はじめに

ープロジェクトの概要
「奈良スコーレ」は2019年4月から開校したフリースクールです。子どもたちの居場所・学び場として、スタッフ・子ども・保護者が一緒に作っています。もうすぐ1年になります。2020年4月からは自宅に居てもフリースクールで学ぶことができる「奈良スコーレオンライン」を開校しようと考えています。


解決したい社会課題

ーどのような課題に対して取り組むのか
課題としては現在、不登校の子どもたちのうちフリースクールに通うことがしんどい、あるいはホームスクーリングで学ぶ子どもやその保護者の居場所が少ないことがあります。

奈良スコーレオンラインは「通う」ことによらない学習機会の選択を広げることができ、そしてホームスクーリングで学ぶ子どもたちとフリースクールに通っている子どもたちでの交流もできます。
家で学ぶための環境として、この企画が一つの選択肢になると考えます。

また、次世代を担う子どもたちにとってはテレワーク/リモートワークなど新しい働き方につながる可能性が考えられます。
日々の学びの実践で、将来への見通しを持って、なおかつ将来に対して自分の視点を持って関わっていき、社会を作っていけるようになることをサポートすることができます。

ー課題の説明
平成27年の文科省調査によると、不登校の子ども(児童・生徒)のうちフリースクールなど民間の施設に在籍している子どもは、4,196人(※1)であると発表されています。同年度の不登校の子どもの数は126,009人(※2)です。
この2つのデータを見ると、不登校の子どものうちフリースクールなど民間の施設に在籍している子どもは約3%ということになります。この数字をどのように見るか、意見は様々であると思いますが、少なくとも調査上では97%の子どもたちが、フリースクールを選択していないということになります。

不登校を経験しフリースクールに通っていた私からみると、一つのハードルは学校にしろフリースクールにしろ、家から出て「通う」ことが必要だからと思っています。

また、地方在住者からすると近くにフリースクールがなく、行くとしても1~2時間以上かかってしまい、行きたいけれども、保護者の送迎や子どもが一人で行くということが現実的に不可能であるということも考えられます。

もし、「通わなくてもフリースクールで学ぶことができる」環境があったら、家を拠点にフリースクールで学びたい子どもや、保護者の方も居るのではないかと考えられます。
※1 小・中学校に通っていない義務教育段階の子供が通う民間団体・施設に関する調査
※2 平成27年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」(速報値)の概要


ー課題と向き合うきっかけや経緯
私は小学校1年生から学校に行きたくないと感じ、不登校をしていました。
その後フリースクールに出会い、子どもが自ら学びの場所、学ぶことを決めていくという経験をしました。不登校を経験してからおよそ18年がたちます。現在は、奈良教育大学で教育学をベースに不登校の子どもたちの自立の過程について研究している大学院生をする傍ら、フリースクールを2019年4月より運営しています。

私の地元は奈良県です。奈良県には学校に行かない選択をした/したいとき、他に行ける場所が少ないと考えます。その現状は、私が不登校を始めたころと現在を比較して、あまり状況は変わっていないように思います。都市ではフリースクールがどんどんできていますが、地方はどうなのか?そんな課題意識を持ち、フリースクールを始めたという経緯です。

フリースクールを始めてみて、思ったこと、考えたことはたくさんあります。
ここでは企画に関連して、「なぜ、学校に通わなければならないのか?」ということを書きます。
学校で学ぶことは、国語や算数など教科の学び以外に、人間関係や生活リズムなどさまざまです。
2つに分類するならば、「個人」のための教育か、「社会」のための教育か、だと私は考えます。
かつてのように「学校は行くべき場所だ」とまではいかなくても、「行った方がいい場所」と考えられているのではないでしょうか。

本当にそうなのでしょうか?

「学校に通う」ということを「身体が移動する」という現象だけで捉えると、例えば企業などで導入が進んでいる「テレワーク」や「リモートワーク」の事例を見ても、今後の働き方として「移動が伴う」ことが働くために必須なのかといえばそうではないのではないかと思います。
もちろん「通う」ことで、リアルな人と出会い、それによって学ぶこともたくさんあり、大切だとは思います。

しかしながら学校に「通う」ことを学びの前提条件にすることで、子どもが学びたい!と思ったときの「学ぶ」選択肢をせまくしてしまうのは、単純にもったいないと思っています。
子どもの将来のために私たち大人としては、子どもたちが大人になった社会を想像する必要があると考えます。「どこで学ぶか」よりも、「何を学ぶか」「どのようにして学ぶか」「誰と学ぶか」といった、より本質的で子どものニーズに視点を置いたことが重要なのではないかと考えます。

また、今回の企画をこの時期に始める理由としては、コロナウィルス等の感染を予防するため、在宅でも学ぶことができるのではないか?と考えたこと、また、状況が日々変わっていく中で休校にせざるを得ない状況になってしまうと、今までのつながりと居場所が一時的に途絶えてしまいます。以上の理由をもって、この企画を立ち上げました。


