ご挨拶

岩手県の県庁所在地盛岡市の上米内(かみよない)という里山地域でウルシノキを育てることが地域の活性化のタネとなるよう、漆を増やすことに取り組んでいる細越確太(ほそごえかくた)です。一般社団法人次世代漆協会の代表理事をしています。
数あるプロジェクトの中から、このプロジェクトに関心を寄せていただき、ありがとうございます。

私の写真

無人のJR山田線の上米内駅をリニューアルして、
来訪者と地元の人が集まれる豊かな里山環境の施設に変身して、地域の賑わいを創り出したい!
駅利用者や地域の人そして来訪者が気軽に利用しやすいよう待合室をカフェ風の要素をとりいれたスペースにしたいと思います。地域の人がつくる農産物の販売場所や、音楽を楽しむイベントを開催したりして老若男女、誰もが賑わいをつくりだし楽しめるようにしたい!私達が取り組む事業の漆工房を併設し常時有人の安心安全な駅として運営することで、地域を元気にする空間施設にしたい!
そのための上米内駅舎の改修資金を募集します!

【待合カフェ + 駅前広場 + 上米内マルシェ + 漆工房】4つのゾーン

【待合カフェ】《人の交流の場》です。
どこにでもありそうなテーブルとイス、飲み物を飲めるスペースですが、上米内エリアにはありませんでした。
カフェといっても駅の待合室なので飲み物を頼む必要はないんです。
無用な会話やスマホをいじるだけの利用。もちろんちょっと打合せでも使えるただの場。

プロジェクトの核といえる大事な大切な空間です。

例えば、
おばあちゃんが一人、日向ぼっこのようにいつからか座っています。畑を見回ってきたのでしょうか長靴です。
気づいたスタッフは「飲み物よろしければどおぞぉ」と声を掛けます。「オレ、機械のいじり方わかんないからさぁ」とおばあちゃん。
「お手伝いしますから、やってみてください簡単ですよぉ」とコーヒーサーバーの操作をサポートします。
おばあちゃんは備え付けの漆器でコーヒーを飲むことができました。「んめぇ」
そこにもう一人おばあちゃんが現れました。旬のブルーベリーを使ったジュースを持ってきました。「これ眼にいいんだって。飲んでみで、おいすぃから」と2人で話が始ったようです。
採れたてブルーベリー「すいませぇ~ん。こちらにトイレはありますかぁ~」ともう限界が近い表情で駅舎に入って来た人。スタッフは急ぎ指さし、案内をしました。
戻ってきた男性は「ありがとうございます」とスタッフへ挨拶。
「どっからきたの?」とブルーベリーのおばあさん「東北の下の方です。漆植えた林があって、そこに漆器をつくる工房もあって、それが駅利用してるっていうから。うちのあたりでも最近、うるし、ウルシって地域起こしな人達いるんですよぉ。代表で見てこいって」スタッフが上米内のウルシの里山のことを男性に話しました。「山や苗も見に行きたいんだけど」と男性。「いぐ前にブルーベリージュースでも飲んでいげ。あげっから」とおばあちゃん。
「ごちそうさまです。あー、でも助かりましたトイレ」山を案内するもう一人のスタッフが工房から現れ男性と見学に出発しました。
しばらくすると夕方の下り列車が到着し数えられる程の学生や通勤客が駅舎を通りました。一人の学生がチラシラックにあった1ヶ月後の駅舎ライブの案内チラシに気づき一枚を持ち帰りながら「さよならぁ」とおばあちゃんたちに挨拶をしました。おばあちゃんたちも「さよならぁ。気ぃつけてけえれよ」と声を返します。すると「ありゃ、もうこんな時間だぁ。晩メシの準備せねばぁ」と言って帰っていきました。

こんなレトロなさりげない日常風景です。

【駅前広場】《来訪者の目的地と出発地》
もちろん単なる集合、解散スポットです。
でももっといろんな人たちの目印になりたい!
ハイキングで集合している方々列車はもちろん自動車、バイク、自転車や徒歩など様々な交通手段と上米内駅を織り交ぜたたツアー企画などを行いたいと思います。
駅前に駐車場があり、車⇔列車 パーク・アンド・ライドもできそうです。
レンタル自転車やレンタル電気自動などもあれば高齢者の暮らしに役立つよなぁとも思います。
駅前にある宮沢賢治の碑【上米内マルシェ】《経済活動の場》
じつは野菜、果物など地元農家さんの旬な地産物の季節限定の販売所を開店したことがあるんです。
仕事や旅行で通りすがりの人、市街地からの人,自分でも育てているはずなのに地元の人たちもたくさん来店してくれたのは驚きと感謝です
ブルーベリーが人気の目玉商品でした
上米内駅にリニューアルオープンすれば、また喜んでもらえると思います。
山田線で運ばれた三陸の新鮮な海産物も売りたいなぁ。

