国際協力NGOダイヤモンド・フォー・ピースの村上千恵と申します。

数あるプロジェクトの中から、私たちのクラウドファンディング第一弾プロジェクト「平和と発展のためのダイヤモンド採掘を!リベリアで支援プロジェクト始動」にご関心をお寄せいただき、ありがとうございます。

ダイヤモンド・フォー・ピースは、アフリカなどダイヤモンド原石の採掘現場から研磨、カット加工、そして消費国での販売に至るまでの長いプロセスで、ダイヤモンドを手にするすべての人がともに輝くことのできる社会を目指して、主に日本とリベリアで活動を行っています。

活動開始から3周年となる今年、私たちは新たなチャレンジとして、西アフリカのダイヤモンド産出国リベリアで、採掘労働者やその家族たちの生活をよくしていくための新しいプロジェクトを開始します!

そのための拠点整備に必要な資金95万円を目標に、ソーシャルメディアを活用しながらこのクラウドファンディングをスタートします。

なぜ、私がダイヤモンド・フォー・ピースの活動を始めたのか、なぜリベリアで活動を行っているのか、ダイヤモンド採掘現場の現状と課題、資金95万円の使い道について、順にご説明いたします。

 

私がダイヤモンドが抱える裏の問題に取り組む大きなきっかけとなったのは、2008年、夫からもらったダイヤモンドの婚約指輪でした。

キラキラと、どこまでも透き通った輝きに満ちた一粒のダイヤモンド。そこにはきっとたくさんの素敵なストーリーが詰まっているに違いないと思い、私はそのルーツについて調べていきました。 

ところが、アフリカなどダイヤモンドの原石が多く産出されている国々では、ダイヤモンドが紛争やテロの資金源になっていたり、採掘労働者が極端な低賃金での過酷な労働を強いられていたり、貧しい子どもたちが採掘現場で働いていたり、利益だけを追うあまりに自然環境が壊されていたり、というさまざまな問題があることがわかりました。

「これでいいのだろうか」

「自分に何かできることはないだろうか」

私たちが暮らす豊かな日本では、遠いアフリカの国に思いを馳せることはあまりないかもしれませんが、こうしたダイヤモンドをめぐる問題は、決して私たちにも無関係ではありません。

婚約指輪に代表されるように、特別な時に最高の思いを込めて贈られるダイヤモンド。そんな愛と幸せの象徴が、紛争・テロの資金源や人権侵害、児童労働と深く関わっているとしたら・・・

ダイヤモンドの輝きの裏側を知った私は、アフリカの国々でダイヤモンドを採掘する人たちの労働環境やその家族の生活状況の改善につながる活動ができないかと考え、2014年5月、国際協力NGOダイヤモンド・フォー・ピースを立ち上げました。 

 

 

ダイヤモンド原石の産出国は世界各地にあり、産出量だけを見ると、ロシアやオーストラリアなどの大きな資源国が世界の産出の大部分を占めていますが、アフリカの開発途上国、なかでも西アフリカの国々でダイヤモンドは重要な産業となっています。

そんな西アフリカの国のひとつ、リベリア共和国で、ダイヤモンド・フォー・ピースは主に活動を行っています。

政府と武装勢力による内戦から10年以上が経過した現在、リベリアは徐々にその傷跡を乗り越え、平和で豊かな国づくりへと動き出しています。

「平和のためのダイヤモンド」を理念に掲げるダイヤモンド・フォー・ピースは、そんなリベリアの平和と発展のために、支援を行っていくことを決めました。

 

ダイヤモンド・フォー・ピースは2014年の活動開始以降、リベリアを訪れて現地調査を行ってきました。そこでわかったのは、リベリアでは、ダイヤモンド原石の違法採掘や密輸が今でも横行しているということでした。 

それだけでなく、山奥にあるダイヤモンドの採掘現場では、弱い立場にある採掘労働者の人権が守られていなかったり、小さな子どもが家族のために採掘場で働いていたり、ダイヤモンドを掘り当てるために深刻な環境破壊が進んでいたりと、解決しなければならないさまざまな問題があることもわかりました。

また、ある場所を掘ったからといって、そこからダイヤモンドが必ず見つかるという保証はなく、見つかったとしても、その大きさや透明度などさまざまな条件で宝石としての価値が決まるため、収入が安定的に得られるわけではありません。

さらには、採掘労働者たちは雇用者サイドに比べて圧倒的に弱い立場にあるため、せっかく苦労してダイヤモンドの原石を見つけても、不当に安い価格で売らざるをえない、という問題も起きています。

加えて、外国企業による大掛かりな採掘の場合は、利益のほとんどが海外に流出してしまい、採掘地域にはなかなか還元されないという現状もあります。 

その結果、いくらダイヤモンドを採掘しても貧しい生活から抜け出せない、貧しいために子どもに十分な教育を受けさせられない、自分の力で未来を切り開いていくことができず世代を超えて貧困が続いていく、という悪循環があります。

ダイヤモンド・フォー・ピースは、こうした状況を少しずつ変えていくため、リベリアの採掘労働者とその家族・関係者を対象に、徐々に活動を拡大していきます。 

 

 

ダイヤモンド・フォー・ピースは国際協力NGOとして2014年5月に活動を開始し、2015年3月には、特定非営利活動法人(日本のNPO法人)として登記を完了しました。

私たちは、すべてのダイヤモンドが、人道的、環境的に配慮されたうえで採掘、加工されることが当たり前の社会になることを目指し、活動を展開しています。

2016年度には、リベリア政府の関係機関と協力関係を築くとともに、ダイヤモンド採掘現場の実態調査と、採掘労働者や関係者へのインタビュー調査を行いました。

 

その調査結果を基に、2017年度には採掘労働者を組合化し、能力向上を支援することにより、公平公正な取引による「フェアなダイヤモンド」を実現する新しいプロジェクトを本格的に開始します!