このプロジェクトで実現したいこと

ー具体的な活動の内容
現在、奈良スコーレで子どもたちがやったことのある活動について、オンラインでもできるか、子どもミーティングの中で検討しました。
環境としては、以下の3つのアプリを導入し、使います。
①会話と活動場所として…ZOOM
②チャット・予定調整として…Slack
③連絡手段として…Gmail
以下は、具体的にどんなことができるのか子どもミーティングで考えました。ここに書いたこと以外の活動ついては子どもたちに聞いてみて、どうやったらできるのか、スタッフ、子ども、保護者とこれから考えていきます。また、ご提案があったら教えてください。

1.iPad
 マイクラ…Microsoftアカウントを取得すれば、バージョンが同じの人が複数人遊ぶことができる。
 ピクセルガン…ゲーム上で招待したらできる。
 第五人格…ゲーム上で招待したらできる。
2.Switch
 スマブラ…4人までできる。
 ポケモン…通信交換やポケモン対戦ができる。
 スプラトゥーン2…フレンドとマルチプレイができる。
 フォートナイト…フレンドとマルチプレイができる。
3.カードゲーム
 デュエルマスターズ…それぞれデッキを持っていて、自分のカードの場を映すと対戦ができる。
 ポケモンカード…同じく
4.教科学習
 プリント学習やホワイトボードなどを使った簡単な解説ができます。
 小学校⇒国語・算数・理科・社会
 中学校⇒国語・数学・英語
5.ミーティング
 奈良スコーレでは、「対話」を大切にしています。スクールの活動に関わること、やってみたいことなどを自由に話します。やってみたいことを一から考えて、自分たちで作り上げることができます。大人も子どもも同じ立場に立って、意見を出しあうことができます。
6.オンラインを通じた多様な人との関わり
 ZOOMなどを通して、オンライン上で色んな人がスコーレの活動に参加してもらうことができるので、子どもたちの活動の幅が今よりも広がっていきます。


ープロジェクトを通して実現したい変化
この企画を通して、一人でも多くの子どもたちの居場所と学びの選択肢が増えることを願っています。ここに、今から70年前に書かれた本からの引用をします。

「社会がよくならなければ、よい教育はできない。しかしまた社会をよくすることは、教育の力にまたなければならない。この悪循環をどこで断ちきったらよいかといえば、つぎの一点においてである。それは社会がよくなる日までむなしく待つのでもなく、また教育の効果をむなしく将来に祈るのでもなく、社会をよくする仕事にただちに青少年を参加せしめることである。まじめな成人たちとともに青少年がそれぞれの発達と成熟に応じて、社会改造の研究と実践に参加することである。そういう体制をつくりだすために学校、家庭、社会の三者が協力しなければならない。」

宮原誠一(1950)『社会教育の本質』p33


応援メッセージ

ー応援してくださっている方のメッセージ
ただ休校するだけでなく、スコーレの活動の幅が広がる素敵な企画だと思いました!オンラインを取り入れる事、将来の働き方を見据えた上でも子供達にとって強みになると思います。―保護者

いいと思う。ひきこもっていたら安全なのに、どうしてみんな外に出たがるのか。―こども


資金の使い道

ー目標金額の内訳、具体的な資金の使い道
収入…クラウドファンディング 100万円

支出…iPad購入費用(本体・カバーと液晶フィルム含む) 64万円
   広報・報告書作成・発送等関連費用 7万円
   向こう3か月の奈良スコーレ維持費 15万円
   クラウドファンディング手数料 14万円

実施スケジュール

ープロジェクト自体の実施スケジュール
2/18 企画検討開始
2/21 スクール内でのアンケート(保護者・子ども)実施
2/27 コロナウィルス感染症予防のためフリースクール(通う)の休校を決定
2/29 クラウドファンディング開始

3/2   奈良スコーレオンラインプレ開校(奈良スコーレメンバーのみ,希望者は移行)
3/14 奈良スコーレオンライン4月からの生徒募集開始
3/20 春休み(~3/31まで)

4/2   オンライン開校開始(奈良スコーレメンバー以外も参加できる)
4/15 お礼メール発送予定
4/30 リターン発送(報告書)予定

<All-in方式で実施します。>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

≪3,000円≫
・奈良スコーレからのお礼メールを送ります。
・スコーレ通信(月刊)をメールで送ります。

≪5,000円≫
・奈良スコーレからのお礼メールを送ります。
・スコーレ通信(月刊)をメールで送ります。
・「居場所と学び」(仮称)奈良スコーレ2019年度報告書(冊子を予定)を送ります。

