《私たちは食べたものでできている》オリーブオイルを作ることでわかった食のありがたさと大切さ。

はじめまして。南イタリアのプーリア州アンドリア市でオーガニック農家を経営するTorre Grande社足立友里絵(あだちゆりえ)と申します。このページをご覧いただきありがとうございます!パートナーのリカルドと夏はワイン用ブドウ、冬はオリーブオイルを作っています。

私とリカルドはオーストラリアで出逢いました。彼は元デザイナーで照明器具をデザインしていました。ニューヨークなどの大都市で暮らしながらパソコン画面と向かい、カップ麺やピザばかり食べる日々。私はレストランの経営が忙しく、毎日外食の日が続きました。

そんな2人が農家になろうと思った理由は、オーストラリアでの農家体験と、普段の食事を怠ったことによる体調不良でした。

今回皆様に私たちの夢を応援いただきたいと思い、クラウドファンディングにチャンレンジいたします。その理由は何よりも、《私たちは食べたものでできている》というメッセージを伝え、世界で一番美味しいオリーブオイルを作り、本物のオリーブオイルを世界に広めたい。その思いのみです。そのための開発資金、プロモーション費用、見本市出店費用などの軍資金を集めをしたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします!

オリーブオイルは今や日本の生活にもとても馴染み深い食品になりました。ヘルシー志向の始まりとともに、様々なオイルが日本の流行りと一緒に駆け巡っていった時期をよく覚えています。オリーブオイルソムリエが世界中で日本人に一番多いというのも健康への思いが強い方、勉強熱心な方が多いからかもしれません。

しかし、イタリアに住んできたこの5年間で、どれだけの方からこの質問をいただいたか数え切れません。

どのオリーブオイルを選んでいいかわからない。」「美味しいオリーブオイルはどれ?

スーパーのオリーブオイルコーナーにて

オリーブオイルがあまりにも人気になりすぎ、またグローバリゼーションの波と一緒に低価格オリーブオイルが日本国内に大量に流入し、どれが本当のオリーブオイルで、どのオリーブオイルが体にいいのかわからない人があまりにも多いと気付いたのです。

オリーブオイルはとても健康に良いオイルです。高品質なものであれば、どれだけ摂取しても害はないというほどです。実際、メリカでは医療としても効果があるとしても認められるようになりました。ただし、酸化したもの、品質が悪いものを摂取し続ければ、それは体に害を及ぼす他ありません。

そんな知識を変え、生産者と消費者を近づけるために、私たちは立ち上がり、まずオリーブオイルテイスター、そしてオリーブオイルソムリエの資格を取得し、本当に美味しいオリーブオイルを作り広めたい、と思っています!

オリーブオイル用のオリーブの収穫風景。
とても力がいる仕事ですが、みんな歌いながら仕事をしています。

6年前

私はレストラン経営をしていました。朝5時半出社の23時半上がり。自分自身の休憩はなく、食事は常に外食でした。

そんな生活が続いた6ヶ月後、突然私には化学物質敏感症という症状が出始めました。全ての化学製品にアレルギーがで始め、化粧品から服、そして食事まで全てオーガニックのものに変えなければいけなくなりました。

その頃、通い始めたヨガの先生がこう私に言いました。

私たちの体は食べたものでできているの

ハッとしました。

長い間、とても便利な日本に住んでいて、体が欲してもないのにコンビニで買い物して、何が中に入ってるかラベルなんて見たことなかった自分。無理に働いて、生きるために必要な栄養素を体に送っていなかった自分。

食べることと生きることは繋がっている。

イタリアに移住し、高品質のオリーブオイルを毎日摂取するようになってから、アレルギーもなくなり、慢性便秘も解消され、コレステロール値も下がり、太ることもなくなり全てがいい事づくしで、オリーブオイルの本気の力を感じています。

グローバリゼーションには良い点がたくさんあります。私たちの目標も輸出によって美味しいオリーブオイルをイタリアから世界に広めることにあるので、グローバリゼーションの流通は必須です。しかしそれと食の安全性は別物だと思っています。

毎日のように流れるオリーブオイルの不正問題。イタリア産と歌っていても、実際はチュニジア産が入っていたり、オリーブオイルが中に入っていない時さえあります。オリーブオイルで有名なフィレンツェのあるトスカーナ州から世界に出荷される多くのオリーブオイルの中身には、プーリア産も多く混じっています。これはオリーブオイルだけではなくワイン業界も同じことです。

