセッションを楽しめる」ようになるまでに要求されるレベルはそれほど高くありません。

そういう意味でも趣味として本当にオススメなのです。

僕は時々、カラオケが羨ましくなります。カラオケって、歌が上手いとかヘタとか関係なくたくさんの人が楽しんでいるし、ストレス発散として機能し、コミュニケーションツールとしても社会の中にうまく組み込まれています。カラオケの他にもダーツやビリヤード、ボーリングや音ゲーなんかもそうでしょう。うまいも下手もみんなが楽しめて「お前マジでうまいよなー!」とか「それどうやってるの?教えて!」とか、そこからコミュニケーションが育って人間関係が豊かになります。僕が将来、確かな実力と豊富な経験を武器にタンゴの布教活動をしたその暁には、みんなが当たり前のように手を取り合って、笑顔で踊る景色が街に溢れていて、こんな声が街中で聞こえる社会が来てほしいんです。


「次どうする?カラオケ?ダーツ?それともタンゴ?」



実は、歴史的に日本人は「タンゴ好き」だったと言われています。哀愁と情熱とノスタルジーが漂うタンゴの音楽は、日本人にとって馴染みやすいもので、一時期はタンゴのテレビやラジオ、喫茶店などもありました。「タンゴブーム」と呼ばれる現象も、現在のタンゴ界を代表する先生方の尽力によって過去に引き起こされています。

僕は、そんな「日本のタンゴ」という文化を今の伝承者たちから受け継ぎ、再び、いや、過去類を見ないほどのビックムーブメント、大タンゴブームを引き起こし、そして定着させたいのです。



・これまでの活動実績

・アルゼンチン大使館にて、在日アルゼンチン大使及び皇族方の前でパフォーマンス

・グランドハイアット東京で行われた「ラグジュアリータンゴ」プロデモ

・上野で行われた「東京ダンスフェスティバル」出演

・その他各所パーティーでパフォーマンス経験あり



・「お金」という現実

とはいえ、今はバイトしながら日々の生活をなんとか切り盛りする大学生です。親からの月5万円の家賃仕送り以外は全てバイトから賄わなくてはいけません。食費や生活費、ジムの会員費、ショーの衣装代まで日々の生活には当然ながらお金がかかります…今はダンススタジオの受付とカレー屋さんとウーバーイーツ配達員の3つのバイトを掛け持ちしながら生活費を稼いでいます。もしも経済的なサポートがあれば、もっと時間ができてタンゴの練習や歴史、音楽、語学などのタンゴ人に必要な教養の学習、タンゴを広めるための映像作品作成など様々な可能性がひらけます。

もっとお金があれば、もっと時間があれば、

そんな風に思っていた僕に、あるチャンスが訪れます。



・ベーシックインカムという制度

みなさんは「ベーシックインカム」という制度を知っていますか?

ベーシックインカムとは、「全ての人が最低限の生活を送れるように、そのための収入を無条件で政府が支給する」という制度です。

ベーシックインカム社という会社がベーシックインカムを普及させるための活動をしており、その一環として「月10万円のベーシックインカムを受給している人間のドキュメンタリー映画を撮る」という企画に取り組んでいます。詳しくは後ほどの池内代表のご挨拶を参照してください。

この「ベーシックインカム受給者のドキュメンタリー映画を撮る」というプロジェクトを知ったとき、僕は「これだ!!!!!」と思いました。

もしも僕が受給者となって、その様子を映画にできるとしたら…

お金の問題も随分解決しつつ、僕がアジアチャンピオンになるまでの軌跡を映像に残すこともでき、それはひいては僕の最終的な夢にも通じる。

千載一遇のチャンスは逃すまいと、急いで応募しました。

そして、本当にラッキーなことに、受給者候補に選ばれることとなりました。

とはいえ、まだ月10万円の受給が決まったわけではありません。

ここで今一度、このクラウドファンディングの目的と、お金の流れを図で説明させていただきます。

このクラウドファンディングの成功は、

目標金額を達成

映画製作がスタートでき

そのため月10万円の受給がはじまり

ベーシックインカムとフェルナンド海斗の名が広がり

両者の夢の実現への大きな一歩となる

という流れを生みます。


ベーシックインカム社からすれば、映画が撮れない場合は宣伝や普及に繋がらないため、当然ながら映画の製作が決定してからでないと僕のベーシックインカム受給も決定しません。そのため、今回のクラウドファンディングで映画の制作費を募っており、これが成功しなければ、全ては「なかったこと」になってしまいます。ベーシックインカム社の夢と、僕の夢の二人三脚は、「ドキュメンタリー映画の製作」がその第一歩となります。