≪10,000円≫
ご支援いただいた方のお名前(個人名)などを「奈良スコーレ」のホームページに掲載します。
備考にて以下内容をお送り下さい。
・掲載するお名前 ・SNSのURLなど、PRできるもの1つ ・応援メッセージ
また、オンラインスコーレの見学をしていただけます。
・奈良スコーレの活動時間(平日10時~16時、またはイベント時)のうち、1時間程度 
・奈良スコーレの説明と活動の見学 ・見学時、ZOOMのURLを送ります。
「※支援時、必ず備考欄にご希望のお名前をご記入ください」
・5,000円のリターン項目も含みます。

≪30,000円≫
ご支援いただいた方のお名前(団体名・法人名)などを「奈良スコーレ」のホームページに掲載します。
備考にて以下内容をお送り下さい。
・掲載する団体名・法人名 ・ロゴ ・SNSのURLなど、PRできるもの1つ ・応援メッセージ
また、オンラインスコーレの見学をしていただけます。
・奈良スコーレの活動時間(平日10時~16時、またはイベント時)のうち、1時間程度 ・奈良スコーレの説明と活動の見学 ・見学時、ZOOMのURLを送ります。
「※支援時、必ず備考欄にご希望のお名前をご記入ください」
・5,000円のリターン項目も含みます。

≪50,000円≫
奈良スコーレ代表宇陀直紀が講演・研修講師します。
主な対象の方|親の会、学校、フリースクール、子ども・若者支援団体、関心があるグループなど。
話題例として|不登校経験、フリースクールでの学び、高卒認定試験や通信制大学など多様な進路選択について、フリースクールの実践論など。
これまでの講演・研修実績
・以下の情報を教えて下さい。
①対象・人数(予想)②予定されている日程(○月など)③場所(都道府県・市町村)④ご担当者の所属とお名前⑤ご連絡先(メール)
なお、講演や研修にかかる交通費(近鉄田原本駅より)のや宿泊費(遠い場合)のご負担は別途お願いいたします。
・奈良スコーレからのお礼メールを送ります。
・スコーレ通信(月刊)をメールで送ります。
・「居場所と学び」(仮称)奈良スコーレ2019年度報告書(冊子を予定)を送ります。

ご支援いただいた方のお名前(団体名・法人名)などを「奈良スコーレ」のホームページに掲載します。備考にて以下内容をお送り下さい。
・掲載する団体名・法人名
・ロゴ
・SNSのURLなど、PRできるもの1つ
・応援メッセージ
また、オンラインスコーレの見学をしていただけます。
・5,000円のリターン項目も含みます。


最後に

ーお礼とお願い
ここまで読んでいただきありがとうございました。今回は急な企画ですが、今後の多様な活動の展開が考えられます。奈良スコーレに通わずに奈良スコーレで学ぶことができるようになると、例えば遠隔地在住、移住予定、帰省、留学、様々な事情による移動が発生した場合でも、奈良スコーレに通うことが選択できるようになります。また、テレワーク/リモートワークなど新しい働き方に対応することもできます。子どもたちのこれからを支えていくために、何卒ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

チーム/団体/自己紹介・活動実績など

~profile~
奈良県でフリースクールを作ってる24歳。
小1から不登校で小・中はフリースクールに通ったり家でひたすらゲームをしたりして過ごす。
高校は進学せず、アルバイトをしつつ高卒認定取得する。
教育社会学に興味を持って大学に進学したが、合わなかったので退学。
働きながら通信制大学で学び、社会福祉士取得。
「フリースクールで学んだ若者の自立過程」を知りたくて大学院に入る。
地元の奈良に多様な学びの場を作りたいと思って2019年4月にフリースクール「奈良スコーレ」を開校。
すきなこと→ハンバーガー、カメラ、ベース、SNOOPY、台湾。

  • 2020/03/21 14:02

    3月19日(木)の活動で、今月(年度)は最後でした。今は春休みです。去年の今ごろを振り返ると、2019年4月からの開校に向けてプレオープンをしていたことが思い出されました。フリースクール、開校から1年がたとうとしていますが、まさかオンラインでやるとは思っていませんでした(笑)だけど、この1カ月...

  • 2020/03/18 23:42

    オンラインでのコミュニケーション奈良スコーレでは、オンライン(ZOOM)での活動を始めて、そろそろ3週間たとうとしています。今週の木曜日(明日ですね)が最後で、20日から春休みに入ります。このオンラインでの活動は、準備期間が半月ほどと短かったですが、子どもたちがいろいろと学び方を考えて教えてく...

  • 2020/03/18 15:22

    新しい校舎をつくっています奈良スコーレオンライン、最近はマイクラをオンラインでやっています。ZOOMで話をしながら。昨日から、校舎を作っています。マイクラは、さまざまな場所(バイオーム)があって、森や海などがあります。ここは・・?「メサバイオーム」乾燥帯らしいです。切り立った山がたくさん並んで...

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