2020/06/14 10:26

●クラファンにどのような可能性を見出せたのか?
 75日に亘る長期クラファンを通して、合間にクラファンのみならず、寄付文化についての本も読みあさり、実学を通してクラファンの面白さや可能性を学ぶことができた。
  前回Part2の続きとなる。(5,000字ほどのレポートになってしまったので、3分割となりました。)

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 5.仲間(応援団)を募り、プラットフォーム作りに適している
  例えば5万円を集めるのにアルバイトで5万円を集める方法と、100人から500円ずつ5万円集める方法とあるが、資金調達後の盛り上がりをサポートしてくれる仲間(応援団)を集めるのに、クラファンは適している。集まった仲間を、終了後もSNSグループなどでまとめることで、ネットワークとして継続したコミュニケーションを取り続けることができ、頼れる存在になりえるだろう。もちろん、自力でも働いて稼いで頑張る必要があるが、あるが、同じ5万円を集めるのにでも、意味合いと可能性が大きく違ってくる。

 6.忍耐力が問われること
成功には、プロジェクトそのものの魅了やリターンの内容が最も重要であることは言うまでもない。ただ、その次に大事な要素は忍耐力であろう。ページを立ち上げれば資金が勝手に集まる、という訳ではなく、スタートしてから終了まで、どれだけ頻繁に広報宣伝活動を粘り強く継続できるか、忍耐力が問われる。特に盛り上がるスタート時と終了時は勢いで乗り切れるが、中だるみしがちな中盤時は、定期的な情報提供に加え、後半戦に向けたネタ集めなど、試行錯誤と忍耐の期間となる。

 7.21世紀的な生き方に繋がる
(クラウドファンディング会社キャンプファイヤー創業者の家入さんの言葉を多用)
・小さな経済圏、小さな繋がりで生きていく
 ⇔これまでの資本主義経済に見られた大きな経済圏からの脱却
・なめらかなお金を生み出す:「自分にも何かできそうだ」「自分の幸せや人の幸せを追求できる社会」、それを応援する仕組み
・WEBを通して自分の夢を発信し、実現できる社会。ネットを通した価値の交換ができる時代。
・人生の選択肢を増やす
(行政では、税金、ふるさと納税に次いで、クラファンが第三の財源になりつつある。)

 8.教育にマッチする
 これらのことを総合すると、教育現場でのプロジェクト(授業、課外活動問わず)の一環としての活用にマッチしている。目標設定、それを具現化するためのプロジェクト構築、社会へのインパクト分析、分かりやすいプレゼンテーションなど、これらを追求し、磨き上げていくこと自体が教育そのものであり、そこに見えやすい他者からの応援の要素が入ってくることで、動機付け(モチベーション)や励まし(エンパワーメント)の効果が加わってくる。
 これらに加えて、他者への感謝、お金の取り扱い、支援者に対するフォローなど、あまりに多様な側面があるため、実は「寄付を受け取るには大変高度なスキルが要求される」が、小中高大学いずれかで経験しておくと、「応援すること、応援されること」の意義(や難しさ)を、十二分に体感することができ、その後の人生にとって計り知れない効果があろう。
 教育現場では、とかく金銭の伴う活動はタブー視されがちであるが、「お金を伴って応援されること」そして「その責任」を一度経験しておくと、社会に出てからいきなり覚えるよりも、生きる選択肢や他者を敬う気持ちをあらかじめ広げておくことは大切な事であろう。
  クラファンを行う上では、個人的には、単にSNS上で支援を募るだけでなく、従来の寄付募集と同様に、「足を使って」直接支援を呼び掛けることも掛け合わせた方が、よりリアルな人間関係が基礎となって応援の気持ちが沸き起こることを知る上では、欠かせない行為だと強く感じる。

Part1,Part2も併せて読んで頂くと、全体構成が見えてくるかと思います。
では、残り14時間!最後まで諦めませんので、最後の応援を宜しくお願いします!
https://camp-fire.jp/projects/view/240057