【漆工房】《漆の場》

 

 






私たちの基地にしたいゾーンです。
私が漆を増やす活動に取り組みはじめたきっかけがあります。日本産漆の自給率の低さです。
日本産はわずか2%!この状況を何とかせんと漆を増やす活動をはじめました。
全国から多くの来訪者が里山の漆畑を来訪していただけています。
ウルシノキの育成や増産はみんなから高い関心を持たれていることに気が付きました。感謝ばかりです。
ところが拠点は個人宅。雨が降ると小屋の屋根の下とかに集まります。話は立ち話で、作業や見学後少し休んでいただくところがないのを心苦しく思い始めました。
話が漆製品の話になると漆器の現物を見せる場が欲しい!
盛岡、岩手、全国、世界からわざわざ来る方々が寄れる壁のある拠点が欲しい!
そこを漆の活動の支えとなる場所にして上米内を賑やかにしていきたい!
一ヵ所で漆の話題に対応できる拠点。基地です!

漆の製作と販売そして体験ができます。

職人技の漆塗りや金継の見学、体験ができます。
イベントをおこないます。ウルシノキをたくさん育て多くの樹液を採取し流通させ雇用創出の場を目指します。漆を広める活動をします。漆製品の製作、展示、販売、リサイクル漆器の保管、レンタル、販売をします。

資金の使い道

駅舎は山田線をご利用になるお客様の待合室等として現在も利用されています。
もともと鉄道業務を行うために建てられた施設は、鉄道以外の活動に利用するのには間取変更などリフォームが必要です。

《リフォームの主な内容》
1. 間取り変更内装工事
 ・駅待合とカフェのスペース
 ・漆の塗り工房、作業工房
 ・漆製品などの展示什器設置
2. 駅舎外装塗装工事
3. 電気、空調設置工事
 ・冷暖房設備設置
1+2+3 合計リフォーム代 3,350,000円

4.飲料提供設備
 ・カセット型コーヒーサーバーの設置
             100,000円

いただけた資金は無人駅の改修整備、飲料設備に使い、プロジェクト実現に向けた家賃、電気、水道、清掃、人件費など施設管理と運営は一般社団法人次世代漆協会の業務として行います。

目に見える日本の課題

ここ上米内は私の生まれ故郷です。家族でこれまで暮らした東京から実家を継ぐため上米内に戻り暮らしはじめました。近所や地域の人たちに「よく帰ってきた」「子供と人が増えた」と喜ばれたことは忘れられません。
喜ぶババと手伝う孫里山地域で仕事に就くには一次産業しかありません。しかし里山の地理条件のおかげで生産性も大きく伸びにくく、田んぼや畑で作業する人たちはほとんどが高齢者という状況です。山に囲まれていますが「持っていてもしょうがない」とまるで負の遺産であり、林業を営みにしている人はわずかです。
山の作業をする人は少ない働き盛りの世代は市街地の会社に勤務し通勤も自動車です。様々な要因もあると思いますが、上米内駅が有人だった頃に比べJR山田線のダイヤ本数も減りました。いまはもう駅舎に空調もなく夏は暑く冬は凍える待合室はベンチに座って列車を待つ人も少なく、朝夕の通勤通学時間以外の日中は列車は止まるものの乗降する利用者もおらずほぼ空いています。都会暮らしでは実感がありませんでしたが、ここでは高齢化、少子化そして人口の減少が目に見えてリアルなんです。

上米内の魅力

将来性の無い地域のようですが、まんざらそうでもありません。魅力のいくつかを紹介します。
岩手県盛岡市の東部にある上米内地区は25.2㎢(東京都品川区程度の面積)
唯一の鉄道駅の上米内駅は東北新幹線盛岡駅から10㎞程度の距離で山田線に乗り換え3駅目、約15分という所です。山田線自体は単線ですが、相対式の2面2線のホームを有する列車交換可能な駅で、対面のホームには小さいながら待合所もあります。

