「東京の光」とは
みなさんは、自分と自分の大切な人との関係を普段どのように考えていますか?
私にとってそれは安らぎであり、温もりです。
しかし、その関係と真剣に向き合わなければならない時が訪れたとき、それはとても暴力的で、無情で、理不尽なモノに姿を変えます。
その姿こそが、大切な人との関係の本質だと私は思います。
皆さんにも経験がありませんか?
本当は言いたかっけど言えなかった、言ったことで相手とより良い関係を築けた、言ってしまった結果 関係が壊れてしまった、、、。
この映画は、人と人とが関係を持つことで生まれる光と影、それを乗り超え初めて見ることの出来る新たな一筋の光を映し出します。
核家族化、イジメ問題、自殺など、これまでも「人間関係」が原因の社会問題はあったんです。
けれど、多くの人は当事者じゃなかったから、それらの問題に深く介入することを避け、いまでもそれらの問題は解決を見ていません。
今回の震災でも、やはり人間同士の「絆」が問われました。
世界中に影響を与える程の災害が僕たちの住む日本で起きて、それでも直接の当事者にならなかったからなんて理由で、これまでずっと溜め込んでいた訴えを世に出さないという選択をしたくはないんです。
「絆」って本来、そんな大きな悲しい出来事があったから意識するものではなくて、もっと普段の身近な出来事の中で大切に育むものだと思うんです。
それを築き上げるのって辛かったり、悲しかったりするかも知れないけど、それでも一度ちゃんと向き合うことが必要だって伝えたいんです。
【Story】
2組のカップルがいる。周作(30)と瑞希(30)、一真(34)と優子(30)。
彼らは大学時代の同級生であり、以前は付き合う相手が逆だった。
彼らは今でも集まり、酒を飲み、それぞれを想いやり、自分を偽り、幸せを模倣し、その関係を終わらせようとはしない。
ある日、周作と瑞希が沖縄旅行から帰ってくる。
二人が結婚しないと自分もできないと思い込んでいる優子は婚前旅行と決め込み、祝福しようと計画するが、勘違いだった。それを境に4人の関係は少しずつ揺らぎはじめる。
【シーン解説】
オープニングで登場するモノレールと高速道路。
平行して進む東京モノレールと首都高速湾岸線。二組のカップルと二つの乗り物。
二組のカップルは別々の速度を持って進んでいるのに、時に近づき、時に交わりることでまるで同じ目的を持って進んでいるように錯覚します。
人は誰しも自分の進むべき路があります。それを二つの交通機関に重ね合わせ、二組のカップルに訪れる未来を表現します。
離れ、交わり、そしてまた進みます。
ラストシーンに登場する山梨県北杜市。
サントリーの飲料水に使われている水の水源地としても有名な場所です。
二組のカップルは、東京から離れ、吸い込まれるように森にいざなわれます。そして、彼らは自分自身と大切な人と向き合うことになります。
商業映像界で活躍するカメラマンや照明技師が「東京の光」を時には非情に、時に優美に映し出し、俳優陣とスタッフとの密なコミュニケーションから生まれるシーンが「東京の光」に命を吹き込みます。
【監督プロフィール】
ご挨拶が遅れましたが、はじめまして。監督の羽生敏博(はにゅう としひろ)です。
この映画のテーマは私が長年温めていたものですが、この度そんな企画に心から共感してくれるスタッフとの出合いがきっかけで、このように実現への第一歩を踏み出すことができました。
まずは、そのスタッフたちにこの場を借りて心より感謝します。
本作は、ほとんどの人が出来れば直視したくない影の部分を映し出すことで、影あるところに必ず存在している光の存在に想いを馳せるよう作ります。
当初から、この作品はそのテーマを純粋に映し出したいという想いが強く、基本的にスポンサーの募集をかけないことを前提に、自費制作、自主配給を目指していました。
しかし、制作に向けての準備が進む中でどうしても必要な制作費の一部が不足し、そんなときにCAMPFIREさんの存在を知りました。
支援して頂いたお金は主に、俳優陣のオーディション費用及び出演費、各種機材やスタジオのレンタル費、公共施設等の撮影利用費の一部に充てさせて頂きます。
一人でも多くの人に共感して頂き、結果として高く評価して頂ける作品にしてみせますので、どうぞご支援の程宜しく願い致します。
facebook上にもファンページを作成しています。 是非とも、こちらの方でもチェックしてみてください。
http://www.facebook.com/Tokyo.no.Hikari
2012年の夏の終わりに試写会、その後カンヌ、ヴェネチア、ベルリン、ロカルノ、ロッテルダム、釜山、東京国際、東京フィルメックス等映画祭へ出品し、冬の訪れとともにまずは関東近郊にて封切りを予定しています。
【監督プロフィール】
羽生 敏博(はにゅう としひろ)
1981年 茨城県生まれ 日本映画学校卒業後、劇映画の助監督、制作部として活動。
2010年 独立。
映画以外にも、MV、CM、ドキュメンタリーなど活動の幅を広げている。
<過去の監督作品>
・AMAYADORI
FIFF優秀賞受賞、CO2映画祭ファイナリスト、横浜国際映画祭出品
・M/W
横浜国際映画祭出品
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