そんな時代だからこそ、生産者が見える透明度のある農家として消費者との距離を縮め、本当に美味しいオリーブオイルを作り広めていきたいと思っています。

理由①オーガニック

私たちのオリーブオイルは、100%オーガニックです。私たちがオーガニックになったのは20年以上前から。20年前プーリア州には全くオーガニック農法は広まっていませんでした。そのため、この決断には農家としても大変大きなリスクがありました。しかし、【本当に身体に良いものを】と考え抜いた結果、オーガニック農家として歩み始めました。

オーガニックです、とは言っても、隣の農地オーガニックでなければ風や雨によって農薬は隣の農地にも流れ込んできてしまいます。その点、私たちの農家は、叔父のビオダイナミック農法の農地に囲まれているため、確実に100%オーガニックであるということが出来ます。

オーガニックの農地にしか出てこないてんとう虫が、私たちの農地にはたくさんいます

理由②生産量よりも高品質

本当に健康なオリーブオイルを、と追求するために、プーリアの他の農家より早く収穫を始めています。オリーブが緑のうちに収穫をすることで、実の中のオイル自体は少なくなります。

多くの農家が出来るだけ多くのオイルを絞り出すために、収穫を遅らせ実を熟成させることで品質を落とすか、または熱を与えることでオイルを絞り出します

ポリフェノールは熱にとても弱く、すぐ壊れてしまう成分です。そのため私たちの農家では、出来るだけ最低限の温度で処理をしています。俗にいう「コールドプレス」と呼ばれる方法を使用しています。

できたてのオリーブオイル

理由③手の込んだ作業

オーガニックであっても、出来るだけ薬品を使わないように、収穫が近くなると週に2回、オリーブ畑を歩き、サンプルを取って、一つづつ害虫がどれぐらいいるかをチェックしています。

この作業が面倒な農家はただ農薬を撒くだけです。ただ、すでに実が成熟していて、そこに農薬をかけると、それが私たちの口の中に直接入ってきてしまうため、私たちの農家では出来るだけオーガニックの農薬も使わないようにしています。


理由④歴史と伝統

私たちの農家は現在9代目。1819年に初代コンサルボがこの地に土地を購入して以来、私たちは200年の間、コラティーナ種を育ててはオリーブオイルにしてきました。

私たちの200年の伝統。その伝統も大切ですが、高品質のオリーブオイルを作るためには伝統を横に一旦置いて、新しい技術を取り入れていることも重要です。私たちはどちらもとても大切に考えています。

理由⑤コラティーナ種

世界中で一番高品質なオリーブオイルが取れる品種、それがコラティーナ種です。プーリアのアンドリア市の土着品種のオリーブです。

オリーブオイルは、はっきり言ってしまえばポリフェノールたっぷりの搾りたてのオリーブジュースです。

通常、イタリアのオリーブのポリフェノール含有量は1kg中300−400mg。一方、コラティーナ品種は、最低でも約600mg含んでいます!

ポリフェノールは喉を通る時に、ピリッとした辛味を持っているためため、長い間これがコラティーナ種の欠点だと思われていました。なんて不味いオリーブオイルなんだろうと。

しかし、最近になって、オリーブオイルの辛味が私たち人間に良い影響を与えることが証明され始めました。今まで美味しくないと呼ばれていたコラティーナ種が注目され始めたのです。私たちはこのコラティーナで世界一のオリーブオイルを作りたいと思っています!

コラティーナ種。オリーブオイルが実の中に増えてきてツヤツヤし始める。

収穫後、オリーブオイル工場に輸送し、そのままペーストになり、数時間後にはオリーブオイルになります。少し保管時間を作ってから、ボトルに詰めていきます。

ワインなどに比べると、一見とっても簡単に見えるオリーブオイルの作り方。でもこれほどシンプルだからこそ、育て方、剪定の仕方、肥料、温度、農薬の量、搾油方法、保管方法など、これらを少し変えることで味も変わってきます。

「シンプルなものから最高級のものを作り出す」、それが、オリーブオイル作りのアートなのです。

ご購入いただいた皆さんからは、いつもポジティブな感想をいただいています。遠い日本から継続して購入してくださるリピーターの方もいらっしゃいます。

ただ、やはりイタリアから日本に送る上でのネックは送料です。どうしてもオリーブオイル以上の高価格な料金になってしまいます。そのため、生産者と消費者を近づけたくとも、なかなか近づけることができていないのが現状です。多くの個人輸入されていらっしゃるリピーターの方からも小規模の輸出ができないかご相談をいただきました。ただし、毎回送料がネックになり、歯痒さを感じておりました。

さらにもっと多くの方にお手軽に手に取っていただくために、また、オリーブオイルの素晴らしさを伝えていくために、見本市などに参加し代理輸入していただける方を探していきたいと思っております。ただ、見本市や海外を飛び回るにはそれ相応の資金が必要になります。

