▼はじめにご挨拶

私は現在、シュタイナー教育とゲーテの色彩論に基づく絵画の手法を用いて、芸術・養育・医療の3つの領域に重なる色彩の力を日々実感し、それをお伝えする活動を展開しています。

(この写真は2月23日〜3月9日、佐久総合病院臼田本院での私と講座受講生のパステル画展示風景です。)

きっかけは、大学でグラフィックデザインを専攻後に、文具メーカー等で企画広報の仕事に従事する中で、「アートを通して直接人と関わりたい」と願うようになり、シュタイナー教育と出会ったことでした。濡らした紙の上に赤、青、黄色の絵の具を置いて、色遊びのように描く水彩画のやり方をドイツで習い、それを日本で子供から大人まで多くの方に伝えたのは帰国後の1987年夏からのことでした。

今回の病院での展示(体験も!)を予定している三原色6色のパステル画は、私がかつて東京で主宰した「大人のための教育芸術」講座の受講生の一人・小菅昌子さんが編み出した手法です。私の伝えたドイツのシュタイナー教育の水彩画の色体験を、彼女が別の方から習ったワタで描くパステル画の描き方に置き換えて、牛久市のある小児神経科クリニックのデイケアの現場で生まれた新たな絵画法です。つまり、芸術・教育・医療の重なり合う要素が、この技法には最初から内包されていたのかもしれません。

1990年代半ばから試行が始まり技法が確立、『響きあう色 』という三原色のパステル画法の書籍がアトリエ・ルピナスから刊行されのは2001年6月のことでした。2002年には英語版 "Reverating Colors" と、ドイツ語版 "Farben klingen zusammen" が刊行され、その夏、3ヶ国語版の書籍を携えてドイツ、スイスのシュタイナー思想の中心地にこの技法を紹介したのは、ドイツ語版の翻訳にも関わった私です。

水彩画よりも手軽に誰でも取り組める三原色の色遊びとして、今では私も、ちぎった脱脂綿でパステルをこすり取り、ワタに付いた色をハガキ大の紙に広げるこの技法で、幼児(満4歳以上)から高齢者までたくさんの方と色の不思議と歓びをシェアしています。


▼このプロジェクトで実現したいこと

病院という空間に飾るべき絵画の要素は、癒しの効果があることです。音楽も同じで、病院内で演奏されるべき音楽は、痛みや苦しみの感情を刺激するような短調の曲ではなく、明るい長調の曲想が相応しいのです。そういう癒しの要素を持つ絵画として、三原色6色のパステル画は、病院に飾るにうってつけの質を持っています。

そして、単に飾られたパステル画作品を観て癒されるだけでなく、自分の手で実際にパステルを手に取り色を動かして、色彩によって心癒される体験をしていただきたいと思います。ぜひとも、医師や看護師、療法士の方にこの技法を知っていただき、医療の現場に色彩の癒しの力を導入するきっかけ、医療関係者との共同研究を実現させていけたらと願っています。


▼プロジェクトをやろうと思った理由

今回、佐久医療センターのギャラリーでパステル画作品を展示させていただけることになりましたが、単に鑑賞していただくだけでなく、希望する方には実際にご自分でも三原色のパステル画を描いていただく体験を提供したいと病院側に申し出ました。

体験コーナーの設置に関しては了承を得られましたが、費用を参加者から徴収してはいけないと制限されてしまいました。体験作品は描いたご本人に持ち帰っていただくので、無償で行うことは私の持ち出しとなるため厳しいです。心ある皆様にご支援いただきたく、このプロジェクトに託します。


▼これまでの活動

病医院での作品展示は、これまでに佐久総合病院(臼田本院、小海分院)、水嶋クリニック、長野県立こども病院、諏訪中央病院他で経験してきました。私の元教え子たちも、各地の病医院、高齢者施設等でパステル画作品を展示、パステル画体験を伝えるなどして地域の方に喜ばれています。

数年前に、甲府市の湯村温泉病院で私が展示させていただいた際には、病院側の理解が得られ、参加者から参加費を戴いて2回ほどパステル画体験コーナーを実施できました。入院患者様やご家族、また院内のスタッフも参加してくださり、後日、病院の作業療法士の方から依頼されて、病院スタッフ向けの3回連続のパステル画指導者育成講座の実施に発展した経験があります。


▼資金の使い道

佐久医療センターでのパステル画体験コーナーの実現に、原材料費(ハガキ大用紙、脱脂綿、マスキングテープ、セロファン袋、練り消しゴム、綿棒、パステル、等の購入費)として使わせていただきます。また、このプロジェクトの主催者CAMPFIRE側への手数料の支払いにも使わせていただきます。

なお、余剰資金が出た場合は、今後の病医院での体験コーナー実施、医療関係者との共同研究費として使わせていただきます。


▼リターンについて

佐久医療センター、または今後の私のパステル画体験コーナーに、ご参加いただけます。(ご支援いただいた方と入院患者様やお友達、計2名の方に2枚ずつ、合計4枚のパステル画を実際に描いて体験可能)

あるいは、あなたのご支援を他のパステル画体験希望の方の費用として提供いただけ、病院におけるアートの力を検証する研究へご協力いただけます。



▼パステル画体験の実施スケジュール

2019年5月12日,13日,19日,20日 10:00〜12:00、13:30〜15:30 (佐久医療センター”ふれあいギャラリー”にて)


▼最後に

色の不思議と癒しを三原色のパステル画を通して、ご一緒に体感していただけ、医療とアートの融合についての研究にご協力いただけます! ぜひご参加ください。

※募集方式について; 本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。


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