 

 

リベリアでのプロジェクトを本格的に開始するにあたり、今回はその拠点整備に必要な資金95万円を集めるために、このクラウドファンディングを行っています。

拠点整備の第一歩として、私たちは2016年に現地法人をリベリアに設置し、新しくローカルスタッフを2人迎え入れました。コーディネーターのウインストン・ンゴベ(左)とアシスタントのポーレマ・ウィーマです。

リベリアでの活動拠点となる事務所は、首都モンロビアから車で一時間半ほどのところにあるカカタという街に開設します。しかし、今はまだ部屋を借りたばかりの状態で、オフィスと呼ぶにはそれらしいものが何もありません。

まずはデスクや椅子、書棚などを購入し、プロジェクトのデスクワークを行うオフィススペースとミーティングルームを整備したいと考えています。その整備費用は35万円になる見込みです。

 

オフィスの整備に加えて、ローカルスタッフの二人が使用するバイクも必要です。バイク購入に必要な経費は60万円になる見込みです。機動性を考えて、下記のようなオートバイを購入したいと考えています。

現在、ローカルスタッフは、首都モンロビアやリベリア西部のプロジェクト予定地に行くときなどは、安い乗り合いタクシーを乗り継いだり、バイクタクシーをチャーターして向かいます。実際に通る道は、このような舗装のされていない山道だったりもします。

タクシーは満席になるまで出発せず、助手席に2人乗ったり、後部座席に4人乗るのは当たり前。移動に長い時間がかかるうえ、バイクタクシーはチャーターすると一日約20~50ドルと割高な交通費が必要になってきます。バイクを購入することで、時間とコストを大幅に軽減することができます。

 

こうした事情から、私たちは、オフィスの整備にかかる経費(デスク・椅子などの購入、人件費ほか)として35万円バイクの購入にかかる経費(登録料、保険代、ガソリン代ほか)として60万円、計95万円を目標に、クラウドファンディングに挑戦しています。

 

 

「ダイヤモンドは愛と幸せの象徴」

いつもこの言葉を胸に、私たちはダイヤモンド・フォー・ピースの活動を続けています。

アフリカから紛争やテロの資金源となるダイヤモンドをなくし、採掘労働者にとってもフェアな取引を実現するのは、決して簡単なことではありません。 

ですが、ここに来るまでに、日本でもリベリアでも、とてもたくさんの方と出会い、さまざまな形で励ましと暖かい支援を頂いてきました。 

ダイヤモンドの輝きの裏側を知ってしまった以上、私たちはそこから目を背けるわけにはいきません。

リベリアで、ダイヤモンド採掘労働者の苦悩を聞いてしまった以上、私たちはこのまま何もしないわけにはいきません。 

いつかあなたが手にするかもしれないダイヤモンドが、紛争・テロや人権侵害、児童労働とは無関係で、その原石を掘り出した人たちの明日の暮らしをより豊かにするものであるよう、ダイヤモンド・フォー・ピースは活動を続けていきます。

そのための基盤整備に、どうかあなたの力を貸してください!よろしくお願いいたします!

 

ダイヤモンド・フォー・ピース役員

代表理事   村上 千恵

副代表理事 川合 朋音
理事    相田 華絵
理事    鈴木 麻衣
監事    柚木脇 千穂

リベリア現地スタッフ

コーディネーター  ウインストン・ンゴベ
アシスタント   ポーレマ・ウィーマ

  • 2017/05/23 09:23

    想像してみてください。#ダイヤモンド 採掘労働者が自立し、家族を養うことができれば、貧しくて教育を受けられない子どもたちが、学校に通えるようになるでしょう。#リベリア では小学校すらない村がありますが、採掘労働者の組合活動が軌道にのれば、利益の一部で村に学校を作ることもできるようになるでしょう...

  • 2017/05/17 14:13

    なんとダイヤモンド・フォー・ピースのクラウドファンディングが「スタッフ推薦プロジェクト」に選ばれました!キャンプファイヤーのトップページで紹介されています!これで、ひとりでも多くの方にDFPの取り組みを知っていただきたい、という目標に大きく近づくことができました。あとは、目標金額を達成するのみ...

  • 2017/04/29 11:19

    リベリアで産業新興の原動力になる可能性を秘めているのがハチミツ。カナダのNGOが、Liberia Pure Honey という会社を設立し、リベリア人養蜂家を育てる研修を行いながら、採れたハチミツをすべて買い取る仕組みを作りました。DFPはダイヤモンド採掘労働者の生活をよくするひとつの可能性と...

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