皆さんには出来ることなら絶対お知らせしたくない、とても悲しいお話をしなければなりません。

シレラというバクテリアが、アメリカ大陸からイタリアに2013年にやってきました。このバクテリアは、スプタッキーナというバッタに似た虫によって広がります。このバクテリアは少しづつオリーブの木を中から枯らしていきます。

3年前のサレント半島の感染地区。1年後に再度訪れた時、すでに葉だけでなく枝もありませんでした。シレラはオリーブの木だけでなく、柑橘類、ぶどう、アーモンドなどの地中海の特産の木々も攻撃すると言われています。イタリアだけでなく、スペイン、クロアチア、フランスにもすでに侵入しています。毎年約30kmのスピードでイタリアを北上しているのです。

私たちの農地も、あと数年でこの感染地区に入ります。。


オリーブの木は、永遠に生きる木です。何千年経っても実をつけます。

プーリアには2000年を超えるオリーブ畑もあります。ユネスコ世界遺産です。古代ギリシャ、古代ローマの繁栄を見て、世界大戦を経験したこの木々もすでにシレラに感染しています。

2000年の歴史があるオリーブの木。大人が5人中に入ってもまだ余裕があります。

感染したプーリア州の南の地域ではすでにオリーブオイル工場は破産し、多くの農家が農業をやめて他の街に移住していきました。その中には私たちの友人もたくさんいます。

プーリアからオリーブ畑が消えたら、と考えるだけで涙が止まりません。そして地中海からオリーブ畑が消え去る日も来るかもしれないと思うと、本当に胸が痛みます。

多くの研究機関が出来るだけ早くこのバクテリアに勝てるワクチンを作ろうと研究していますが、6年経った今でも、まだ何も結果は出ていません。

私たち農家ができることは、このワクチンが早く開発されることを祈るしかないのです。

そして、残された期間で本物のオリーブオイルを世界の皆さんにお伝えしたい、それが私たちのミッションでもあります。

*もしこのプロジェクトが成功して、目標金額を超えた分に関しましては、そのうちの10%を研究団体のSave the Olivesに寄付したいと思っております。

世界一高品質なオリーブオイルが出来ても、世界一健康なオリーブオイルが出来たとしても、それに賛同していただける方がいない限り、私たちのプロジェクトは成功したとは言えません

そのため、このプロジェクトでは、もちろん健康的で本物のオリーブオイルを作るだけでなく、世界中の見本市などに参加することによって、美味しさや本物の価値を広め、いつか世界中の好きの皆さんの手元に届くことを目標としています。さらに下のスケジュールにもありますが、2020年5月に、実際にオリーブオイルをお手に取っていただき、テイスティング+プーリア料理のディナーパーティできる機会を設けたいと思っております。

スケジュール

2019年10月末 早摘みオリーブオイルの収穫

2019年11月 新商品、ボトル、ラベルなどの準備

2019年10月からオリーブの収穫開始(1月末まで)

2020年1月より、順次クラウドファンディングリターン配送

2020年1月より、見本市への準備

2020年3月20−22日 オリオカピターレ出店 トリエステ

2020年5月19−21日 関西オリーブオイル出店 日本

2020年5月22ー30日 日本にてオリーブオイルのテイスティングディナーパーティ企画予定

その他、ニューヨークやイタリア、日本のオリーブオイルの各賞への参加

オリーブオイルボトルや割れ物が含まれたリターンにつきましては、送料また割れる確率も想定し、一時帰国時に持っていくようにするため、お渡しが来年5月になることをご了承くださいませ。


お手紙応援コース 3000円

①イタリア国内、また世界のポストカードのお礼のお手紙

②いつでもオリーブオイルに関する質問できる権利1年間(LINEのグループにご招待します。)

*日本在住の方、海外在住の方も支援可能です。


テイスティング&ディナーパーティご招待コース 10000円

①ディナーパーティにご招待!2020年5月24日夜、東京都内予定

②お礼の手紙(当日お渡し)

③いつでもオリーブオイルに関する質問できる権利1年間(LINEのグループにご招待します。)

*日本在住の方、海外在住の方も支援可能です。


早摘みオリーブオイル12本分コース 50000円

①早摘みオリーブオイル12本分

②お礼の手紙

③いつでもオリーブオイルに関する質問できる権利1年間(LINEのグループにご招待します。)