盛岡市民の水源の上米内浄水場があります。
春には枝垂れ桜の景観地として多くの観光客が訪れます。
ライフライン施設のため場内の飲食が禁止されています。高洞山(たかぼらやま)は、宮沢賢治の風の又三郎にも登場します。
創立100年を超す盛岡市立米内小学校、米内中学校の両方の校歌にも歌われています。この秋、地域の人たちと頂上の景観を整備し一層眺めがよくなります。オオムラサキが飛ぶ頂上からは盛岡市内が一望できます。
また盛岡市内からも高洞山を見ることができます。
国蝶オオムラサキ
他にも慈しむべき豊かな自然が多く残されているイーハトーブです。

天然記念物のカキツバタ群生地モリアオガエルとウルシノキ山合の農地だけでなく周辺の山からは季節の山菜やキノコも採取できます。タマゴタケ

ウルシノキの発見

そんな上米内で私は山を50ヘクタールぐらい持つことになりました。利用価値の低そうな広大な敷地です。ある時そこにウルシノキの古木を発見しました。ウルシノキは漆器などをつくる原材料となる知識だけはあったので、役立ててもらおうと漆屋さんに連絡をしました。
敷地内で見つけたウルシノキするとなんということでしょう。漆の情報を提供した私は見返りに、ウルシは漆器だけでなく国宝や重要文化財にも使われていること。国がその修繕に日本産漆の使用を決めたことによって、そもそも少量しか生産されていない日本産漆ではまかない切れず修繕が進まないだけでなく、世界に誇る日本の漆器や漆文化自体が存亡の危機に陥るのに関わること。そうならないためにウルシノキをどんどん増やさなければならないことを知りました。日光東照宮の修繕の様子山はウルシノキを増やすという利用価値が生まれる。自分の山ならばすぐウルシノキを増やすのに利用できる。実は日本産漆の自給率2%のうち内7割以上を岩手県で生産しているんです。
二戸市浄法寺町がこの生産を支えています高齢者にウルシの話を聞くと、日本の代表産地の漆搔き職人さんがわざわざ上米内を訪れ、我が家に泊りがけで樹液を採取していたと話してくれました。盛岡にとって漆生産への取り組みは新しい産業と思われがちですが、実は適地で過去には産地であったようです。ウルシノキを育てることは産業の復興であり地域の林業の生産性も向上します。さらには日本漆の振興に貢献することへ結びつくと考えました。
杉林の伐採後地にウルシノキを植樹しました
このプロジェクトで実現したいこと

ウルシノキを増やすのには、まず種を蒔き、苗を育て、植樹します。
耕作放棄された畑を利用した種蒔き作業のボランティアの募集に全国から集まっていただいた老若男女多くの来訪者の方々は異口同音に、上米内の里山の環境が大変豊であると高く評価していただきました。

約1500世帯が暮らしている地域の畑を耕すと縄文弥生式土器や石器が出土します。そのため遺跡保存区域に指定されています。遠い過去から現在に至るまで人が暮らす環境として優れた場所なんです。

にもかかわらず開発をしようにも住民を増やそうにも建物を新しく建てられない市街化調整区域という地域にもなっています。

おかげで地元で働く人は農作業や野良仕事が終わった後にちょっと立ち寄って皆さんでお茶を飲む場所がありません。来訪者も気軽に立ち寄り休憩したりする場所を新しく建てることができないのです。

上米内の無人駅舎を有効利用しない手はありません。

見どころもある豊かな里山を求めて、訪れる人が増えることによる賑わいを興したい
地域のひとが旧知の場所へ再び足を向け、集まり会話をはずませられるをつくりたい
漆を増やすことが地域の賑わいにつながり、産業で地域を支えたい。
この思いを実現するために無人駅舎を活用した道の駅風「カフェと工房」が必要なんです。