今回ご支援頂いた資金は、そのドキュメンタリー映画の製作費として使用させていただきます。

皆さまからのご支援は、直接的には「ドキュメンタリー映画の製作」という形でベーシックインカム社と僕の資金源となり、間接的には「ベーシックインカム発動条件のクリア」という形で私の夢への道程を支え、「応援の気持ち」という形で僕の人生の大きな大きなエネルギー源となります。

このクラウドファンディングが成功すると、アジア大会に挑戦するまでの約1年間をドキュメンタリー映画として配信することになります。この映像の視聴権はリターンにご用意しておりますのでぜひ支援して、僕のチャレンジを見届けていただけたらと思います。



・さいごに

少し長い文章でしたが、お付き合い頂きありがとうございました。さいごにひとつだけ…

「タンゴとは人との繋がりである」とよく言われます。僕はタンゴと繋がり、人生が豊かになりました。アクセル先生と繋がり、その背中を見てこの世界に飛び込みました。ナナさんと繋がり、ここまで頑張ってくることができました。そして今日この瞬間、この文章を読んでいるあなたと繋がり、あなたの応援の気持ちがきっと、きっと僕の夢を現実につなげてくれると信じています。まずは来年、アジアチャンピオンになるまでの1年間を見届けてください。




▼ご挨拶

はじめまして、ベーシックインカムシネマズという短編動画配信事業を運営している株式会社BasicIncome代表の池内慶(いけうちけい)と申します。

              

当プロジェクトをご覧になって頂き、ありがとうございます。

今回のプロジェクトは、ベーシックインカム受給者のドキュメンタリー映画の制作費用を集めるため、そしてベーシックインカム受給者の活動を広く知って頂くためのプロジェクトです。

まず最初に"ベーシックインカムシネマズ"というサービスについて説明させてください。

▼ベーシックインカムシネマズ 

ベーシックインカムシネマズとは「1年間ベーシックインカムを支給したら人はどうなるのか」をドキュメンタリー映画にして放送する動画配信サービス。

4ヶ月に一度、映像製作費用のクラウドファンディングを行い、ドキュメンタリー映画の配信を続行するか否かが視聴者によって決められ、クラウドファンディングが失敗した場合、ベーシックインカムの支給もストップするという仕組みのサービスで、現在5名のベーシックインカム受給者のドキュメンタリー映画を配信しています。





▼ベーシックインカムとは

ベーシックインカムとは「全ての人が最低限の生活を送れるように、そのための収入を無条件で政府が支給する」という制度です。

ベーシックインカムのメリットとしては、貧困対策、労働環境の改善、自身が望む時間の使い方ができるようになるなどが挙げられます。


▼ベーシックインカムシネマズのこれから

最終的に、ベーシックインカムシネマズでは自社サービス内の月額課金によって継続的かつ安定的な収益によりベーシックインカムの原資を集めたいと考えています。

具体的には動画配信サービスであるベーシックインカムシネマズ内に多くドキュメンタリー番組を保有し、月額制の加入者を増やすことで、より多くの人にベーシックインカムを支給していきたいと考えています。

iPhone app https://apps.apple.com/app/id1524689972
Android app https://play.google.com/store/apps/details?id=com.basicincome.bicinemas

また、ベーシックインカムシネマズが契機になり、政府がベーシックインカム制度を導入することで、より多くの人にベーシックインカムが支給され、さらに世の中を健全でクリエイティブにできると考えています。

これまで活動してきたベーシックインカムシネマズを、これからも長く、そして安定して運営できるように、より多くの方に知って頂き、支援をして頂きたいと思っています。

【資金の使い道】

ご支援いただきました資金は、今回のベーシックインカム受給に関するフェルナンド海斗のドキュメンタリー映像制作費用(55万円)、キャンプファイヤー使用手数料(11万円)として大切に使用いたします!

ご支援のほど、よろしくお願い致します。


<All-or-Nothing方式の場合>
本プロジェクトはAll-or-Nothing方式で実施します。目標金額に満たない場合、計画の実行及びリターンのお届けはございません。

※本プロジェクトは、フェルナンド海斗がベーシックインカムシネマズに応募し、企画、出演を中心になって行い、株式会社BasicIncomeが映像編集・配信等をサポートする共同起案になります。


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