④ビデオdeオリーブオイルレッスン!のコース

ご支援いただいた支援金につきましては、国際見本市やマーケティング費、また新商品開発費などに主に使用させていただきます。

それ以外には、オリーブオイルについて知ってもらう普及活動も行なっていきます。

国際見本市などへの出店:約50万円 

賞や品評会へのサンプル:約10万円 

新商品開発、研究費や新ラベルやボトル費、マーケティングPR:約20万円

オリーブオイルの普及活動:約10万円

CAMPFIRE掲載手数料、リターンの制作費等:約20万円

農業とは全く違う職業についていた私たち。でも農業に出会い、本物のオリーブオイルに出会い、イタリア語でオリーブオイルソムリエになれるように勉強もたくさんしました。それほどオリーブオイルというもの、そして農業に魅了されたのです。

「農家になったよ!」と言うと、「儲からない」「人生棒に振ってる」とたくさんの方から言われました。しかもイタリアという言葉も知らなかった土地で無謀すぎると。

だからこそ、一緒に戦ってくれる、オリーブオイルが大好きな仲間を探しています。

将来、あの時なぜ挑戦しなかったのか?と後悔はしたくありません。


オリーブオイルが好きだから。

農家を応援したいから。

健康食に興味があるから。

イタリアのオリーブを救いたいから。

どんな理由やきっかけでも構いません。

本物のオリーブオイルが世界に広まるように、皆さんの力を貸してください。

ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

南イタリアより愛を込めて。Yurie

私たちについて

私、YurieとRiccardoはオーストラリアで出逢いました。彼は元デザイナーで、フォスカリーニやアルテミデ、カリムラシッドなどの照明器具のデザイナーでした。ミラノ、アムステルダム、ニューヨーク、とデザイナーのキャリアを積んでいた彼は、毎日パソコンと向かい合うだけのオフィスワークが嫌になったと、いきなり友人2人と東南アジアへと飛び立ち、最終的にオーストラリアへと辿り着きました。一方私は夢であったオーストラリアでレストランやカフェの経営をしていました。

仕事に疲れ、労働ビザの更新を戸惑っていた私は、ワーホリビザに切り替え、純粋にオーストラリア生活を楽しむようになります。2年目のビザ更新はゴールドコーストのWWOOFにて。ホストのおばあさんが実際は1人しか欲しくなかったのに、なぜか私だけでなく彼も受け入れてしまったのでした。

そんなミステイクから始まった私たちの出逢い。出逢うはずがなかった2人。そんな私たちは、オーストラリアから出て、東南アジアに拠点を移しました。インドネシアのバリ島では、環境汚染と戦うオーガニック農家に出会いました。ベトナムのハノイでは、若手農家にスローフードの概念を教え、子供への食育活動をする新米ママ起業家に出会いました。これらの出会いに心がとても揺さぶられました。

オーストラリアのファームにいたこと。それが大きな引き金になり、私たちはイタリアへと拠点を2015年に移しました。彼は100ヘクタール超える農園の経営、私は生活に必要となるイタリア語から始めました。

私たちの夢は、オリーブオイルを世界に広めることだけではありません。将来、私たちが住んでいる17世紀のファームハウスを改築して、皆さんをいつか私たちのファームステイにお迎えすることも夢です。オリーブオイル、農業を通して、食育を次の世代に、農業が持っている可能性を教えていきたいと思っています。

まずはオリーブオイルから。皆さんの力を私たちに貸していただけますと幸いです。

Grazie mille! 

<All-in方式の場合>

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

写真提供:AMYさん(@amitalylove)、私本人

  • 2020/08/29 19:26

    みなさん、こんにちは。前回の活動報告に引き続きの形になりますが、こちらから2020年度のオリーブオイルのお知らせをいたします。クラファンで応援いただいた方にまずご連絡したいと思い、活動報告にさせていただきました!イタリアでは9月から10月にかけて、「ノベッロ(Novello)」と呼ばれるオリー...

  • 2020/08/29 19:10

    こんにちは!日本は暑い夏が続いたようで、みなさんいかがお過ごしでしょうか。南イタリアもまだまだ夏が続いていますが、来週から秋がやってくるようです。こちらはぶどう収穫シーズン中で、それが終わるとまたオリーブの季節がやってきます。さて、去年のクラウドファンディングのリターンですが、お届け時に破損報...

  • 2020/06/15 17:37

    みなさんお久しぶりです!もうすでにご存知の方もいらっしゃると思いますが、日本オリーブオイルソムリエ協会主催のOlive Japanコンテストにて金賞をいただきました!金賞の中でも得点が結構高く、プレミア賞まであと一歩だった!と思います。イタリアでもオーガニックの国際オリーブオイルコンテストでE...

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