これまでの活動

2017年  6月 自宅敷地付近にウルシノキを発見する。
2017年 11月 発見したウルシノキから実を採取する。
2018年 4月 ウルシノキの種蒔きイベントを開催。
2018年 6月 ウルシノキ苗畑の草取り第一回イベントを開催。
2018年 8月 ウルシノキ苗畑の草取り第二回イベントを開催。
2018年10月 一般社団法人次世代漆協会を設立
       岩手県内にウルシノキの存在情報を呼びかけ、種の収集を行う
2019年 3月 ウルシ苗50000株目指し 種まき  上米内他
2019年 4月 林野庁「森林・山村多面的機能発揮対策交付金」事業支援を受ける
2019年 5月 ウルシ苗420株  植樹 上米内・薮川
2019年 7月 緑の募金支援事業の認証を受ける
2019年 8月 全国の漆苗育苗者による漆プロジェクトの会 開催
2019年11月 ウルシ苗3000株  植樹 上米内

植樹・種まきには全国から集まっていただいた方々、株式会社日本航空様、NPOウルシネクスト様、株式会社浄法寺漆産業様のご協力をいただきました。感謝ばかりです。


実施スケジュール予定

リフォーム着工     2019年11月以降順次出来次第

リフォーム竣工     2019年12月予定

待合カフェ利用開始   2019年12月予定

施設グラントオープン  2020年4月下旬予定
(漆工房オープン)

※スケジュールは変更になる可能性がございます。


リターンのご紹介

本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

《体験・権利型》

【上米内駅舎内の愛称名づけ権】
末永く親しまれ、来訪者の記憶に残る愛称の名づけ親になってください!名付けていただく愛称のお披露目は本プロジェクトのグランドオープン時。令和2年上米内に桜の咲くゴールデンウィーク頃予定しております。

【一日駅長体験】
無人駅が有人の駅施設に復活する記念すべき日の駅長を体験していただきます。

【車掌体験】

市街地から里山へと移り変わる風景を走る列車の車内放送など実際の業務を体験していただきます。

体験の時期は、本プロジェクトのグランドオープン時。令和2年上米内に桜の咲くゴールデンウィーク頃予定しております。
【駅舎内イベント開催権】
一緒に地域を盛り上げましょう!
支援者自身も私たちの活動の仲間となりプロジェクトに参加するリターンです。地域と一緒に支援者も賑わえる楽しい企画を期待いたします。


《漆 苗》

【支援者の敷地に植樹】
または
【次世代漆協会の用意した敷地に提供し植樹】
一緒に漆を増やしましょう!
植樹する場所は支援者の敷地、または私たちの用意した敷地でも植えられます。植えたウルシノキが成長し、それから樹液をとることによって日本の漆を増やすことに貢献することができます。



《オリジナル商品》

漆で作ったプラスチックフリーカード
漆で未来は変えられる。
NPOウルシネクストとの協働で今回のプロジェクトのオリジナルデザインで作成いたします。
漆と綿だけで作った天然素材100%プラスチックフリーの乾漆を利用した地球にやさしいカードです。

参考デザイン
【漆図柄手ぬぐい】
株式会社浄法寺漆産業からご提供いただきました。
ウルシノキを発見した私が、それを報告したのがこの会社です。

《支援者すべての方へ》

【室内掲示支援者芳名板に名前の記載】
駅舎に設置する芳名板にお名前を記載させていただきます。クラウドファンディング終了後作成いたします。ぜひお名前を探しにいらしてください。

【ドリンク券】
待合カフェで利用できるチケットです。

【サンクスレター】
ご支援いただいた皆様に手紙でお礼いたします。


最後に

太古から代々受け継がれてきたこの上米内地区の自然の宝を、誇りをもって後世に繋いでいきたい。そのためには、もっともっと上米内に関心を持っていただき、人々の交流を動かしたい。
無人駅をリニューアルする今回の計画は、上米内がもっと元気になるきっかけになると信じています。
是非皆さまの力を貸してください! ご支援、どうぞよろしくお願いいたします!

上米内は本当に良いところです。皆さまのご来訪を待ちしてます!


※本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。

「地域にチカラを!プロジェクト」は、JR東日本とCAMPFIREが地域を活性化・魅力的にするアイディアの実現に向けた協業プログラムです。 「無人駅の活用」部門では地域の企業・団体に対して無人駅の駅舎の貸付けを行います。山田線上米内駅(岩手県盛岡市)では漆工房があるカフェを始め地域を元気にする賑わう拠点を作ります。越本線帯織駅(新潟県三条市)では地域産業の発信拠点とものづくりが出来る交流拠点を作ります。
https://camp-fire.jp/channels/jreast

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